森の黒熊さんに梟は呼び出された。
「くまくまぁ~(森の元締めが祭りをやるので、団栗と胡桃を集めて来い)」
元締めの手下である狸が説明する。
「たぬたぬ~(穴熊さんの所で飾り付けがあるから、週末までによろしく~)」
梟は考えた。そんな急ぎの話はおらには向いてないぞと。
『ほうほう(日が無いので、胡桃は栗鼠に頼んで下さいませ)』
黒熊は言った。
「くま~(これは元々穴熊の仕事だ。だから頭数は掛けれんのだ)」
何やら裏事情があるらしい。
気障に言うと、どうせいつもの汚れた事情がある訳さ。はぁ。
『ほうほう(とりあえず話を聞かせて頂きましょう)』
この後、具体的に集める物の大きさや色艶などの条件を狸から聞く。
「たぬ~(略)」
かなり日程のきつい依頼であった。
梟は、やせた身体に鞭打って頑張った。
しかし中々指定された条件の物が集まらない。品質に対する条件が、ここら辺
で手に入る物には厳しすぎるのでした。
期限の週末になっても、胡桃どころか団栗の半分が精一杯であった。
週明けに泣き言が飛び交う。
「たぬたぬ~(まぢっすか、穴熊さんが怒りますよ!)」
『ほうほうほう(最初に無理ですって言ったじゃないですか~)」
「くま~(おめぇらなぁ、結局俺が元締めに文句言われるんやぞ~)」
その後、狸が元締めの所に報告に行ってしめられ、黒熊はフォロー会議に呼び
出されたそうな・・・
結局、梟の3倍は早いと言われる栗鼠先生に、今の仕事を中断して胡桃集め
をしてもらう事になった。
「りす~(最初から僕を使えば良いのにねぇ)」
一同 「仰る通りです(汗)」
それから二日。梟は何とか団栗を集めて届けた。
胡桃も週末ぐらいには集まるそうな。
夕日を見ながら、痛む肩をコキコキ言わて梟がつぶやく。
『ほうほう(久しぶりにお茶目な仕事だったぜ)』
この話はフィクションです。実在の人物や先回のブログとは全く関係ありません。
Posted at 2007/12/19 18:45:30 | |
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