小さなガーディアン達に最大限の感謝を。 - メイと真希に捧げる -

【 2010-01-xx 】

君はいつもボクの顔を見るなり、つぶらな瞳でボクを見上げながら
鳴り響くサイレンのように吠えまくってくれたね。

初めてそこを訪れた時、ボクは手に汗をかくほど緊張していたから
君にチカラいっぱい叫ばれてずいぶん寿命が縮んだんだよ？ホントに。

でもそれは、主人を守るという固い決意の表れだったんだよね。
明確なる意思の提示。忠誠心の証。

君を我が子のように可愛がってくれるご主人様の、小さなガーディアン。

ボクが主人に招き入れられソファーに落ち着くと興味ありげに近づいてきて、
ボクの手をひとしきり嗅いだ後、嘗め回してくれる。

上目遣いで。バツが悪そうに。

そんなツンデレな君がボクは好きだった。

　
最後に君と会った夜、随分、辛そうだった。

いつもみたく玄関に飛び出してくることもなく、
毛布に包まれ横たわる君を見てビックリした。

ここ最近、めっきり元気がなくなっているとは聞いていたけど、
弱々しく咳き込む君の姿を目の当たりしたら、少しだけ心細くなった。

突然の旅立ちを聞く前日。酷く冷え込んだ夜。

　
君は、君の家族であるご主人様達に送り出され、
君の母さんの元へ旅立った。

君が出迎えてくれなくなって寂しいよ。
君のいない玄関の静寂が寂しい。

でも向こうで君が、君の母さんと一緒にいることを思うと
この現実を受け入れるコトが出来る気がする。

今はまだ少しだけだけど。

　
ボクの大切な家族を守り続けてくれた君達に最大限の感謝を。
君と、君と同じくご主人様を守り続けた君の母さんに。

ありがとう。

　
written 2010-01-xx

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