一身上の都合から、ダブルワークを始めて約1年半。メインバイクのSR400に乗れる時間は激減しました。自分は根っからのバイク乗りではないですし、今はクロスカブもあるので乗れないストレスはそれ程でもないのですが、カスタム欲だけはまだ尽きないようです。
昨年、それまで使っていた社外品のウインカーの電球が振動で脱落するという事象があった事、それから私自身が主催したSRミーティングで見かけたSRの中にLEDウインカーを装着している素敵な車両を見かけた事から、次のカスタムはLEDウインカーの導入と決め、オフシーズン中にパーツを揃え、作業に好適な季節が来るのを待っていた訳です。
果たして初夏がやって来て、まずは5月末の車検を通してから作業にかかりました。パーツは車検対応品ですが、後述するようにSRにLEDウインカーを導入する場合、すんなりと行かない場合があるという事で…SRに乗りたての頃は雪のとけるのを待ち兼ねて、車庫から出してエンジンだけでもかけていた自分がいた訳ですが、これだけのんびりするあたり、今は歳を取ったという事でしょうかw
前置きが長くなりましたが、今回のブログはSR400のウインカーをLEDの物に交換する顛末を書きます。
LEDウインカーのパーツ選びに当たっては、これ程「安物買いの銭失い」になるパーツはないという事で、信頼出来るブランドのある程度の価格帯の物をチョイスしました。流れるウインカーと言われるシーケンシャルタイプもいいなと思いましたが、自分のバイクには合わないと思いそれはやめて、フロントにポジションランプが点灯するタイプにしました。したがってウインカーリレーも、汎用のLED対応品ではなく、ポジションランプに電力を供給できる専用品を選びました。さらに、SRのウインカーをLEDにした先輩方から、ウインカーインジケーター(メーターの中で点滅するウインカー作動表示灯)が1灯であるSRの場合、配線に整流ダイオードを組み込まなければウインカーは正しく作動しないと聞いていましたので、それを用意する事も忘れませんでした。ここまでの私に落ち度は無いと言っていいでしょう。
本当に前置きが長くて申し訳ありませんでしたが、いよいよここからが悩ましい作業の話です。ウインカーもリレーも信頼出来るブランドの物という事で、説明書がちゃんと添付されており、私はその説明書通りに取り付け作業をすれば良いという事で、ある程度のまとまった時間を見つけては作業に取り組みました。そして、細心の注意を払って説明書通りの作業が出来たと思いきや、果たしてキーをひねってウインカーを作動させてみようとすると、なんとウインカーの作動以前に、タコメーターの照明灯とニュートラルランプが点かなくなってしまっている事に気付きました。つまりどこかで配線作業をミスしている事になります。
しかし、何度も確認した結果、ウインカー本体とリレーの取付には問題が無い事がわかり、後は前述した整流ダイオード(が組み込まれたハーネス)の割り込ませ方に問題があるとしか思えません。しかしこれとて自己流ではなく、説明書の通りに配線したつもりなのですが。
ハーネスに添付の取説はこうです。

SR400のようにウインカーインジケーターが1灯のバイクは、左右どちらのウインカーを点滅させてもインジケーターを介して反対側のウインカーにも微弱な電流が流れています。ウインカーが白熱球(SRで21w)の場合、この微弱な電流では反対側のウインカーを点滅させるには至らず正常に作動するのですが、LED球(3w程度)の場合はこの微弱な電流でも反対側のウインカーが点いてしまい、結果片方のウインカーだけ点滅させたいのにハザードランプを焚いたように左右のウインカーが同時に点滅する現象が起こります。これを防ぐために整流ダイオードを配線に組み込んで反対側のウインカーに電流が流れるのを防ぐ必要がある訳です。
整備の素人の私はメーカー発行のサービスマニュアル配線図とにらめっこしながらハーネスの割り込ませ位置を模索します。しかしウインカーインジケーターの配線、茶色と茶/白の線にちゃんとハーネスを繋いでいるはずなのですが…
痺れを切らした私は、車種専用品ではなく汎用品であるこれらパーツの説明書通りでは上手くいかない場合もあるなどと思い至り、有り得ない場所にハーネスを割り込ませてバイク自体をショートさせ、指先をヤケドしかけたり、ヒューズを溶解させたり、しまいには数千円するリレーをパンクさせたりと混乱に陥ってしまいました。そして煮詰まってしまった私は、このSRを入手した当初、メーターの照明灯などをLED球に交換していた事を思い出し、それが原因でこのタイミングでメーター照明などが点かなくなってしまったのかもしれないという、今思えば素人ならではのトンデモ発想に到達しました。
しかし、この的外れな発想が結局、事態を解決に向かわせます。
電気が点かなくなってしまったタコメーターを外してみると、中には照明灯×2、ウインカーインジケーターランプ、ニュートラルランプ、ハイビームランプが各1灯の合わせて5個の電球が使われており、それらに各2本ずつの配線があるので計10本の線がメーターから出ている事になります。
ところが、この10本の配線が下へ降りて、ヘッドライトケースの中に再び現れる時には何と5本に数が減っています。
つまり、このタコメーターコードアセンブリの黒い皮膜の中で、4本あった茶色の線、3本あった黒い線はそれぞれ1本に纏められている訳です。私はこのヘッドライトケース側から出ている茶色と茶/白の線がウインカーインジケーターからそのまま来ている来ている線だと思い込んでしまって、これを切ってウインカーインジケーターハーネスを割り込ませていたのですが、そんな事をすればこの茶色の線から電力を供給されていたタコメーター内の各電球が点かなくなってしまうのは当たり前の事だったのです。何度も見返したはずのサービスマニュアル配線図が示している事の意味がここで漸く理解出来た訳です。
ここからは流れるように作業が進みました。今度はちゃんとウインカーインジケーター直下の線にハーネスを割り込ませ、作業は完了です。ウインカーが正常に作動する事は勿論、タコメーター内の照明灯やニュートラルランプ等も正常に点灯する事を確認しました。
5月末から取り組んだ作業も漸く完了しました。これ程悩んだのはCRキャブレターのインストール以来です。
緊急事態宣言も解除され、仕事はますます忙しくなると予想される中、今年はどれだけSRに乗れるでしょうかw
お互い事故にだけは気を付けて、素敵なバイクライフを送りましょう。長文・駄文にお付き合い下さりありがとうございました。
ブログ一覧 | 趣味
Posted at
2021/06/21 09:21:12