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　今年２月に発売が開始された『V40』の絶好調が続くボルボに新たな車種が追加されました。『V40 CROSS COUNTRY T5 AWD』。やはり世界的な流れ、コンパクトSUV市場への本格参入です。しかも、これまでの初速に乗ってやる気十分、と聞けばボルボユーザーとして、見逃すわけにはいきません。またまた勝手に試乗レポートです。







『V40 CROSS COUNTRY T5 AWD』のパワートレーンは2.0ℓ5気筒ターボエンジン（213ps）とハルデックス製AWDの組み合わせ。


最低地上高は＋30㎜。専用フロントグリルやルーフレール、アルミホイール、ドアミラーカバーなどの採用でオリジナリティーも打ち出しています。
もちろん、ボルボの代名詞でもある先進の安全設計は“万全”。前車が停車すれば、レーダーなどで検知し、衝突前に停車する「City Safety」は50km/h以下で対応。ボルボが世界で初めて採用した歩行者エアバッグもオプション設定されています。インテリアもカラーや表示レイアウトを好みにより変更できるデジタル液晶メーターパネルの採用など、先進性は『V40』そのままです。


SUV仕様となれば、当然、登坂能力に注目してしまう。ところが走り始めるとそのスムーズさと静かさ、乗り心地の良さにオフロードを走る荒々しさはみじんも感じられません。ためしにカーブと坂道が連続して続く峠道や、山道を抜ける高速道路を走破してみました。サスペンションは堅めですが、決してごつごつした感じはありません。連続するカーブでも車体は安定し、カーブを抜けていきます。また登り坂もエンジンパワー（213ps）に不足は感じません。この軽やかさは高速道路でも同様。高速走行で前方を入るクルマを追い越ししてみたが、アクセルを踏み込むままに、ぐいぐいと速度を上げていきます。決して４WDのスペシャリストではありませんが、AWDの安定した走行は期待通りです。「どんな悪路も走っていきまっせ〜」というヘビーデューテーさよりも、ワインディングも苦にならない、ライトな「スポーツ４WD」としてのイメージがしっくりときます。残念ながらカーゴスペースは期待できないため、家族全員でキャンプ道具を満載して、というシチュエーションは正直向いていません。でも、朝起きたら天気が良くて、このまま海まで波乗りに行くかぁ〜、雪山までひとっ走り、日帰りスノボっち（ひとりスノボ）で、帰り道には峠のカフェに寄りたい〜というなんともアクティブなスタイルにばっちりです。



『V40』はボルボ市場最良の低燃費性能（『V40 T4』で16.2km/ℓ）を誇っていましたが、今回の『CROSS COUNTRY T5 AWD』も12.4km/ℓと、なかなか魅力的です。
そして価格は『V40 R-Design』と同額の399万円。しかも「HUMAN SAFETY」（前方に歩行者が飛び出したりするとそれを察知し衝突を避けるために停止）や全車速追従機能ACC、普段はハイビーム、対向車を察知するとロービームに自動的に変更する「アクティブ・ハイビーム」など10の安全装備をパッケージした20万円の『SAFETY PACKAGE』が無償で提供されるキャンペーン中で、価格もかなり戦略的。スマートでキビキビ走りきる『V40 R-Design』か、もう少し自然のそばに近づける『CROSS COUNTRY T5 AWD』か、選択は悩みそう（動かせるものはすべて動いて欲しいと思う私は断然AWD派ですので答えは出ますが……）。

ちなみに『V40』シリーズには『S60・V60』にあった、フロントグリル左右のスモールライトがありません。そのかわりにヘッドライトを細く横長にすることで、ワイド＆ローを演出しているとのこと。このデザインは、今年登場が噂される新型『S60・V60』にも採用されそうです。いや〜、スモールライトがあった方が洗練されていると思いますけどねぇ〜。