
西表島、浦内川をさかのぼるジャングル探検
予想通り、船着き場の軍艦岩には、電気も水道も来ていません。
下流船着き場でペットボトル飲料を買っておいてよかった!
船着き場は山が迫っていて開けた場所がなく、休憩所も屋根はターフです。
道は石が敷きつめてあり、人とすれ違うくらいの幅があります。
船着き場から3分ほど歩くと、脇道にベンチの付いた東屋とトイレ。
遊歩道は滝までの一本道なので、帰りもこの道を戻ります。
戻ってくる方と、挨拶を交わしながら、すれ違います。
歩くたびに足元をトカゲがちょろちょろ逃げまどいます。
茶色の(サキシマキノボリトカゲ)や、緑色の(サキシマカナヘビ)、青い筋の入ったの(イシガキトカゲ)、足が速い!
最初はゲゲ!って思ったけど、いっぱいいるんで、気にならなくなりました。
道は川から離れたのか、流れの音は聞こえません。
展望の開けない亜熱帯の薄暗いジャングルを歩いていきます。
しばらく行くと道が狭くなり、敷石もなくなりました。
デコボコで湿っているので、ずっと足元を確かめながら歩きます。
雨が大量に降ると道は水路になるようです。
山に入っていくと、曇ってきました。ときどき、雨が落ちてきます。
ものすごい湿度でシャワー浴びたの?って思うほどの汗!
船着き場から30分、いくつか沢を超えると、展望台へ上がる階段が現れます。
ちょうど休憩したかったんだよね。展望台からは、マリユドゥの滝が正面に見えています。
マリユドゥって丸い淀みという意味で、日本の滝100選に選ばれています。
落差20メートルで2段に分かれています。
残念ながら現在、滝のそばまで行くことはできません。
ここから眺めるだけ。
滝の近くの岩盤が滑りやすく、滑落して滝壺に落ちて大怪我をした事故が多発して、数年前から立ち入り禁止になってしまいました。
西表島には診療所がありますが、医療設備の整った病院は石垣島にしかないので、ヘリで搬送されるんです。
大変な騒ぎになってしまいます!
滝のような汗をかき、なりふり構わずの首タオルで、ペットボトルの水を半分以上飲みました。
この時点で、ずっとジャングルの中の道に、若干うんざりしているわけです。
♪ファミレドドドド♪って、アカショウビンの鳴き声が聞こえます。
せっかく来たのだから、滝のそばに行ってみたい。
ここで引き返す方も多いそうですが、マリユドゥの滝の上流にちらりと見えるカンビレーの滝を目指します。
展望台からの景色だけでは、消化不良ですよ。
足の速い主人を追って歩くと、ペースについて行けず、あわてて転びそうになるので、私が先を歩きます。
10分でマリウドゥの滝の降り口に到着。
滝に降りていく遊歩道は、カヤックのパドルが刺さっていて、ロープが渡してあります。
人が通っていないので、草木が生い茂って、先が見えない。
滝の音がゴーゴーと響いて、白い流れが垣間見えます。
そこからさらに細く暗くなって、足元がデコボコ穴だらけの道を進むこと5分。
カンビレーの滝に到着しました。
カン(神)ビレー(座る)の滝、島の15の神が集まって、島づくりを話し合ったという聖地です。
落差はそれほどありませんが、長さが200m。
雨上りで、水量が多いみたいですね。
滝に到着して5分もしないで、また雨が降ってきました。スコールです。
天候を心配し帰りたそうにする主人をよそに、滝の上流に行ってみました。
休憩しないと帰れないよぉ!
すぐに雨はやみ、薄日がさしてきました。暑い!!
滝のそばの岩盤には小石が流れで作ったポットホールという、丸い穴が開いてます。
穴にたまった水の中、小さなオタマジャクシがたくさんいます。
そこらじゅうに、穴が開いてるんですが、その穴全部におたまじゃくし!・・こいつら全部カエルになるわけだね・・・。
あちこちで、蝶が集まって、おしゃべりしていました。
乾いた岩に腰かけて、30分ほど滝を見ながらぼんやりして休憩。
大量のマイナスイオン、でてるんだろうなぁ。
遊歩道はここで終わり、この先は島内を縦走する登山道になります。
入山するには営林署と警察に届けを出して、下山後の報告も必要です。
それに単独での入山も禁止なんです。
400mごとに表札のある道だそうですが、ジャングルで迷い、毎年遭難騒ぎが起こるとか。
遊歩道でさえ人が少なくて、一人で歩くのは不安です。
あまりにも内地の山林とは草木の様相が違っていて「何がいるかわからない」という雰囲気です。
持って行った4本のペットボトルの水、半分だけ残して、帰路につきました。
途中、雷鳴とともに、またスコールが降ってきて、湿度は100%近いでしょうか。
軍艦岩の船着き場には、3時出発の船が待っていました。
娑婆に戻るには船のルートしかないので、置いてけぼり起きないように、人数を確認して出航します。
帰りの船、操舵席は、鉄パイプ!
海の潮が引いて、中洲が現れました。
船は深いところを選んで航行します。
下流船着き場、日本じゃないみたいだなぁ。
6月下旬から7月上旬にかけて、八重山ではサガリバナが咲きます。
夜、ピンクや白の花を咲かせ、夜明けに落ちてしまう花です。
早朝5時ごろから、サガリバナを見るカヤックツアーがあります。
川に浮かんだサガリバナ・・・今年は八重山も季節の巡りが遅く開花が遅れていて、断念しました。
午前中、上流から流れてきた花を見ましたが、一度、サガリバナツアーに参加したいですね~。
ジャングルクルーズと滝へのトレッキングツアー、所要時間3時間ですが、ぜひ1時間延長して、ぼんやり滝を眺めての休憩をお勧めします。
3時間だと、結構ハードで、あわただしいです。
さて、せっかく一日自転車を借りたので、ホテルに戻る前に、近くの星砂の浜に行ってみましょう!