147のセレに乗った

＜この日記は２０１２・７・３０の転載です＞
僕は中学以降、大阪は北摂、箕面で育った。
今でこそ箕面というと「高級住宅地」みたいなイメージで捉えられがちだけれど、
僕の育った７０年代の箕面東部は単なる田園地帯で、新興住宅地と公団住宅が点在しているという感じだった。

東西に国道１７１号線。南北に新御堂筋。　
新御堂の「どん突き」はまさに「どん突き」で山に突き当たる三叉路だった。（今はトンネルが山を突き抜けている）

もとから１７１号線沿いというのは車ディーラー銀座というべき場所だったのだが、
その頃からちらほらと出来てきたのが輸入外車をこちょこちょとカスタムしたりする店。
それぞれが得意の車種を中心にしてて、小さい店が点在してる感じだった。

そんな店へ出入りするお客さん、従業員、経営者、そういった人が運転する「ちょっと変わった外車」を目にする機会が多いのもこの地域の特徴だった。

古いアルファやミニ、ビートル、初代のゴルフ、セブン（ロータスやケータハム）チンクェチェント、２ＣＶ、キャトル、そんな車が結構走っていた。

後に服部モータースなどの外車ディーラー、販売店が大挙進出することで、この一帯は北摂でも独特な外車ゾーンになっている。

そんな場所だったけれど当事貧乏学生だった僕がそんな車を買えるわけも無く、ホンダの３６０ＣＣの軽をごそごそ触って遊んでいた。
自分で５速のミッションを載せ換えしたり、クラッチ板交換を自分でやる、という機会を与えてくれたこの小さな車には今も思い入れがある。

お金を掛けないエンスーの出来上がりだ。

それからもう３０年以上が経過するけれど、この分野はどちらかというと「自ら封印していた」分野である。

そこへ入り込んだらヤバイ、って怖がってた自分があるし、第一そんな資金も無い。
（けど、楽器へお金を使ったりしてるから一緒なような気も・・・）

今住んでいる岩出市に一軒のショップがあります。

「マーズスピード」といいます。
http://mars-speed.co.jp/

僕はあえて足を踏み入れていなかった。　ここは危険だ（笑）と思ってた節がある。

なにせ切り口が「英国車とイギリスアンティーク」なのだ。

最近、アルファの１４７が店頭に置いてあるのを発見してたので、家に居てても暑いだけなので遊びに行った。

社長のＫさんが応対してくれ、ナンバー付きだったので運転させてもらった。　
薄いブルーの２Ｌ、セレスピード。
２００５年登録、前期顔で、とってもきれいな車だ。　
いいんだけど、やっぱり１４７は５MTが良いなあ、と改めて思った。

この車、社長の所有車だという。身内が東京で乗ってた車を引き取ってきたのだとか。
　もう一台赤の同型車も持ってて普段はそっちを乗ってるとのこと。

英国車を売るアルファ乗り、だったと。

それにしても・・・・あかん、ここ。　ヤバ過ぎ（笑）　ここはすごい。

見たこと無いようなスペシャルな仕様のミニとか、あるわあるわ・・・・・

バンデンプラスプリンセスが１台有って。

和歌山でも指折りのプライベート音楽スタジオ所有のＭ電設のＭさんがバンデンプラスプリンセスを持ってる、という話をしたら、

「知ってるよ。友達や」と。　　出会ったのはイギリスでだそうだ。

いろんな話をお茶を頂きながらさせてもらった。　面白かった。

社長は今でも年の３分の２はイギリスに住んでるようで。　自分の会社があるのだとか。

その会社の運営の歴史の中で、英国車の輸入と共に歩んできたこと、
ミニがローバー→ＢＭＷと身売りの渦に巻き込まれたときの現場に居た人だった、というのは家に帰ってきてから知った。
http://mars-speed.co.jp/?cat=30

奈良の登美が丘にアンティークの店、家は京都だそうで。　で本社は岩出。　それとイギリスにも会社。

岩出に来た理由を聞くと「関空に近かったから」という事。　日本にいるときは岩出に寝泊りする事が多いとか。　

いまや岩出も道路が整備されて、関空には３０分ほどで走れるだろう。

お客さんは大阪の方や遠方の方が多いらしく、意外と地元は少ないのだとか。

もし、「エンスーの気」がある方、ぜひ覗いてみてください。
http://mars-speed.co.jp/


「社長、オリンピックなのにイギリスに居ないの？」

「だから帰ってきてるねん。　９月にまたイギリスに戻るよ」との事。