
今年は談春師匠の芸歴40周年と言う事で、1月から10月まで毎月2回の公演日が組まれ、昼公演と夜公演で同じ演目を掛けるため、チケットが大分取りやすい。
そんなおかげもあって、有楽町朝日ホールに向かえたわけです。
そして演目も事前告知されており、今回は「お楽しみ」「慶安太平記から 吉田の焼き打ち」「らくだ」の3作。
「お楽しみ」だけは、その日の気分で決めるので、
何が掛かるか「お楽しみ」と言う趣向。
一般に独演会は、時間を自分一人で目一杯使えますから、大ネタを掛けるのが常。
前座は大ネタを覚える以前の身ですから、その頃覚えた噺は短いものが多く、
逆に普段はもうやらなくなった噺なので、あえて掛けようという訳で、
今回はまくらから「棒鱈」に入りました。
これは田舎侍と酔客の絡みの噺なのですが、実は談春師匠のを過去に聴いてます。
調べてみたら2015年に2回、2017年に1回と、今回で4回目でした。
「慶安太平記」は 講談をベースに師匠の立川談志が落語にまとめたそうですが、
吉田の焼き打ちは、献上金3000両を奪った十兵衛が、怪しまれずに逃げる為
僧侶善達を巻き込み吉田の宿に泊まるのだが、
お上も3000両を奪った輩は、吉田に泊まるであろうからと、
吉田のすべての宿屋に夜間の禁足令を出し、街を封鎖して翌朝より調べを入れる。
そんな十兵衛、善達と、宿屋の番頭、主人とのやり取りから、
後半の吉田の宿が火事になる様を一気に突っ走ります。
この先どうなると、散々盛り上げておきながら「続きはまたいつか」となるのが「慶安太平記」シリーズの辛い処ですね(笑)
中入りを挟んで締めが「らくだ」私はこれを聞きたかった。
長屋の乱暴者「らくだ」がふぐに当たって亡くなっていたのを、
たまたま訪ねてきた兄貴分長兵衛が見つけ、通夜弔いをしてやりたいが金が無い。
通りかかった屑屋にらくだの家の物を売り飛ばし
お金を作りつもりが、これが見事に何もない。
此処から屑屋が長兵衛にいいように使われ、駆けずり回らされるのだが、
通夜の酒をのまされた屑屋は酒癖が悪く、長兵衛は酒が弱い事から立場が入れ替わり、言いたい放題になる屑屋。
一杯目、二杯目と酔いが回り始める、態度が大きくなっていく屑屋の様。
最前列で楽しませていただきました。
Posted at 2024/06/09 07:07:55 | |
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