愛車のランフラットタイヤの変形を巡る、
これまでの経緯は過去のブログ、整備手帳のとおりです。
「
①ピンチカットを巡りディーラー・メーカーとバトル中」
「
②初の車検は信頼喪失への序章か」
「
③ランフラットタイヤ変形を巡るディーラーへのクレームに展開あり」
今回のランフラットタイヤ変形に関して、
ディーラーとメーカーに提起した問題点は次の二つです。
①ディーラーの工場長の安全無視・法令無視の姿勢の改善
②タイヤが変形した原因の究明
①について
こういう工場長がいるディーラーなら、
さっさと縁を切ってしまえば良かったのですが、
運悪く5年メンテパックに入っていました。
この先2年は、ここのディーラーで整備することになるため、
安全に整備してもらう必要があることから
クレームを入れざるを得ませんでした。
こういうことがあることを考えると、
5年メンテパックも考えものだと感じます。
他県の日産ディーラーのHPを見れば、
タイヤのこぶは非常に危険、至急交換と注意しています。
こぶがあっても危険を承知の上で車検を通そうとするのは、
ここのディーラーだけだったのでしょう。
今回は自分で気が付いたので大事に至りませんでしたが、
気が付かなければ大事故に至っていたかも知れず、
今更ながらゾッとします。
この件については、
店長から誠意ある謝罪を受け、
併せて社員教育の徹底を約束してもらいましたので、
これについては既に終了しています。
②のタイヤが変形した原因の究明については、
ディーラーから日本自動車タイヤ協会(JATMA)に
検査を出すことを提案され、これを了承。
しかし、このJATMA、中立性は?な団体。
日本のタイヤメーカーが設立した業界発展のための団体で、
会長はもちろんタイヤメーカーの社長。
昨年までの会長も、今回変形したタイヤのダンロップの社長。
会長を退いたい後も顧問として居残っていますし、
理事7人もタイヤメーカーの人間で占めていると推察されます。
そんな団体ですから、
「第三者機関による検査」などと言われても、
にわかには信用できません。
私もそこまでお人良しではありません。
タイヤメーカーに問題があったとしても、
それを隠すために設けた、
言い逃れの口実作りの検査制度、
そのように見られても仕方がないのでは。
過去のJATMAの検査データからもそれが窺われます。
JATMAのタイヤ検査の結果判定は4つに区分されます。
A(製造上の要因による損傷等不具合)
B(使用上の要因による損傷等不具合)
C(A,Bどちらでもない損傷等不具合)
D(損傷等不具合無し)
その判定の比率は次のとおりです。
A 2.2%
B 87.8%
C 4.9%
D 5.1%
お分かりのように、
タイヤに問題は無く、
使用(運転)していた側に問題があったという
B判定が圧倒的に多いです。
タイヤに問題があったというA判定は、
僅か2.2%しかありません。
この内訳は公開されていませんので、
推測の範囲を出ませんが、
2.2%はJATMAの会員メーカーのタイヤでは無く、
会員になっていない外国メーカーのタイヤではないか、
と勘繰りたくなります。
あるみん友さんが、
「その検査は出来レース」
と言われていましたが、数値からもそれを感じます。
もちろん検査結果が科学的根拠に基づ正確なものであれば、
如何に中立性が疑わしい団体による検査であったとしても、
その検査結果は信頼するに値するでしょう。
ところがその検査方法は、
機械的検査や科学的分析によるものではありません。
検査は外観目視の方法のみで行われます。
人が目で見て、それだけで判断するのです。
もちろんタイヤを切り開いて内部も検査しますが、
どちらにしても人の目だけの検査なので、
結論の導き方はどうにでもなりそうです。
今回はカーカスコードが切れたピンチカットが疑われるのですから、
損傷個所とそれ以外のカーカスコードの強度の比較検査とか、
ショルダー&サイドウォールの強度の比較検査とか、
そのような機械的乃至分析検査が必要ではないかと思いますが、
すべて目で見るだけの検査で終りです。
(↑JATMAの検査担当者に直接確認しました。)
これでは材質の均一性や接着の適否と言った、
タイヤ側の問題は解明できません。
いや、
だからしないのか(笑)
そんな団体による検査を了承したのは、
もしかすれば何らかの原因が分かるのではないかと思ったからです。
でも、それは期待した方がバカでした(^^;
その検査報告書が届いたとの連絡がディーラーからあり、
