ポチった黒ミシンが到着。
早速メカのお掃除。程度は素晴らしく良いと思います。メッキ部分にもほとんどサビはなく、塗装にも小さなキズが2〜3あるくらいです。ピラーの裏側にはJISのデカールが貼ってあります。ここから類推するに1950年代末期のモデルではないかと思われます。60年以上前のミシンよくぞ綺麗に残っていたなあという感じです。
それから、このモデルにはフィードフリーノブ(Feed throw cut 布送りがフリーになる)がピラー下ベッドに付いています。
リアのフェースプレートを外して見ました。
うっすらと茶色に油焼けはありますが、ゴミもついていない状態です。作動も全然問題ありません。
ミシンオイルを染み込ませたブラシにブレーキクリーナーを付けゴシゴシ。これだけで綺麗になってきます。狭いところは赤ちゃん用の小さな歯ブラシが使いやすいです。ニードルバーにすり減った後もないので使用頻度の少ないミシンのようです。(床の間Splかな? 笑)
ベッド裏のメカもチェック。
こちらも、ゴミもなくきれい。
うっすらと油焼けが付いていますので掃除します。
こちらも、歯ブラシやペーパータオルにクリーナーとミシン油を混ぜたもので掃除しました。フィードリフティングロックシャフト等にSCRUMのマークがありますので単なるアッセンブルメーカーではなかったようです。
シャフト類はニッケルメッキされているようです。
唯一赤錆がついていたのがボビン。
ナイロン不織布ヤスリで赤錆は取れたのですが・・・
アバタが気になり、ラバー砥石で研いちゃいました。(笑)
病気にもう少しお付き合いください。(笑)
お皆様にとっても思い出深い、黒ミシンについて調べて見ました。
日本の黒ミシンのマザーはSingerのclass15K83モデルと言われています。
写真は1933年モデルと言われています。KとありますからスコットランドのKilbowieプラント製と思われます。
これは、15K-110モデル。1957年ごろの製品で、Feed throw cut(図面右下付近) が付いています。
で、国産の黒ミシン、戦前からシンガーを範として作られていたのですが、戦後図面を統一 、HA-1(household appliances?)型として作られていったようです、JIS化も行われ、統一図面ですから各部品の製造メーカーとアッセンブルメーカーというような図式で質の良い製品が大量に輸出されということのようです。
通産指導で進められたようですが、その後、我が国の工業化には非常に役立ったのではないかと思われます。
参考にシンガー15Kのスケルトンを載せておきます。
黒ミシンは、ほぼこの構造でできていますので、修理もそれほど難しくありません。
また生い立ちが工業用と家庭用と区別がない時代のモデルなので、頑丈で皮も縫えちゃうミシンです。油を切らさずメンテしてあげれば100年以上持ちますよ。(笑)
Posted at 2019/04/24 13:36:31 | |
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ミシン Sewing machine | クルマ