〜8年半前の「あの頃」がまだ生きている歓びを伝えたい〜
2019年も残された日があと5日になった12月26日の朝は、ルーティンの「みんカラBLOG」マイページのチェックからはじまった。
まず上段にセットされている「PVレポート」から。
クリックして眼を剥いた。前日(25日)の来訪者数を報せるピンクの横棒がピーンと伸びている。
「1638」
このところ、すっかり更新するエネルギーを失っている、その申し訳ない状態から見れば、4桁の数字は「え!? どうしたの? 何があったの?」と、驚いてしまう。
新しく更新した翌日、たとえば12月でいえば、3日の「887」は《「南天の朱い実」と「白いテスラモデル3」の関係》である。テスラモデル3の登場は、結構イケる、ナマの題材のつもりだったから、それを2倍近くも超える理由は何だろう。正直、見当がつかなかった。
ま、そんなことより、いま手をつけはじめている「みんカラ BLOG」の続き、テスラで箱根のガンさん邸へ向かう原稿を早く仕上げた方がいいのではないか。こう、己れを叱ったものだ。そのせいもあって、「1638」ものカウント数を集めたテーマが何だったか、深く詮索しようともしなかった。
ところがその翌日(つまり12月27日)の「PVレポート」をチェックしてみて、今度は息を嚥(の)んでしまった。また4桁の訪問者数がカウントされていて、そのトップが前日に続いて2011年07月08日掲載の
《『思い出BLOG』の宝石② 中谷明彦君のこと》だった。
う〜ん。ちょっとわからない。「みんカラ」のSPECIAL BLOGを引き受けて直ぐのことだし、ベストモータリングが休刊する『ファイナルバトル』をFSWで催すというので、とりあえず田辺靖彦君に連れて行ってもらったのだが、そこへ中谷明彦、大井貴之の両君もせっかく駆けつけてくれたのに、その時のロケのあまりにも味気ない制作態度に疑問を持ってしまった。その帰りに中谷君とお茶を飲みながら、読者からに目線を喪失していたね、といった話をしたものだが、それを中谷君がかれのBLOGで《最後のロケを見に行ったけど、帰りに正岡さんが「こんなベスモなら無くなって当然。毎月見てくれていた読者に申し訳なかった」と言われたのが象徴的だったね。》と明らかにしたのが、妙に話題になってしまったのを覚えている。
そんなことが、今になって話題になってしまったのかな。腑に落ちない。おまけに、わたしのi-phone専用のメール・アカウントに、これまで交流のない、記憶のないネームの方から「フォロー」を求めるメールがしきりと届きはじめているし、本拠の、「みんカラ」の方にも「イイね!」の来客が俄かに増加しており、そして嬉しいことにそのお客さんが、さらに同系列の新しいページに「イイね!」という意思を伝えてくれている。それが一気に5〜10項目も連鎖しているのだ。
さて、どうしたものか。そこでこちらから調査に乗り出すことにした。「イイね!」の中から、こちらからメッセージを送って、今の状況を伝えた、なぜ「イイね!」と意思を伝えていただけたのか。問い合わせることにした。そして選んだのが12月26 日の朝に『思い出BLOG』で「イイね!」してくれ、それを機に直近の項目にまでアクセスしてくれた「ELAN」さんへ白羽の矢を立てる。こんな内容で「メッセージ」を送ることにした。
件名は「お伺いします」とし、以下のような本文を送らせていただいたのである。
☆ ☆ ☆
ELANさま
突然ですが、ちょっとお邪魔させてください。その昔、「ベストモータリング」を主宰していました正岡です。
実は12月27日(つまり、今日ですが)、わたしの『みんカラBLOG」を開き、PVレポート欄をチェックしましたところ、異変がありました。
いつもなら、最近ではせいぜい500〜800程度に落ち着いているアクセス数が、その日(つまり12月26日分)は一気に倍増し、1638をカウントしているのです。
そこでさらに1638をクリックしてみますとその詳細が出て来ます。418。『思い出BLOG』の宝石②中谷明彦君のこと・・・それに集中していました。その後、それに関連した項目が続き、特別に新しいテーマでもないし、おや? 何があったのかな、と首を捻っているところです。
そこで該当日に「イイね!」をチェックいただいた中からELANさんを選ばせていただき、どんな経過でわたしの「みんカラ」を選び、その「中谷君のこと」に直接アクセスいただけたのか、お伺いさせていただいたわけです。経歴を拝見しましたところ「北九州市」にお住まいのご様子。わたしも18歳まで北九州八幡東区にいましたし、その親近感から、ちょっとお願いしてみようかな、というわけでした。
勝手ながら、参考までに、中谷君ご指名の経緯を知りたくて、メッセージ欄を利用してお伺いさせていただきました。よろしくお願いします。
