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冬眠中でネタが無いので…、オレの本家ブログの大人気記事をみんカラへアップします~^^;;
『ケーニッヒ スペシャル コンペティション エボリューション』の巻
皆さんは覚えていますでしょうか?あの強烈なスタイルの超ハイパワー車を…。
それは、日本に居る我々にとても微かではあるが、奇妙に不気味に噂だけは迫り、
その噂はどこからともなく聞こえはするが全くと言っていいほど全容はわからないまま…。
F40が昼の太陽のように表舞台で輝くのであれば、それはまさしく漆黒の夜空に浮かぶ巨大なブラックホールであるかのようだった。
そう、その車の名は『ケーニッヒスペシャルコンペティションエボリューション』
若きドイツの名チューナー:ケーニッヒが自身の最高の技術と情熱を惜しみなく注いだ車である。
ほぼ、F40と時を同じくして開発されたテスタロッサをベースにしたこのモンスターは、
エボリューションになるまでに少なくとも大きな変革を2度してきたと記憶している。
初代はテスタロッサにターボを2個搭載して700ps、その後、1000psへアップして、
最終となるエボリューションではさらにスーパーチャージャーを追加して、1200psを豪語したのである。
実は強大なパワーだけではなく、ボディー(アウターパネル及びフレームの全て)・足回り・制御系統までノーマルと同じ所は無いくらいの改造、いや作り直しと言っていいくらいの内容であった。
もちろん、製作時は全てバラシて改造後に組み立て調整であるから、単なるポン付けチューンではなく、完全なるコンプリートモデルなのだ。
但し、あの時代である…、ハッキリ言ってパワーに関してはマユツバものであった。。
いくら、強烈な過給機(ツインターボ+スーパーチャージャー)によるパワーアップだとしても、
当時、ノーマルテスタロッサ(390ps)のパフォーマンスとケーニッヒのチューニングスキルからは
1000psものパワーは出せないだろう、という噂も聞こえていたのも事実だったし、
本来のパワーもそこまでは出ていなかったと推測するのが妥当とも言えた…。
実はそんな、『ケーニッヒ 一千馬力』(日本でよく言われてたあだ名)と運良くほんの一瞬だけ
一緒にツーリングしたことがあります~♪
今日はその時のことをお話しましょう…。
時は1995年11月末のことでした。(当時、まだ故郷の群馬にて)
私は初めて買ったロータスエスプリで、購入先のショップのツーリングに初参加した。
行き先は那須の温泉へ日帰りツーリングです。
既に11月も中旬を過ぎ、晩秋の朝夕の寒さも一段と強まっていたので、初ツーリングの緊張感と相成って、小学生のころの修学旅行に行くかのようなドキドキ感でした。
何せ、私のエスプリは何より、ポルシェ(911,964,993)やフェラーリ(328,テスタロッサ)やBMW M3(E36)などの超車たちと初走行ですから…。。
このツーリングは、実は他のショップのツーリングと合同で開催ということで、途中の東北道のSAでは30台以上の台数になり、初めてのツーリングで大いに興奮をしておりました。
楽しいツーリングも目的地で昼飯と温泉を楽しんだ後は、もう帰りのみです。
もちろん高速を様々な超車たちと一緒に走るので、帰りとて楽しいものに違いはありません。
ところが高速に乗ってすぐ、最初のパーキングで私たちは臨時休憩することになりました。
なぜ、すぐのPAで休憩かというと、ショップオーナーの携帯にある連絡が入ったのです。
実はそのショップオーナーの知り合い(同じ群馬の人)がちょうど我々と同じ時間に帰りが一緒になるので、PAで落ち合い一緒に帰ろうということに急遽決まったのである。
当然小さなPAは我々の車で半分を占拠して、さらにPAに居る一般人の目も釘付けにしたのは言うまでもありません。やはり30台以上になると目立ちます!!
そして待つこと10分…、そんな優越感に浸っている我々を、それは稲妻の如く貫いてみせたのだ~!!!
そう、ヤツが来たのです~!!!!!
今まで聞いたことのない地獄の雄叫びのような轟音と共に、しかも物凄い車たちを従えて…。
「ケーニッヒエボリューション」を筆頭に、「ケーニッヒF48」、「F40」、「512TR」、
たった4台のみだが当時、非常にスゴイ車ばかりの特別な小集団~!!!!
