先日の通勤途中、いつものバス停に大型貨物トラックが停まっていた。
バスが来ても動く気配がないと思っていたら、運転手が降りてきてバス運転手に詫びている。どうやらトラックの故障らしい。
場所が幹線道路なので今後バスが来る度に渋滞が発生しそうだ。運転手には気の毒だが周りにはいい迷惑だなあ。なんて考えていたら、ある記憶が蘇ってきた。
あれは23年前、自分が初めてのBMWを手に入れた直後のこと。

エントリーモデルの318tiだったが、発売されたばかりの新車で神奈川県内では2番目の納車ですよと言われ、すっかり有頂天になっていた。
しかし初期ロットの輸入車ということもあり、納車直後からマイナートラブルが頻発。BMWあるあるってやつです。
そして迎えたあの日…
初夏の平日の夕方、ある大きな駅前の交差点で信号待ちをしてると、いきなりエンジンが止まってしまった。セルを何度も回すがエンジンはピクリともしない。
場所は片側二車線のしかも右側。夕方の駅前ということもあり大渋滞を引き起こしてしまった。脇を抜けていくクルマからは
「バカヤロー!」「どこ止めてんだ!」と罵声の嵐。
止まっているのが真新しいBMWで、しかも乗っているのが若造ということもあってかキツイ罵声が続く。あんなに罵声を受けたのは後にも先にも記憶にない。

しかしいくら怒鳴られてもBMW自慢のM42エンジンは全く動かず立ち往生したまま。しばらく考えた挙げ句、意を決してすぐ先に見えるGSへ駆け込んだ。
店員さんに手伝ってもらいクルマを道路の左端まで移動し、とりあえず一息。そこでエマージェンシーサービスを待つことに。
車中で待っていると今度は夕立がやってきて外は土砂降り。豪雨で外に出ることもできないので、車中でプロ野球中継を聞きながらレッカー車を待った。
待つこと3時間、やっとレッカー車が到着してクルマを積載していった。
後日、原因は燃料噴射装置の目詰まりと判明。初期ロット輸入車の品質の悪さを実感した出来事だったが、それにしてもとんだ災難だった。
ところでこの日は妻が最初の出産のため入院していた時だった。立ち往生した時間には陣痛が始まっていたことを後で知った。

出産は安産だったそうだ。きっとこの日自分に降りかかったとんでもない災難と引き換えの安産だったんだと思う。
というか、そうとでも思わないとやってられない(^^;
故障したトラックを見ただけで、いろいろ思い出してしまった。
苦い記憶だが、不思議と懐かしい記憶だ(^^)
あと、そういえばこの日、レッカー車を待つ車中で聞いていたナイター中継で、日ハムの西崎投手がノーヒットノーランを達成していた。

大記録達成はもちろん本人の努力の賜物だと思うが、この日の出来事を思い返すと自分もほんの少しはこの大記録に運を貸した気がしてならない。とても自分勝手で失礼な解釈かもしれないが(笑)
もしこの先の人生で、西崎氏に会う機会があれば是非この話をしてみたい。
Posted at 2018/10/21 09:06:34 | |
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クルマ | 日記