
朝起きると、肌寒さが一段と増していました。  
利尻島の利尻富士には雪が降ったようで、季節の進みを実感。  
天気は雨が降ったり止んだりと不安定で、空模様に振り回される一日になりそうな予感。
この日は稚内周辺を観光したあと、豊富温泉郷へ向かう予定。  
まずは前日に果たせなかった宗谷岬のリベンジからスタートです。  
朝なら観光客も少なく、ゆっくり見られるだろうと期待して出発。
現地に着くと、前日とは打って変わって風が強く、海も荒れ模様。  
最北端モニュメント周辺には誰もおらず、「これはラッキー」と思ったのも束の間、写真を撮ろうとした瞬間に雨が…。  
小雨ながら強風が吹き荒れ、あっという間に全身ずぶ濡れ。  
風は台風並みで、前傾姿勢でないと歩けないほど。  
早々に車へ退避し、あきらめて次の目的地へ向かおうとしたら、急に日差しが戻るというオチ付き。
気を取り直して、宗谷岬近くのガソリンスタンドへ。  
ここは日本最北端のスタンドで、給油すると「最北端給油証明書」がもらえます。  

事前のネット情報ではミニホタテのキーホルダー付きと聞いていたのですが、実際は紙の証明書1枚のみ。  
コスト面で変更されたのかもしれません。
次は、近所の「白い道」へ。  
地元ブランドの宗谷牛が居る丘を抜けて進みます。
ホタテの貝殻を敷き詰めた真っ白な一本道で、宗谷丘陵のなだらかな斜面を抜けていく景色が美しく人気です。
白い道を歩いてみると、砕かれた貝殻がふんわりと柔らかで足元の感触も独特。
午前中の早い時間だったこともあり、他の観光客に遭遇することなく静かな散策ができました。  
晴れていればもっと映える場所ですが、雨混じりの曇り空でも十分に美しい道でした。
宗谷湾沿いに稚内市街へ向かい、途中で大沼へ立ち寄り。  
ここは日本でも有数の白鳥飛来地です。
テレビで白鳥がわんさかいる水辺に餌をバケツで撒いてるシーン見たことありません?
時期的にまだ早いので、そんなに期待はせず来たけれど、、、、
到着時は鳥の姿ゼロ。  鴨すら見当たらず。
しょぼくれながら風景を眺めていると、空から二羽の白鳥が飛来。  
よかった・・・一応、目的は果たせました。😅
続いて稚内駅へ。  
前夜は食事のために訪れたものの、駐車場利用だけだったので改めて訪問。  
現存する日本最北端の鉄道駅を、明るいうちに見ておきたかったのです。  
駅外には終点記念碑があり、改札の外からホームも撮影。  
駅が入る建物が近代的で終着駅という感じは薄いですが、”果てまで来たぞ"感はあります。
さらに北上してノシャップ岬(野寒布岬)へ向かいます。  
途中で立ち寄ったローソンには「最北端ローソン」の看板が。  
セイコーマートでもセブンイレブンでもなく、ローソンが最北端とは意外。これも記念に。(笑)
ノシャップ岬に近づくにつれ、また雨が降り出し、到着時には強風が吹き荒れていました。  
最北ではありませんが、もう一つの北端であるノシャップ岬に到着。
この日はとにかく海からの風が強く、全身に力を入れないと歩くのも一苦労なほど。
でも強風が雨雲を散らし、ふと見上げると北の海に虹が。  
うっすらと海上に見えました。
数分で消えてしまったけど、思わぬサプライズでした。
ノシャップ岬の海は宗谷岬よりも波が高く、荒々しい印象。  
空を飛ぶカモメも風に煽られて、まっすぐ飛べない様子でした。
前日に立ち寄ったマクドナルドの店員さん情報によると、夕日を見るなら宗谷岬よりノシャップ岬周辺の方が人気とのこと。  
また、近くにもう一つ穴場の展望台があると聞いたので、後ほど立ち寄ることに。
すぐ近くには水族館と科学博物館が併設されていたので、強風から避難も兼ねて訪問。  
入口すぐにはにはペンギンやアザラシも居ます。
館内は規模は小さいですが、クリオネが展示されていました。
小さな点ふわふわと漂うもスマホで撮るのも一苦労。 

生で見るのは初めて。 
可愛らしい見た目とは裏腹に、捕食はかなりワイルドらしいですね…。
水族館の入館料で隣の科学博物館にも入れました。  