(今でもスゴイ!!!)
もう見る者全てを圧倒し、我々を飲み込みながらも全く威勢を失わず佇むその悪魔は、存在すら脅威に思えたのだった~!!!
暫く遠めに眺めるだけでしたが、意を決して近づく…、
だが、ヤツは簡単には寄せ付けない、後ろからでは近づけない~!!!
なぜか? それはあまりに響く排気音の為なのである~!!!!!
どれだけスゴイか!!! 音量を通り越し、そこには地響きが発生しているのだ〜!!!
決して大げさに言ってない~!!
『マジかよ!!!』と叫びたくなる⇒地面についた足裏でお湯が沸騰しているような微震動を感じるのだから、、、
普通ではありません~!!!完全に異常~!!!!!
さらにこの状態はただのアイドリング状態なのですから…(アイドリング回転数は1000rpm以上ではあったが)
普通、マフラーとは「消音機」のことですが、「本物ケーニッヒ車」のマフラーは「増音機」と思ったのはこの日が初めてであった…。。
ホントに只者ではありません!!! 怪物です~!!!!!
というのも、F40がまるで普通に見え、あの512TRが爽やかなスポーツカーの如く思えたのだから。。。
もう一台気になる車があります、そう、同じくケーニッヒのF48です。
この車は簡単に言うと、フェラーリ348のツインターボ版です(約600ps)
コイツも排気音はもの凄く、寒い日だというのに車両後方の景色がゆがんで見えるくらいの蜃気楼?!をたてているのですから!尋常ではありません。
当然ボディーの造形も素晴らしく、F40と同じくらいに幅が広げられており、その威圧感はノーマルの5倍くらいあるものです。
そのF48のメーターを確認すると、驚くべきことが判明した。
何と、総走行距離がまだ770キロなのです~!!!
実はその前に、舐め回すように見ていたのですが、後ろのタイヤは既に半分くらい減っていたのです。
と、いうことは!!、コイツはたった770キロの走行でリアタイヤを半分にまで減らしていたことになります!!!!
やはり、コイツも怪物に間違いありませんでした~。。
(因みに、F48はこの日初走行の新車でした)
この怪物2台についていける?!のは確かにF40と512TRくらいしかないなぁ~と、
改めてその4台の構成に感心するだけでした~。。
この4台なら、300km/hオーバーのクルージングも夢ではないだろう~!!!
なんか、非常に贅沢でしかも唯一の、そして超高次元でバランスが取れた最高の4台と言えるものでした。
(今思い出しても最高の組み合わせだったかもです~♪)
この4台に抜かれるのであれば諦め?もつくし…、ただ唖然とするだけだろうなあ~^^;
その後、聞いたのですが、走る時は殆どこの4台で超高速ドライブを楽しむそうです。
コースは地元群馬から関越を新潟へ向けて北上し、磐越道を通り福島へ抜け、東北道で一気に南下して戻ってくる高速オンリーの大回り一周コースだそうです。
さて、そうこうしているうちにそろそろ出発する時がきました。
我々はその特別な4台を先頭にして出発しました。
が、出発と同時にスゴイ音を轟かせながら、一瞬のうちに視界から消え去っていくその4台の後ろで、
一生懸命に200km/h以上出して追いかけますが、努力空しく全く我々は着いていくことが出来ず、
そのままその4台(250km/h以上)とはお別れとなってしまいました~^^;;
あれから20年もの歳月が経ちますが、あれ以来ヤツを実車で見ることは今日までありません。。
いま、雑誌やネットでわずかながら存在するのを確認できます♪
一番上の写真の個体(レッド)はブーストを0.3~0.4に抑えても、約700~800psくらい出るそうですから、
ブーストを1に上げれば確かに1000psまたは1200psくらい出るかもしれません。
但し、その時の様々な条件がうまく合えばの話と思われますが。。
また、以前雑誌でディアブロのツインターボ゙車をテストした時、シャシダイで実測1000psを出していた(その時も?タイヤが超負荷で限界だった…)ので、
ケーニッヒの1000psまたは1200psもなまじウソではないかも知れません。
究極は、「テスタロッサ」ではなく最終の「F512M」で、ケーニッヒを作ってみたいですね~^^!!
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