ダンロップの担当課長が説明をしたいとのことでした。
ギックリ腰でのた打ち回っていたこともあって(笑)
電話から10日後にディーラーで説明を受けました。
先ずダンロップの担当課長から渡された
JATMAの検査結果報告書がこちらです。
(
スマホでは拡大出来ないので整備手帳にも載せてあります。)
判定はB判定です。
使用(運転)者に問題があったぞ、
タイヤには何も問題は無かったぞ、
という結果です。
「判定結果の説明」に色々ともっともらしいことが書いてありますが、
この程度であればどうにでも書けるし、
素人の私にも書けないことはないでしょう。
それに突っ込みどころ満載の内容です。
たとえば「1)現品の状況」の最初の説明に
「サイドウォール部指摘箇所には擦過傷が見られます」
とあります。
この
擦過傷の有無はとても重要なポイントです。
コブがピンチカットによるものと結論付けるには、
カーカスコードが切れるほどの、
タイヤへの強い衝撃が前提となります。
タイヤに傷があれば、その衝撃があったと推定できます。
ところが、
この傷は検査に出す前に、
ダンロップの社員が検査した時には無かった傷です(笑)
ディーラーも傷は無かったと断言しています。
擦過傷だとして添えられている(1)の写真の傷は、
1~2mm程度の微小な傷ですが、
見て分からないことはありません。
タイヤのプロであるダンロップの社員が
そのような傷をうっかり見落としたとは思えません。
実に不可解です。
百歩譲って、
その小さな傷が最初からあって、
そしてそれがピンチカットの原因だとしたら、
世の中のタイヤはピンチカットだらけです。
それよりも大きな傷のあるタイヤを履いた車は
いくらでも走っていますし、
現に私のタイヤにもそれ以上の傷はあります。
お願いですから笑わせないで下さい(。・w・。 ) ププッ
治りかけたギックリ腰が悪化しそう。
「2)判定理由」に
「当該タイヤは段差や路面の凹凸、障害物等の
乗り越しや接触の際に瞬間的にサイドウォールが衝撃を受けた為、
カーカスコードの破断に至ったものと思われます。」
とあります。
これは定型文として準備してあるものをそのまま書いたのでしょうが、
誰でも書ける内容です。
カーカスコードが切れて、
サイドウォールにコブが出来ているのですから、
当たり前のことです。
しかし、私が検査に当たって要求したのは、
強い衝撃を与えたことの無い通常の運転環境で
何故このようなコブが出来るのか、
でした。
コブを発見した後、
最近走った道を検証してみました。
この一カ月、通勤とジムの往復、
それと近くの店での買い物の時にしか運転していません。
その経路に大きな衝撃を与えるような段差などはありませんでした。
敢えて挙げるなら、
通勤する国道上にあった窪みぐらいでしょうか。
現在は既に補修されていますが、
その頃は、その窪みの上を通過する度に、
「ゴツン」という大きめの感触はありました。
しかし、その程度でピンチカットを起こしたとすれば、
そこを通った車はみんなピンチカットになったはずです(笑)
40年以上の運転の中では、
それ以上の衝撃を受けたことがありますが、
ピンチカットはただの一度も起きていません。
大きな衝撃を与えた訳では無いのに、
通常の走行でピンチカットが起きるのか、
その点をダンロップの担当課長に質問しました。
「同じ窪みでも走行速度とかタイヤの侵入角度によっては
サイドウォールに衝撃が加わって、
ピンチカットが起きる場合があるかもしれません。」
との説明でした。
推測の域を出ない曖昧な説明だったので、
「でも、このタイヤってサイドウォールが補強された
高価なランフラットタイヤですよね・・・」
と嫌味を言わせて頂きました(笑)
結局、大きな衝撃を与えていないのに
(国道上の窪みでのショックはありますが)
ピンチカットが生じた原因は分からないままです。
「1)現品の状況」の3番目に、
「指摘箇所を切開したところ、
カーカスコードの破断が見られました。(写真3)」
との説明があります。
指摘箇所とは「コブ」のことだと思われます。
ところが写真に写っているカーカスコードは
全て破断した状態です。
検査のために切開するには、
カーカスコードを切らないと切開出来ないので、
全て破断した状態になっているのでしょう。
それらの破断は、
検査の前から破断していたのか、
それとも切開で破断したのか、
さっぱり区別がつきません。
現物を見ても区別は全くつきません。
