国産タイヤvs輸入タイヤ、どちらがおすすめ?

2020年10月19日

国産タイヤ 輸入タイヤ

さまざまな工業製品がさまざまな地域で製造されるようになっています。自動車部品についても、もはや日本や欧州、アメリカといった先進国だけで製造されるのではなく、世界各国さまざまな地域で製造されています。タイヤもさまざまな国で製造されていますが、国産タイヤと輸入タイヤはどのような違いがあるのでしょうか?

線引きが難しい国産タイヤと輸入タイヤ

タイヤは国産と輸入の線引きが難しくなってきています。クルマもそうなのですが、最近は日本のブランドであっても、日本で製造していないものがあります。日産 マーチ、ホンダ アコード、三菱 ミラージュなどは日本ブランドのクルマですが、生産国はタイです。タイヤでも同じようなことが起きていて、日本ブランドながら海外で生産されているタイヤもあります。

さらに複雑な例もあります。たとえば、グッドイヤーはアメリカのブランドですが、日本では住友ダンロップの工場でタイヤを製造しています。そのダンロップはイギリスの会社です。このようにタイヤ業界は非常に複雑な形態となっているのです。

何国製というよりもブランドが重視されている

タイヤ

日本をベースに考えると、タイヤは3タイプに分けられます。日本ブランド、欧州&北米ブランド、アジアブランドです。ただし、ダンロップは住友ダンロップという会社が存在することもあり日本ブランドに含めてもいいでしょう。欧州&北米とアジアを分けるのは、アジアブランドが新興勢力だからで、創業は横浜ゴムが1917年、ブリヂストンが1931年。韓国のハンコックは1941年、中国の中策ゴムは1958年、リンロンタイヤは1975年と比較的歴史が浅くなります。

アジアンタイヤの最大の魅力は価格

多くの工業製品の場合、後発メーカーは画期的なアイデアやデザイン、そして高性能などを武器に市場に乗り込むか、低価格を武器に市場に乗り込むかのどちらかです。ダイソンは前者として家電市場に乗り込み成功を収めましたが、タイヤではそうした手法は難しく、新規参入は低価格を武器にするのが通常です。

アジアンタイヤと呼ばれる、東南アジアや中国製のタイヤはビックリするくらいの低価格で販売されています。価格と性能のバランスが取れていれば、安いことは大歓迎です。

どんな性能を重視するかも重要です。限界性能は高くなくていい、静粛性も気にしない、というならアジアンタイヤはかなり魅力的な存在で、価格も大きな性能のひとつです。ただ、タイヤによっては燃費が悪化したり、摩耗が早いものも存在しています。長期のランニングコストで見てお得感があればアジアンタイヤは選択肢のひとつとなるでしょう。

欧州ブランドのタイヤも必ずしもそのブランドが生まれた国で作られているとは限らず、生産工場がアジアや日本に存在することもあります。しかし、これらをアジアンタイヤと呼ぶことはなく、あくまでもブランドが生まれた国のタイヤとして扱われることが当たり前になっています。

諸星陽一
  • 諸星陽一
  • 日本自動車ジャーナリスト協会(外部リンク)
  • 自動車ジャーナリストとして専門誌やライフ誌での執筆活動をはじめ、安全運転のインストラクターも務める。1992年~99年まで富士スピードウェイにてRX-7のレースに参戦。セルフメンテナンス記事も得意分野。福祉車両の数少ない専門家の一人でもある。

関連するユーザー投稿

タイヤに戻る

マイページでカーライフを便利に楽しく!!

ログインするとお気に入りの保存や燃費記録など様々な管理が出来るようになります

まずは会員登録をしてはじめよう

カーライフ 記事カテゴリ

注目タグ

最近見た車

最近見たクルマはありません。

ニュース