田舎の書棚に隠れていたハードカバーを見つけ持ち帰ってきました。
中村良夫さんが書いた「フォーミュラワン」(三樹書房)であります。
もう30年ぐらい前になりますでしょうか、世田谷のリンドバーグで求めた本、乗り物関係の本は結構出版されていた頃でありますが、ハードカバーで出版された日本の本は少なかったと思います。
ホンダのエンジニアであった中村さんがF1監督をされていた頃の活動等をまとめた回顧録で、愛蔵版として中村さんのサインが入った本。中村さんの思い入れもあったのでしょう、ケースもしっかりとしたハードカバーです。
これは買っておくべきだと求めた記憶があります。
その後、自動車関係の本作りのお手伝いをしていた事もあったのですが、マニア向けの本なのにハードカバーで出ることは少なかった様に思います。
まあ、読めればどんな本でも良いと言われればその通りなのかもしれませんが・・・
気に入った車について色々と知りたいし、シッカリとした本として持っていたいという気持ちは有るのではないかと思ってたのですが、なかなか我が国ではハードカバーな環境が整ってこない。車についての解説もムック本がせいぜい。読者の興味を引き寄せる様なところまでの取材や解説をしきれていない様に思っていました。
車好きがほしい本ってどんな本か?なんて話題になった事が有ったのですが、ハードカバーで解説を技術の明るい専門の人に頼んで作った本がオタクには良いのでないか?なんて話した事がありましたっけ。
で、ハードカバー本のその後は・・・・。
私が知る限りではTACの「プリンス日産R380」が最後ではないかしら?
リンドバークで発見、おお出た!という感じがしましたよ。
裏表紙を見ると企てた人の名前から納得しました。(Nさんだ。笑)
けっこう大変な思いをして作られたのだろうと思い。購入させていただいた思い出があります。
ハードカバー化のコストに見合う本として保有する喜びをどの様にその内容に織り込めるかが大事だと思うのですが、車やバイクは技術的な内容も多く、オタクな読者にどう解りやすくトランスレートしていくかが非常に難しいのでしょう。
このような対応は車やバイクを趣味として育ってきた人が少なくなってきている今時、ハードブックにとってますますハードになってきてきているのではないかなあと本を眺めながら思いましたよ。
Posted at 2021/09/27 13:32:39 | |
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