N-BOXはオイル交換時期になるとスパナマークが点灯します。
だから気にしなくても交換時期がわかるので便利です。
ちょうど49,900kmであと少しで50,000kmになります。
初年度登録が2015年ということで、もう9年目になるんですね。
2015年といえば後期JF2型が登場していますが、うちのはJF1型なので在庫車だったのかも知れません。実は前の所有者はホンダディーラーです。
派手なクルマだと思ったらデモ車だったとは。
購入時にJF1特有のオイル漏れ(リコールにならないけれど無償修理だった)以外は故障もなく優秀なN-BOX。現在は3代目になりましたが、やはり初代の方が男っぽくて好きですね。
実際にフリードのタイヤ交換時に新型に触れたのですが、二代目の高級感が増した後だけに、少しチープ感が否めない気がしました。
■新型のコクピット
一番はメーター下の小物入れ。
二代目から装備されたものです。
新型は収納数は初代に比べれば多いのですが、二代目よりは減っています。
二代目もそうですが便利さを求めてメーター下に収納ボックスがあるのは、スポーツ度が駄々下がりで私は好きではありません。
シートも合成革ですが、別に拘わらなくても良い気がします。
■初代はスパルタンな独立メーター
■二代目は一体型のパネルに小物入れがプラスされました
運転席に座った瞬間にカスタムなのに全体的に無印N-BOXに感じるんですね。
二代目ではボディ構造や足回りのリファインをしてキープコンセプトでした。
内装には特に高級感を演出したのと、安全装置(ホンダセンシング)の搭載で価格も上昇。それでも他社のライバルを退けて販売台数を伸ばしています。
■S07A型DOHC三気筒エンジン(初代)
新型もキープコンセプトではあるものの大幅に手を入れています。
一番はエンジンのロングストローク化。
省燃費対策として中低速のトルクを上げて燃費向上化しています。
これは燃料タンク容量が少なくしたことによるものではないかと考えます。
初代JF-1は35リットル。二代目JF-2は30リットル。新型は27リットルですから、初代と比べて7リットルも減らされています。
エンジンが同じであれば100km以上も走行距離が減りますからね。
車体重量に関してはJF-1のターボで980kg、二代目JF-2も980kgと変わりませんが、3代目は960kgと20kgの軽量化しています。
エンジン特性の変更と軽量化で燃費を稼ごうとしていますが、実際にはタンク容量が減らされた分を補うほどではないようです。
この辺りは他社のスズキやダイハツの方が、小さいものの燃費向上システムがあるだけ燃費は上です。
ちなみに新型は平均燃費が悪いという書き込みもあります。
我が家のN-BOXは燃費計では18.5~19km前後。
高速や長距離は20kmを越えます。
エアコン入れてガンガン走らなければ、燃費が悪いとは思っていません。
もちろん3,000km毎のオイル交換は必須。
新型を試乗してみて、スタートからの中低速はかなりトルクもあって扱いやすく、乗り心地もかなり振動が抑えられていると実感。
遮音性が初代JF-1に比べてかなり良いし、エンジン音が小さいのは良いかな。
ボディがスポット溶接からシーム溶接と、高粘性ボンドを多用する新工法を採用しています。また、ボディの一部に軽量高張力鋼も使用して強度を稼いでいるようです。
実際に新型は旧型と比較してフレームを含めたボディでは80キログラムの軽量化に成功しています。その新技術の1つが、センターピラーで採用された面で接合するシーム溶接。旧型で使用していた補強用の鋼材が不要になり、その分軽量化につながっています。
軽自動車では初となるシーム溶接ですが、製品の歪みを許容しないので逆にボディのヤレが進みやすくなるかも知れません。衝突などで少しの変形をきたした場合でも簡単に歪んでしまい、さらには少しの歪みでも車全体に影響が出て最悪の場合走行が不可能となってしまうこともあります。
実は初代N-BOXのサイドパネルは590MPaのハイテン鋼を使用しており、センターピラーにはホットスタンプ材を使っています。ホットスタンプすることで1mmの鋼板の強度を1500MPa相当に高強度化しています。これにより、ある程度の衝突では歪みを押さえられると考えられますが、シーム溶接では衝突によっては歪みが大きくなり即廃車になるケースもありえます。
勤務先が金属関係の会社なのでついつい気になってしまいます。
新型はシームレスと合わせて790MPaクラスのハイテン材の使用を増やしていますが、単に強度を増すことで剛性が上がり過ぎて、反って悪影響が出ないのか気になってしまいます。そう考えれば初代JF-1でも十分な気がするのですが、まぁ軽自動車そのものは事故を起こせばタダでは済みませんから。
円安による材料費、輸送費の高騰の影響は、初代SSパッケージでの標準がオプションになっているものが多いようです。
インパネ周辺のデザインやステアリングホイールの形状が変わり、見栄えや質感が平凡になりました。
かつては多用していたピアノブラックパーツがハードプラスチックになったり、シートも二代目より質感が落ちたようです。車速連動オートドアロック廃止され、装備に関しては初代、二代目より劣るのは確かです。
ホンダの関係者からは「先代N-BOXは開発や製造のコストが高く、内外装が上質で販売も好調だったが、メーカーの受け取る利益が少ない」という話もありました。
現行型が発売されると、ディーラーは先代型の在庫を販売店は大量に抱えました。
その理由は新型の納期が延びても、在庫で販売を保つためです。問題なのは先代型の在庫が膨大なこと。N‐BOXは今はホンダの基幹車種で、薄利多売の軽自動車ですから、生産ペースを落とせません。今は新型を大量生産していますが、実際の売れ行きが追い付かないと、生産が過剰になって在庫が増えてしまう可能性があります。
今やN-BOXは売れるという伝説がありますが、どのメーカーの軽自動車も性能も品質も変わらない気がします。個性を求めるならN-BOXの敵は意外に多いのではないでしょうか。
会社も三代目で・・・という話もあるように、ここが正念場でしょうね。