大井川鉄道の終点千頭駅で、トーマスを見送って、寸又峡へ移動します。
TVの旅番組で大井川鉄道と必ずセットで紹介される「あの吊り橋」に行ってみたかったのです。
千頭に来るまでの道、ナビの絵美ちゃんチョイスで、えらい目にあった県道77号の終点は寸又峡でした。
さっきまでカンカン照りだったのに、走り出すと雲行きが怪しくなり、山道に入ると雨が降り始めました。
南東に面した斜面は、バケツの水をひっくり返したような雨です。
ひと山越したあたりから、日が差してきました。
しかし・・やっぱりこの県道は道幅が狭い。
「ワンマンバスにご協力ください」という看板が立っているのは、バスが来たら道を譲れってことだよね。
バスはバックできそうにないです。
何箇所も「次の待避所までOOOメートル」(100m以上)という看板があります。
待避所と言っても、離合が可能な道幅になるだけですが、電光表示板が対向車の有無を点滅して知らせてくれるのです。
(画像は帰路に撮影)
寸又峡温泉に近い場所には、、平成3年にできた「朝日トンネル」があります。
それまで、道は下の川沿いを走っていて、川の増水があるたびに冠水し、コンクリートで固められた堤防のような道でした。
その旧道を
探検された方のレポートを見ると、すごい道です。これは秘境。
平成3年といえば、有名観光地は道路の整備が完了し、現在と同様、何の心配もなく車で出かけられる場所が当たり前でした。
なのに、ここは川に近く、崖で、ブラインドカーブで、一車線なんて、ドライバーにとっては地獄のような道でしたね。
そのレポートでは旧道はすでに斜面の崩落で人も通れなくなっているようです。
そんな場所も、トンネルであっという間に通過できるようになりました。
道は寸又峡の温泉街を抜け一般車両通行止となります。
通行止めのすぐ脇の駐車場に車を停めて、「あの橋」までは徒歩です。
ここも昭和40年ごろまで伐採した木を運ぶ森林鉄道が走っていたようで、ここは駅だったそうです。
環境美化募金をして、先ほどの県道77号より幅の広い道路を歩いて行きます。
吊り橋は「寸又峡プロムナードコース」という90分のハイキングコースの目玉となっています。
現れたのは天子トンネル、ちょっと涼しい。
その先に右に降りていく急坂が現れ、下方に「あの吊り橋」が見えて来ました。

写真の右上に小さく展望台が見えますが、橋を渡った後、この展望台まで階段で登るので・・・このような看板がありました。
さて、帰りの登りのことは脇に置いて、坂と階段をどんどん下りていきます。

うわ~、こんな虫がいるよぉ・・(虫全般、怖い人なのです・・・)
この日は台風の後で、水が濁っていますが、本来はエメラルドグリーンなんだそうですよ。
やってきました!あの吊り橋!

「あの吊り橋」は「夢の吊り橋」という名前です。
この日まで吊り橋はてっきり大井川に架かる橋だと思ってたのですが、大井川の支流、寸又川をダムで堰き止めたチンダル湖に架かる橋でした。
高さは水面から8mなのですが、もっと高いような気がします。長さは90m
橋は揺れますが、最初の数歩が怖いだけで、後は歩き方も慣れてきます。両側に手すりになる鉄線が走っているので、心強い。
足元はこんな感じ・・・。
橋の真ん中からは、大間ダムが見えます。
橋は一度に10人しか渡れません。
橋の手前で、10歳くらいの女の子がパパと立ち往生していました。
怖かったみたいで、頑張って渡ろうとするのですが、最初の数歩で足がすくんで動けません。
そして号泣。
弟君はママと先に渡っていましたが、お姉ちゃんが渡ってこないので、心配しています。
私は橋を渡って引き返しましたが、その後どうしたのかなぁ?
先ほどリズムよく降りてきた道を、頑張って登ります。
もっと頑張って足腰鍛えなくちゃな~・・。
この川をずっとさかのぼると、日本で一番怖い橋「
無想吊橋」というのがあるそうです・・・。
これ、お腹のあたりがヒュンヒュンする感じね(笑)
長さが144m、高さ83m 現在は
老朽化のため渡れなくなってます。もちろん橋までは徒歩です。
山に囲まれて涼しいですが、歩き続けているので大量の汗をかいています。
ハイキングコース入り口のにあるお店「さとう」で、休憩です。
お店の元気の良いお姉さんが「お帰りなさい」と出迎えてくれます。
時間は5時になってしまい、お腹も減ってきたので、お店おすすめの「山いも餅」と「わらび餅」を頂きました。
冷たいお茶がサービスされて、水分不足だったので、一気飲みしちゃいました。
わらび餅は、ひんやりとして、控えめな甘さが美味しく。
山いも餅は揚げたてで、外側がパリパリで、中はアツアツでモチモチ、甘辛い味噌がかかって、こちらも美味しい。
車を温泉街の下の駐車場に移動させて、旅館「翠紅苑」で温泉に入ることにしました。
入り口に水車が回り、なかなか趣のある旅館です。
つい「今日はお部屋空いてます?」って言っちゃいそうになりましたよ・・・。
日帰り入浴は、タオル持参だと500円でした。
お風呂はこじんまりとしていますが、清潔。
お湯は透明度が高く匂いも無いのですが、入るとヌルっとしています。
これが美人の湯と言われるゆえん、無駄な角質が溶けてる感じ・・・お~~!ひと皮むけていい女だ!(と思うのは自分だけ)
この温泉街は比較的新しく、1962年に源泉を掘り作られたそうです。
元の温泉は明治時代からあったそうですが、吊り橋のかかっている湖の底に沈んでしまったとか。
あの狭い道は、明るいうちに通過したいので、早めに出発・・・・でも、しっかりシャンプーした!
島田金谷ICへ来た道を戻ります。
途中、夕食が取れそうな店があったら、寄ろうと思いましたが・・・店が無い!!
東名は秦野中井から渋滞中なので、駿河湾沼津で夕食をとることにしました。
沼津港海鮮食堂サマサ水産のマグロづくし丼!

酢飯の上にマグロがたっぷり、おみそ汁がついて1100円 満足しました♪
帰路は海老名JCT手前から少し渋滞に参加しましたが、おおむね順調で、10時半帰宅
この日の走行距離 547㎞ トーマスに会って吊り橋を渡って、中身の濃い一日でした。