中古リーフの行方

国内だと10万キロオーバーの国産車は中古車として市場に出しても見向きもされないので廃車となることが多い。中古車の不人気車種リーフならなおさらだと思いきや、旧型リーフを下取りに出すとどんなに走行距離が多くても30万円の値がつく。引き取られたクルマはどうなるのだろうかと調べてみたら大半が関税の安いスリランカへ輸出されているようだ。スリランカでリフレッシュ(板金など)された上、インド、アセアン、中東、アフリカへ再輸出というスキームが成り立っている。

そのうち弱ったバッテリーの中古車はスリランカでバッテリー交換され元気に第２の人生(？)を歩みだす様になるのかもしれない。新興国での販売価格はわからないが、リーフのリサイクルはグローバルで成り立っているので国内の下取りに価格がつく有難い仕組み。リーフ以外でもトヨタのハイブリッド車など新エネ車がスリランカで多く見られるのは同じ理由。自動車メーカーはGDPの低い国では中古車を売り国内では新車を買って貰うという構図なので、国内ユーザーが期待する「EVのバッテリー交換を安く提供する」サービスは当分行われないだろう。それをやると新興国で売れる安いクルマのベースが手に入らなくなるから。

こういった仕組みを理解できたなら国内でどんな使い方をする人がEVを買うべきかがわかる。年間3万キロ以上走る、いわゆる過走行の人がEVを買うのが最適。購入したEVが10万キロ以上走行し燃料費の差額で元がとれたら買い換えるというパターンだと下取り30万円というのは嬉しいボーナスとなる。

逆に年間１万キロ以下しか走らない人、3年位で買い替えてしまう人だと全然割に合わない。単に走行距離が短くて不便な乗り物という印象しか残らないだろう。

クルマのビジネスって面白い。

今リーフに乗っている方は、どんどん走って燃料費で元を取りましょう。そして元が取れたら30万円を有り難くいただきましょう。

私のリーフは12万キロオーバーなのに、なぜ下取り価格がつくのか漸く理解できました(メデタシ