マーチ12SRのアッパーリンクと言っちゃうと聞こえが良い部品であります。
写真で見るとアッパーリンクなイメージとは程遠い姿でありますけど、サスペンションメンバーの左前を車体に吊っている部品。
ボルト取り付け部分にはラバーブッシュが付いとるし、まあリンクなのでアッパーリンクと命名されちゃった部品なんだろうなあと思います。ルノーと作ったBプラットフォームに採用されている部品で,設計的におフランスの香りを感じます。(笑)
どんな香りといいますと考えなしに組み付けるとブッシュが捩れちゃう構造。
写真取り外した部品ですが、写真上のブッシュ、よく見ると左側に傾いています。車体に取り付けた場合は、このブッシュがトランスバーリンク(ロアアーム)先端を支えるブッシュになります。(写真手前の大きなブッシュが車体側につく)ので、多少は音振を考えてブッシュなんだろうと思うのですが、取り付け状態で大体の車はブッシュが潰れる位に捩れとるのですよ。
何故かと言いますと、車体に止める上側のブッシュ、固定軸が垂直方向のボルトとなっとりまして、ボルトを締めると回転しちゃう構造?になっているのですよ。上のブッシュが回ればリンクも回転、下側のブッシュが捻られるという流れ。
本来はこれじゃまずいわけで、設計した方も考えたのでしょう、締め付けボルトには大きな花形のワッシャが付いとります。(左側ボルト)
なので、このワッシャをきちんと保持して作業すればリンクが捩れることはない理屈にはなります。(ってデザインレビューで説得したんだろうなあと思う)
が、作業段では徹底されていなく流れちゃったのではないかと・・・
で、ワタクシそこらへんが理解できましたので、苦労して捩れを修正しましたよ。
でかいワッシャを固定する術がないので、ワッシャが回転しない様にボルト頭を滑らしたらどうかと考え、あれこれトライ。
最終的にモリブデンスプレーを使うことでワッシャの連れ廻りを止めることに成功しました。(笑)
しか〜し、下の写真を見て、まだナンカナアと思いません?
下側のブッシュも内側のカラーがボルトで捻られる形になっとるのですねえ。
どういう設計しとるんだっと言っちゃおうかなあ。(笑)
Posted at 2023/02/09 14:13:00 | |
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