東京の歳末の空は、晴れていますが、風の鳴る音が聴こえます。良いお年をお迎えください。
☆ ☆ ☆
送信したのが午前11時27分。3時間が経って、「ELAN」さんから返信があった。
「ご指名ありがとうございます。
只今日帰り出張中のため、後ほど改めて返信差し上げたいと存じます。
エランより」
そして、7時間30分後、「中谷さんの件」とタイトルして、メッセージが届いた。社会人としてのかなりの経験を積んだことが察せられる、配慮の効いたレスポンス。こうした交流、ベストモータリング同窓会と相通じる空気に嬉しくなる。
☆ ☆ ☆
お待たせ致しました。
簡単に申し上げますと、多くのフォロワーを抱えている『みんカラ』ユーザーの「クラゴン」さんが正岡さまのブログ記事を下記で引用されたからです。
「モータージャーナリストのドライビング判定」
「モータージャーナリストのドライビング判定の続き」
彼はみんカラセレクトで、クルマ業界有名人ブログとして紹介されています。
「クルマ業界有名人ブログ」
正岡さまもSpecialBlogとしてみんカラより紹介されているのと同じように、クラゴンさんも影響力をお持ちと存じます。
クラゴンさんはドラテク教室を開催されていますが、辛口レビューでも有名です。
その彼が正岡さんや中谷さんを尊敬しているという内容の記事でした。
私もベストモータリングのファンであり、黒沢元治さんや中谷明彦さんのファンです。
そういった人間にとって、正岡さまの記事は関心が高いですし、イイネされた方も多いのではないかと思われます。良い意味で、正岡さまの記事を読んだ人が多かったのではないでしょうか。
ちなみに、私も幼い頃に八幡東区の桃園に住んでいました。
亡き父が新日鉄八幡(いまは日本製鉄ですが)工場に勤務しており、その社宅で育ちました。(中略)
個人的にですが、数年前より走行会主催をしてきました。
峠や高速道路での危険運転を防ぎ、モータースポーツの裾野を広げることを目的としております。
今後もモータースポーツの発展と理解を広げるべく、活動して参りたいと思います。今後ともよろしくお願い申し上げます。
☆ ☆ ☆
やっと、コトの核心に近づけたようだ。早速、教わったクラゴンさんのU R Lを開かせていただいた。おお、なんと好ましい、走り屋魂の熱い空気に満ちた「みんカラ」ページ。それにびっくり、「クラゴン」さんは「ベストモータリング同窓会」のメンバーじゃないか。それも相当に早い時期に入会いただいている。
なるほど、そうだったのか。お会いしてないのが不思議なくらいだ。それにしてもフォロー数が249、フォロワー数にいたっては1864か。自らを「趣味はドライビング鍛錬、特技はドライビング指南クラゴン親方です」とはっきり言い切る背景も理解できた。
その「クラゴン親方」が「ジャーナリストのドライビング判定」について所論を展開しいていて、その中で中谷君のことに、こう触れていた。
――ハッキリと言うと、スポーツ的な車種の性能を引き出すだけのスキルがない人がけっこういらっしゃるように見受けられます。
スポーツモデルをサーキットに持ち込んだら、そこで見るのは限界の性能と言ってもいいでしょう。
で、そのインプレをする人は、果たしてクルマの評価を正しくできるだけの腕があるのか。クルマの評価を正しくするなら、それだけのドライビングスキルがあるかどうか、という評価をされるのもまた必然です。
もう懐かしいけど、ベストモータリングは良し悪しがわかったじゃないですか。その結果として広報車チューンなんて事件もあったりしたけど、それはつまりキッチリと評価していたということでしょう。
尊敬する中谷さんは、「読者に正しく伝えられなくなった」という理由で、ベスモを降りたと記憶しています。と思ったら初代編集長の正岡さんのブログがありました。
そうそう。映像のイメージはともかく、中谷さんはマジで熱いクルマ好きですから。オレもドライビングに対する理論的な考え方は、中谷さんの影響を強く受けています。
ベスモがすごかったのもそうだけど、本当にすごいのは、あれだけのメンバーを束ねて毎月映像を出していた正岡さんだと思う。
クルマは進化して、伝える手段も進化して、伝える質が退化しているというのは、クラゴン部屋というクルマ好きが集まる現場にいる親方として、けっこう心配になるところです。
☆ ☆ ☆
ELANさんの誘導で、ともかく発火点まで辿り着くことができたが、その考察と引用が長くなった。
ともかく「クラゴン」親方がいかにスポーツマインドに満ちた「カーガイ」であるかもわかった。己れのスキルを高めるためにニュルブルックリンクにまで遠征し、耐久レースに出ているのも、胸が締めつけられほど理解できた。
もう少し時間をかけて、「クラゴン」親方を中心に広がっているものを見極めてから、さらに筆を進めたい。
ああ、もう直ぐ除夜の鐘を撞く時間。皆さん、どうぞ佳いお年を。