南極観測隊や昭和基地の展示があり、歴代の観測船の模型や雪上車、隊員の装備などが並んでいました。
ノシャップ岬から稚内駅エリアに戻る途中で訪れたのは「開基100年記念塔」。  
展望台からは稚内市街を一望でき、海抜240mの高さは東京都庁と同じだそうです。  
利尻島と礼文島もよく見えます。
利尻富士のシルエットはまさに富士山そのもの。名前に納得です。
記念塔の1階は郷土資料館になっていました。
伊能忠敬の日本地図(伊能図)が原寸展示されています。
稚内部分だけでももかなり大きいく、こんなに大きな地図とは思いませんでした。
稚内市から南に向かうために、ひと丘超える道沿いに「夕日が丘パーキング」があります。
マクドナルドの店員さんに夕日の穴場と教えてもらいました。
稚内市西浜の高台にある小さなパーキングで、日本海に沈む夕日と利尻富士・礼文島を望める絶景スポットです。
道道稚内天塩線沿いにあり、駐車場は10台ほど。
晴れていれば、海に浮かぶ利尻富士のシルエットと夕日のコラボレーションが楽しめます。
この日は雲が多めでしたが、空の色が刻々と変わる様子を眺めながら、静かに待つ夕暮れは素敵かもしれませんね。
さらに海沿いを南下し、こうほね沼で休憩。
ここは利尻礼文サロベツ国立公園の一角にある展望休憩施設で、地図上の位置関係では礼文島の真横に位置します。
夏にはスイレンに似た黄色い花「コウホネ」が咲くことで知られています。
沼の周辺にはハマナスやエゾカンゾウなどの原生花も咲き誇り、季節によっては花の彩りが楽しめる場所です。
ただ訪れた季節がオフシーズンなので、花も彩りもない悲しいタイミングですが、景色は良かったです。(笑)
海岸へと続く遊歩道が整備されていて、波打ち際まで歩いて行けました。
海の音を間近に感じながら、利尻富士や礼文島を望むことができる贅沢なロケーションです。
この日は強風による波が荒れており、足元まで波が押し寄せていました。
日本海越しに利尻富士や礼文島を望む絶景スポットでした。
サロベツ湿原にも立ち寄りました。  
釧路・霧ヶ峰と並ぶ日本三大湿原のひとつで、玄関口としてサロベツ湿原センターがあります。
ただ、旬は9月末までだったようで、10月頭は見渡す限り枯れていました(笑)  
かろうじて、「ガマの穂」が見れました。蒲鉾の語源ですね。
春から夏にかけては多様な植物を見ることができるようです。
いよいよこの日のメイン目的地・豊富温泉郷へ。  
ここは石油の試掘で湧出した、世界的にも珍しい油分を含む温泉。  
皮膚病や火傷、アトピーに効果があるとされています。
本当は宿泊したかったのですが、ホテルが取れず日帰り入浴に。  
施設に入ると、灯油のような独特の匂いが充満。  
湯の表面にはオイルの膜、茶色いドロドロが漂う真っ黒なお湯。  
場所が場所だけに写真は撮っていませんが、”豊富温泉”で画像検索するとインパクトのある浴槽の画像が見れます。
その見た目に、入浴には少し覚悟が必要ですが、実際に入ると匂いは不思議と気にならなく・・・。
肌を撫でると、ほんのり油分を感じました。
ただし注意点がひとつ。  
入浴後の衣類に温泉の匂いが染みつき、洗濯しても落ちません。  
オキシ漬けでも効果なく、処分することに…。
温泉郷内のお土産屋的な施設では、なぜかガンダムのMS「ドム」のマンホールを発見。  
地域にはガンダムより複数のMSマンホールがあるようです。
温泉郷を後にし、宿泊先へ向かう前にちょっと寄り道します。
サロベツエリアには夕日の名所が多く、目星をつけていた展望台へ。  
ちょうどよいタイミングを狙っていると、同じ目的の観光客が何組か集まってきました。
この場所は当たりだったのかな?
ホテルチャックインの都合で日没の瞬間までは留まることができませんでしたが、
雲が多めながらも映画のワンシーンのようなドラマチックな夕日を拝むことができました。  
この日は移動範囲こそ短い日でしたが、珍しい湯にも入れたし、夕日も見れたし、満足の一日でした。
なお余談ですが、宿泊先のマンホールはRX78ガンダムでした。
次は南下して札幌に向かいます。