ダンロップの担当課長に「どこですか?」聞いたら、
「ここです。」
と指で示してもらいましたが、
それ以外も同じように破断しています。
どのカーカスコードが最初から切れていたのか、
検査のための切開でどのカーカスコードを破断したのか、
それが分からないのです。
「検査」をする場合、
その検査の信用性を担保するために、
検査の経過を逐一写真撮影するなどして
記録するのが通常のやり方なのに、
それがありません。
切開のためには全てのカーカスコードの破断が伴うのに、
「切開してみたらここのカーカスコードが切れていた」
と言われても納得出来る訳がありません。
一事が万事、いい加減な検査結果報告書です。
また、もうひとつの大きな疑問である、
コブが「横長の形状」であることに関しても、
根拠に基ずく説明はしてもらえませんでした。
今のタイヤはバイアス構造のものは少なく、
97%ほどのタイヤがラジアル構造になっています。
コブが出来たタイヤもラジアル構造です。
つまり細いカーカスコードがラジアル(センターキャップ)方向に入っています。
↓赤線がカーカスコードです。
そのためカーカスコードが切断されると、
ラジアル(センターキャップ)方向への引っ張り強度が低下し、
そこの部分のゴムがタイヤの空気圧に耐えきれずに膨らみ、
ラジアル方向に縦長のコブが出来ます。
タイヤメーカーのピンチカットの写真もそうなっています。
ところが私のタイヤのコブは
スラスト方向、つまり
タイヤの円周に沿って横長の形状になっています。
切断されていないカーカスコードの部分まで
膨らんでコブになっているのです。
カーカスコードが損傷していなければ、
そこの部分は強度が保たれているので、
膨らむことはあり得ません。
しかし膨らんでいるのです。
この点に関する担当課長の説明は、
「理由は分かりませんが、
そういうこともあるかも知れませんね。」
という回答でした。
・・・
これ以上の質問はバカらしくなって止めました。
ちなみにセパレーションやバルジデントに関する
言及は担当課長からはありませんでした。
いずれにせよ、
使用者である私に原因があるのであれば、
それを証拠や科学的根拠に基づいて説明してもらえば、
私も納得できるのですが、
結局それはありませんでした。
にも係らず、
使用(運転)者に問題があったからコブが出来たのだぞ、
とするB判定は到底納得出来ません。
ただダンロップ側が説明する間、
私と一緒に説明を聞き、
時には質問をしていたディーラーの店長の
態度には好感が持てました(*´∇`*)
ずさんなJATMAの検査結果報告書の内容は
到底納得出来るものではなく、
更に調べて疑問を解消したいのですが、
これ以上の解明は個人の力では無理だし、
それに、こういう嫌なことは早く忘れたいので、
この件はこれで終りにします。
最後にダンロップの担当課長には次のことを伝えました。
○検査結果報告書は到底納得出来る内容ではない。
○ダンロップの説明も曖昧なまま。
○自社製品に問題が生じたのに、それを自社で調べず
関連団体に検査させるのは、
第三者機関が検査をしたという口実作りと疑われても仕方がない。
○自社で検査しないのは、
企業としての製造責任、社会的責任を放棄しているのでは?
トヨタのエンジンに安全上の重大な問題があった場合、
トヨタは外部団体に検査を委託することなどせず、
製造責任に基づいて自分で調べるのではないか。」
そして、
「納得出来ないことばかりですが、
これ以上嫌な思いをしたくないので、
この件はこれで終りにします。」
と言ったら担当課長は嬉しそうにニッコリ。
こちらは呆れて苦笑い(笑)
・・・
えっ?
違うだろうって?
この件を終わりにしたのは
そういいう理由ではないはずだと?
味方になってくれた女性店長に癒されて、
腑抜けになったのだろうって?
そ、そんなことありませんから~
~(=^‥^A アセアセ・・・
今回の件では多くのみん友さんたちから
様々な知識や業界事情、あるいは貴重なアドバイスを頂きました。
タイヤに無知な私が短期間にここまで知識を高められたのは
本当に皆さんのお蔭です。
途中から店長を味方に引き込むことが出来たのも、
そのようなアドバイスのお陰に他なりません。
しかも店長は女性ですから感謝感激です♪
、
皆様、本当にありがとうございましたm(_ _)m
ということで、
嫌なことは忘れて、
夏の花ひまわりのような明るい気持ちで、
元の楽しいカーライフを取り戻したいと思います♪
=*^-^*=にこっ♪