
ネットニュースを見ていたら、芸人の永野さんが、8年前の番組の中で購入した
クリスチャン・リース・ラッセンの絵を買い取りショップ大吉で査定したら、、、
というタイトルを見て「不幸なお話」を直感しちゃいました。
ラッセンはイルカなどの海をテーマにした作品が多く、
展示即売会なども良くやっているので、目にした方も多いと思います。
でっ、今回の査定では、62万円で購入した物が、7万円の評価だったそうで、
本人は作者ともお会いしたこともあり、思い入れも有るそうですが、
やっぱりこの評価額はガッカリしたそうです。
「そりゃね!」の評価だもんね
原画なら3000万円くらいと言われたそうですが、
原画はこの世に1枚だけ。版画の類はその製作手法によりますが、
シルクスクリーンなら400枚位、リトグラフなら200枚位が刷れる限度と言われ、
3000万円の作品を250枚刷るから1枚12万円+@でリトグラフとして商品化されるわけです。
そして絵の下の余白に○○/250とエディションナンバーが書かれ、
刷られた枚数と作者のサインが入って真正物として取り扱われます。
E.AとかA/P版なんてのもありますけどこれは割愛します。
ただね、あまり知られていないけれどラッセンの絵は写真製版なんですよ。
勿論エディションナンバーは書かれていますから、
その総数は管理されていると思いますが、その気になればナンボでも複製化できちゃう。
悪く言えば「版画」ではなく、「高級なポスター」みたいな、、、、、
だから「価値」を考えちゃダメなんですよ。
間違っても値上がりなんて事は無い
ナカナカ怖い世界なんですね~
その昔、アルファロメオのツーリングクラブのメンバーで、
何枚も彼の作品を買い、作家本人にも会わせてもらい
クレパスでイルカの絵を描いてもらって200万円払ったメンバーが居ました。
今は交流が無いので、彼のその後は判りませんが、
随分と画商の懐を温めてあげたのは間違いありません。
私も他の作家のリトグラフを何枚か持っていますが、「価値が上がる」は夢物語と思っています。
家に飾るのに、「やっぱりポスターじゃなぁ」と思うからなわけで、
美術商の「価値は不変です」とか「上がります」なんて言葉は絶対信じない方が良いですよ。
Posted at 2023/11/15 00:55:33 | |
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