
愛用の腕時計が壊れました(ノД`)
先ほど、いい加減、働いた気がして、なにげに腕時計を見たら、
「10:20」
いや、そんなはずは…
リード中尉
「これではお昼が食べられないじゃないか、ブライト君」
ブライト
「そう思います、既に昼休みです。シャアは戦術に優れた男です。我々はシャアにはめられたのですよ」
いや、戦術は関係ないですが…別の時計を見ると、もう12時半です。
どうりでお腹がすいたと思いました。
リード中尉
「軍法会議ものだぞ!」
と言われようが仕方ありません…
そして、長いこと愛用している、自動巻きの安物時計なんですが、気に入っていることもあって…。
ブライト
「我々は素人の集まりなんですよ」
と言いつつも、
シャア
「開けてみなければどうということはない」
と、裏蓋を開けました。
すると
ララァ
「なぜ?なぜなの?なぜあなたは今になって現れたの?あなたには止めるべき穴も、固定すべきものもないというのに。」
ネジが一本、転げ出てきました…
いや、正確にはネジの頭だけです。
どうやれ折れて、脱落していたようです(^_^;)
で、ネジの山の部分はどこかと探します…
アムロ
「こう細かくては四十(の目)からの捜索は無理だな!シャア!」
細かいです…。
アムロ
「なぜ時計を分解した!40歳は時計を修理する人ではなかった!」
細かすぎて、目がついていけません…
でも、治らなければ、ただのゴミです。
試しに振り子?状のものを叩くと動き出し、止まります。
そして手巻きすると、何やら引っ掛る感じが…
そして穴のあいた部品がポロリと出てきました。
どうやらこの部品が自動巻きの機構に引っかかっていて、ゼンマイを巻き上げられなかった模様。
よって、ゼンマイが全開放する手前で停止したのではと…
シャア
「この部品は、ムーブメントをケースに固定する部品と似ているな、どうする、これの取り付け場所を見つけるには…。ララァ、教えてくれ…」
ノーマルスーツに着替え(イメージですが)ながら、この外れた場所を探します…
すると、固定部品がつきそうな位置に、頭がないネジを発見!
アムロ
「まだだ、たかがメインカメラ(ネジの頭)をやられただけだ」
いや、頭のないネジはもはや宇宙に飛び出た重力下仕様のガンダム1号機同様、ジム以下です。
幸いにもネジ部分が固くないので、爪楊枝でうまく回して抜き取ります…
アムロ
「シャアだってわかっているはずだ。昼休みの本当の目的は昼食だということを。」
もはや、お昼ご飯はそっちのけです。
アムロ
「急いで直せば、昼休みの間に直せる。できるぞ!」
シャア
「そう思える力を与えてくれたのは、ララァかもしれんのだ。ありがたく思うのだな。」
アムロ
「貴様が昼休みを時計の修理に引き込んだ!」
シャア
「それが許せんと言うのなら、間違いだな、アムロ君。」
アムロ
「な、何?」
シャア
「昼休みがなければ、時計の修理への目覚めはなかった!」
アムロ
「それは、理屈だ!」
シャア
「しかし、正しい物の見方だ。」
アムロ
「それ以上続けると、午後の仕事が滞るぞ」
シャア
「君は自分がいかに危険な人間か分かっていない。素直に昼休みの残り時間を気にし過ぎた」
アムロ
「だから 何だと言うんだ!」
シャア
「仕事は時計が直ってからやればいい…。 だから 私は時計を直す!」
アムロ
「ちいっ」
既に2時です(^_^;)
シャア
「時計修理が最高に楽しそうだからだ!」
アムロ
「本当の昼休みは昼食ではないのか?」
シャア
「私にとっては違うな。分かるか? 貴様を時計修理に引き込んだワケを!」
アムロ
「ニュータイプでも、食事を取らないことは普通の人間と同じだと思ったからだ!」
シャア
「体を使う技は、ニュータイプと言えども食事をしなければな!」
アムロ
「・・・そんな理屈!」
お腹がすいてきましたがもはや止まりません。
アムロ
「今、ララァが言った、昼休みが終わったら時計の修理をする時じゃないって」
シャア
「今という時代では、人は昼休みだけで修理はできん。午後の勤務時間は修理に利用される運命だったのだ」
アムロ
「仕事だって、たくさんあるだろうに!」
今日はやらなければいけないことも結構あるんですよね…
それでも、何とか折れたネジを抜き取りました。
そしてほかのジャンク時計からネジを調達し、固定具を固定します…
セイラ
「やめなければだめぇ!」
いや、やめません…
セイラ
「にいさん、やめてください、ほかに仕事がないわけではないでしょう」
シャア
「昼休みを潰された」
セイラ
「それはお互い様よ!」
シャア
「なら、残業をしろ!そうすれば仕事も片付く」
アムロ
「正気か?」
シャア
「分解した腕時計を野放しにはできんのだ」
時計みたいに細かいものは長くバラして置きたくないんです…ゴミが入ったり、部品がなくなったりしそうで。だったら、昼休みにやるなという感じですが…。
でも、残業するほど押しはしなさそうです。
なんとか、固定具も固定でき、あとは動くかですが…
カイ
「ひ、昼休みが…」
ハヤト
「昼休みが…、終わる…」
ブライト
「アムロが直してくれなければ、我々は昼休みの終わりがわからなかった…」
セイラ
「じゃあ、このランチはアムロは…」
ブライト
「食べていない」
結局、昼飯は抜きになりました…(ノД`)
ブライト
「セイラやミライの方が治せるんじゃないのか?」
セイラ
「えっ?」
ブライト
「ジオンの忘れ形見のセイラの方が我々よりよほどニュータイプ(便利屋)に近いはずだ。直してくれ、時計を」
セイラ
「で、でも、どうやって?…わからないわ」
ハヤト
「時計がまだ動かないんだ、わからないかって」
フラウ
「そ、そんなこと言ったって」
レツ
「さっき時計の針の音、聞こえたろ?」
キッカ
「うん」
セイラ
「私が出勤するまではあれだけ動いていたのに・・・人がそんなに便利になれるわけ、なかっ」
キッカ
「…そう、ちょい右」
フラウ
「キッカ」
レツ
「そう右」
カツ
「はい、そこで巻き上げる」
フラウ
「どうしたの?三人とも」
レツ カツ
「そう、こっちこっち、大丈夫だから」
キッカ
「あと蓋だけなんだから」
セイラ
「アムロ?」
ミライ
「動くの?ど、どこ?」
キッカ
「いい?」
カツ・レツ・キッカ
「4、3、2、1、0!」
セイラ
「…ああ」
カツ・レツ・キッカ
「わあーい」
動きました!
アムロ
「ごめんよ、まだ腕時計は使えるんだ。こんな嬉しいことはない。わかってくれるよね?食事にはいつでも食べに行けるから・・・」
「この日、宇宙世紀0080、この修理のあと、ブラウン連邦政府は空腹のまま仕事をし、終業まで働いた…」
Posted at 2013/03/13 16:18:11 | |
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