〜はじめに《第2回ベスモ同窓会》ありき〜
4ドアセダンのテスラ モデル3 は3タイプあって、CMOさんがオーダーして1年目にやっと手元に届いたのは、その最強バージョンの「パフォーマンス」だという。
動力系は前後に二つのモーターを装置するAWDである。出力は明示されていないのはこれまでのテスラ同様だが、時速100kmに持っていくまでの加速は3.4秒と伝えられるから、これはとんでもない快速の持ち主だ。巷間、You Tubeで流れている動画には、モデル3がフェラーリを軽々とぶっちぎるシーンもあるくらいだ。
そんなコックピットにはステアリングと15インチの大モニターしかついていない、このシンプル極まりないE V車を、いきなり試乗ドライブできるほど、もうわたしは若くないし、I Tと関わる手続きの煩わしさに少々、うんざりしている。
ともかく約束のランチをとりながらCMOさんからテスラの説明をしてもらうことにした。
CMOさんから鎌倉パスタは食べ過ぎちゃうから、できたら別のところを、とNOサインが伝えられた時から、サンライフ練馬の2Fにあるレストラン「月の風」に案内しようと、決めていた。
近くの古くからの和菓子屋さんが経営する、イベリコ豚の網焼きが評判の明るいお店である。
ステアリングを握っているCMOさんにサンライフ練馬の脇をひと周りしてもらってから、最寄りのスーパーマケットの駐車場にテスラを導いた。
サンライフ練馬に向かいながらのCMOさんとの会話。
「黒澤さんや中谷君がきてくれて、第2回目のベスモ同窓会をやった時に初めて会ったんだっけ?」
「そうです。すべてがそこから始まったのです。2013年10月の20日まで覚えているほどです」
「そうだ、その時、CMOさんがみんカラにアップしたそのベスモ同窓会のレポート、文章もいいけど写真の撮り方、仕上がりの質、プロかと思った」
「ありがとうございます。その後のベスモ同窓会編の単行本《PORSCHE 偏愛グラフィティ》まで撮らせていただきました」
「そうでした。まあ、そんなご縁の始まりをなんとなく思い出して、その時の会場のレストランもいいかな、と」
「嬉しいです」
因みに、CMOさんの「みんカラ」ページには、その触れ合いの発端となった第2回ベスモ同窓会の模様が、こう記録されている。その文章と写真は、いま読み返しても、生き生きと臨場感にあふれているのでぜひご一読あれ。
ベスモ同窓会 in TOKYO(こちらをクリックください)
*6年前、4月に中山サーキットでの最1回集会のあと、今度は東京でとサンライフ練馬で第2回目が。ベストモータリング同窓会は第5回目まで会を重ねている。
折からランチタイムということで『月の風』はすでに、いくつかのママ友グループが、美術館と向き合う南側の席は埋まっていたが、幸い東側の公園側のひと席に座る。
メニューを見て、やっぱりパスタ類はパスして、狙い通りのイベリコ豚網焼きでいくことで意見が一致。焼き上がるのに10分ほどかかるという。一息ついたところで、こちらから質問。
「見た感じ、今度のテスラ、随分とコンパクトにまとめているけど、全幅は1850cm内に収まっているでしょう?」
「そうです。わかりますか? これで立体駐車場でも利用できます」
「インポーター各社のセールスも、それで随分、苦労しているから。いくら日本市場に合わせて車幅をその線にしてくれ、と強く本社に要請しても、なかなか訊いてもらえないと、嘆いているもの。ま、そこに気づいているVOLVOジャパンは本社を口説き落としてS60、V60はバッチリ1850できているもの。テスラがいかに日本市場を大事にしているか、その証拠だね」
「その柔軟さは、彼らの車づくりのいろんなところで驚くほど発揮されています。今日はその辺を味わってくださいよ」
「自動運転技術のレベルは、まだ3(註:限定した地域=条件でシステムが全運転を担うが、継続が難しい場合は人が対応)に行ってないんだよね」
「運転支援ですから、レベル2(註:システムが前後・左右の両方を制御)。カメラはいっぱいついていますよ」
「なるほど。ほとんどの運転操作はあのでかいディスプレイで賄うのだね」
「ま、やってみてくださいよ。結構、これまでにない世界がありますよ」
「だろうね」
ちょうどそこへ焼き上がったイベリコ豚の網焼きが運ばれてきた。揚げられた、、ポテトと卵スープに白いご飯。手軽なランチ値段から言って、そんなに上質なイベリコ豚のものを期待していたわけではないが、程よく網焼きされ、脂のまわったその焦げ痕に縁取られたその肉は、うん?と思わず声を上げたほど、口の中で柔らかく、ふんわりと広がっていく。
「いいですね」
短い言葉だが、CMOさんも料理の味に賛同する。
気分の良いランチを平らげたところで、再びテスラ談義。ただ、こちらは少々、時間を気にしていた。
「L I N Eで断っていたように、3時からマンションの子供たちを集めてXmasツリーの飾り付けをする約束があって、せっかくの機会を用意してもらったので関越自動車道を川越まで一走りできるつもりだったけど、今日はちょっと無理みたい。マフラーもついてないスポーツセダン。その滑らかな快足ぶり。今日はナビシートの試乗で十分です。この後、そのあたりを一回りして、運転は次の機会に譲ります」
「了解です」
快くCMOさんは首肯してくれる。
そこで切り出した。12月末の箱根・黒澤邸の餅つき大会に一緒しないか、できればその時のテスラとじっくり語り合えたら嬉しいのだが、と。もちろんCMOさんに異論はなかった。ただ餅つき大会の日によっては他の約束とぶつかるかもしれない、と。
*今年もお邪魔します! 杵をつくガンさん。受け手は翼君。
わかった。今夜にもガンさんに日程を確かめてから連絡しましょう。それが叶えば、「テスラ疾走」に対応できる準備を、こちらも用意しなくては。
サンライフ練馬から駐車場へ向かう。黄金色に輝く銀杏並木を抜けるこちらの足取りも、かなり弾んでいたのではないか。
翌日、早速、黒澤さんの携帯電話に、様子伺いのアプローチをする。アジアンルマンの結果(3位で走っていながら最終周にガス欠)を悔しがっていた。そして餅つきの日程はいつも通りの設定だという。お待ちしています、と言ってくれてガンさんの電話は切れた。
その日の夕方、LINEで餅つき大会の日取りを連絡。と、残念、その日は先約がありますゆえ今回は参加できません、とガックリくる返信。仕方がないか、と諦めかけたところで、その2時間後、訂正、その日は都合つけます、調整中です、と嬉しいLINE。
目を閉じて、つい先日逢ったばかりのテスラモデル3の白い肢体が、のびのびと東名高速から小田原厚木道路、そして箱根路を疾走するのを、すでにシミュレーションしはじめている。
懲りない「還暦+白秋期の23歳」である。 (以下、次回更新へ)
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還暦+白秋期の23歳 | 日記
Posted at
2019/12/15 02:56:02