
(画像は動画のスクリーンショットです)
パリ五輪の女子マラソンで、鈴木優花選手が6位入賞を果たしました。いまさらの古新聞情報ですが、ちょっと振り返りたいと思います。
優勝はオランダのハッサン選手、2位はエチオピアのアセファ選手、3位はケニアのオビリ選手という、分かっている人から見ると「まあ順当ね」という結果です。ただ、ハッサン選手は2日前の10000mで銅メダルを取っているという、まさに超人と言えるような活躍で、まさかマラソンで優勝すると予想した人は少ないでしょう。40kmを過ぎて上位3人が絞られたた時点では、解説の増田明美も「これはハッサンに有利」と予想していましたが。
我々日本人としては日本人選手である鈴木優花選手が気になるところです。個人的な勝手な解釈は以下です。
・当日のコンディションはほぼ完璧に近かった。
・上り下りは世界と対等。
・現時点でケニア、エチオピアに対抗出来る唯一の選手
今回、期待された前田穂南選手は欠場、一山麻緒選手は51位という結果です。結果が全てだとしたら、2人には残酷な結果になりました。補欠問題もありましたが、もし細田選手が出られる状況だとしても、少し酷な話ですね。選手団に帯同してフランス入りして、補欠の立場で100%の状態に仕上げなければならないのですから。陸連の一週間前の判断は納得できるものかな、と思います。
今回の日本人選手の結果について、全く個人的な感想ですが、デジャブのような感じです。というのも、前田穂南選手も一山麻緒選手も「参加することが全て」という感じだったからです。鈴木優花選手はMGCのレース後のインタビューで
「ここで一位にならないと世界とは戦えない」
というような冷静なコメントを残していました。五輪参加の先を見ていた唯一の選手だったかと思います。
エラソーな講釈をたれていますが、ワタシが鈴木優花選手を知ったのは2023年のMGCでです。そこから大学時代の駅伝の動画を見たり、名古屋ウィメンズマラソンを見たりして、鈴木優花選手の走りを知りました。鈴木優花選手の特長は、比較的長いストライドを生み出す無駄のないランニングフォームです。MGCを見返すと一目瞭然ですが、他の選手よりピッチが遅いのです(これは同じ第一生命グループの小海遥選手も似ています)。ケニア、エチオピアの選手に近いフォームだと思います。2回目の名古屋ウィメンズマラソンではケンカ走法がクセとして若干残っていたようで、後半失速しています。それを嫌ったのかMGCでは我慢に我慢を重ねて余力を残して、38kmで爆発させるという戦略を取っていました。陸上競技全般に言えることですが、優秀な選手にはインテリジェンスが必要で、鈴木優花選手もインテリジェンスがあると思います。自分自身の能力を客観的に判断できる能力が彼女にはあります。
ということで、鈴木優花選手は日本記録の2時間18分59秒が見えてきました。世界記録のエチオピアのアセファ選手と1分程度しか違わない五輪のレース結果からすると、2時間15分ぐらいは行けそうな気がします。
Posted at 2024/09/03 00:15:54 | |
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