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2025年08月26日 イイね!

カストロール合成油問題を振り返る

カストロール合成油問題を振り返る
Gr.III鉱物油(VHVI) を合成油と表記して販売したのはご存じカストロール。
厳密にはペトロナスカナダが最初みたいですが。




今ではVHVIなのか組成が判らないオイルまでも合成油表記で販売されています。
今回はカストロール合成油問題について調べてみました。
殆ど感想文なのでフィクションと思って見て下さい。

間違いや追記のご指摘大歓迎です。
是非コメントをお願いします。




問題となったのはカストロールのSyntec®というオイル。
1997年頃まではPAOベースの化学合成油だったものが1997年末頃から鉱物油100%に切り替わっていました。


当時のSyntec®製品にSynthetic(合成)という直接的な表記は無かったものの合成油を連想させる。
と言うことで不当表示でモービルが全米優良事業局協議会の全国広告部 (NAD) に問題提起をします。

ところが、NADは「VHVIは合成油と呼べる」というカストロール社の立場を支持する裁定を下します。
この1年後にペトロカナダはVHVI製品を合成油と記載すると宣言し、以降は皆さんご存じの通りです。



何故モービルは負けてしまったか?
・SAEが合成油の定義を明確にしていない。
・カストロールが使っていたVHVIはシェル製だった。
・モービルも欧州他エリアでは似たような表記で販売していた。


ざっくりこんな感じ。

SAE(アメリカ自動車技術会)はJ357項でベースオイルの定義をしているのですが、ここに合成油とかVHVIに関する記載が無いようです。
中身が有料で見られないので現在のJ357がどうなっているか確認出来ませんが、現在のアメリカや日本の販売状況を鑑みると曖昧のままでしょうね。



2つ目のシェル製VHVIを使っていた件
これは中々カストロールも運がいいですね。

シェルの高品質ベースオイルはXHVIという商標が付いてます。
VHVIの更に上、と言う意味でXHVIだと思うのでVHVI+相当だったと思います。
(XHVI=eXtreme High Viscosity Index)

検証時に比較したオイルが梅のPAOとXHVIだとしたらXHVI優位です。

実際にSyntec®で使用していたオイルがVHVIかXHVIかまでは判りませが、「鉱物油の方が優れている場合もある」というデータが出ていたとしたら鉱物油への印象は随分変わるはずです。
(当時のXHVIがスラックワックス異性化オイルだとしたらPAOより高性能な可能性大)



おまけにモービルはシェルとも喧嘩しなきゃいけない展開。
金持ち喧嘩せず。二大メジャーは喧嘩しませんでした。



3つ目
モービルが欧州他エリアで同じような手法でVHVIを販売していたとしたら、この訴訟で自分達も鉱物油を合成油として売るための「お墨付き」を得たことになりますね。
これホントなのかな?自分は他エリアでVHVIを合成油で売ってたの?


もしかするとモービルは最初から勝つつもりはなかったのかも?
負けても以降は鉱物油を合成油として大手を振って売れます。
実際今のエクソンモービルはその通りになっていますね。
Mobil1ですら大半はVHVIベースです。

最初から予定調和だったかもしれません。
カストロールを吊し上げにしてシェルとモービルはVHVIの確約を取る。


ただ、この合成油論争の結果、合成油と言えばMobil1と言うイメージが薄れてしまったのは確かでしょう。
PAOの単体の販売もしているモービルとしてはPAOの販売量も減るでしょうから果たしてこの結果は正しかったのかどうか。




この裁定の問題点はVHVIとそれ以下の鉱物油の定義を明確にしなかったところですね。
これはSAEもAPIもシェルもモービルも全員罪人です。



例えば
「合成油」と表記するにはVHVIを7割以上含有が必要
VHVIが5割で「部分合成油」それ以下は「鉱物油」とする。
「化学合成油」「Full Synthetic」表記はいずれも使用しない。
とかね。


この定義が明確になっていれば「HIVI 100%化学合成油」なんてこの世に出てこなかったですしw




この時代にシェルとモービルがGTLを持っていたらまた違った結果になっていたと思います。
GTLならPAO相当以上のパフォーマンスがあってPAOより安価。

90年代だと南アフリカのサソールはGTLを作っていたと思いますが、シェルとモービルがGTL事業に本格参入するのはもうちょっと後なんですよね。
GLT量産があと5年早かったら歴史は変わっていたかもしれない…




かつて、カストロールRSというエンジンオイルがありました。
水色の背景に黒字のストライプでRSと書かれた10W-50だったかな?
90年代は富士興産が製造していたと思いますがPAOベースでした。
安売りだと4Lで3980円でした。ターボ乗りの大学生はみんなコレ。

で、丁度99年辺りでRSが「前より良くない」って話をしていたのです。
今思えばこの辺りからVHVIに切り替えが始まっていたのでしょうね。




余談ですが、シェルのXHVI商標は現在もVHVI+で使用しているようです。
シェルのGTLの商標は現在はQHVIです。
XHVI=GTLの時代もありましたがカタール製GTLが量産されるようになってからはQHVIがGTLの商標。
XHVIを最近シェルから聞かないのはそのためですね。
VHVI+は今でも生産はあるようです。
スラックワックス異性化オイルかな?



参考文献
XTREMEREVOLUTION.NET
AMSOIL
この他 Katherine Bui "A Defining Moment for SYNTHETICS Part 1 of 2 and Part 2 of 2"で検索すると当時の記事が見つかるかもしれません。


オイル関連ブログインデックス
Posted at 2025/08/26 12:13:41 | コメント(0) | トラックバック(0) | オイル | 日記
2025年08月19日 イイね!

オイル関連インデックス

これまでにアップしたオイル関連ブログをインデックス化しました。
見られないブログはみん友まで公開または作成中です。
オイルレビューはパーツレビューも一部貼ってあります。

「雑感」はその名の通りで個人の感想文を含むものです。
事実に基づいた情報の提供は「オイル関連情報」としました。
インデックスなのでブログタイトルとリンク名は異なります。



化学合成油
・化学合成油リスト 2024年~
・割安な化学合成油リスト


植物油
・植物由来の合成油
・エネオス唯一の化学合成油
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鉱物油
・VHVIの耐久性
・エクソンモービルの鉱物油(作成中)
・VHVI と VHVI+ は全然違う?


API、SAE、JASO規格関連
・API認証と適合
・API SQ規格
・Dexos1
・JASO GLV-1とGLV-2規格
・ミッションオイルの粘度
・SAE粘度


ACEA規格関連
・ACEA C2オイル
・ACEA C4オイル


ディーゼル用オイル
・ディーゼルエンジンのオイル
・ディーゼルエンジンのオイル その2(作成中)
・日産のディーゼルエンジンオイル
・DH-2とアッシュフリーオイル
・ディーゼルオイルの交換頻度は?



ミッションオイル、ATF
・ミッションオイルでパワーアップ!?
・スズキエクスター 75W シンセティック
・スズキエクスター 75W-85 シンセティック
・シンクロメッシュとアルキルベンゼン【限定公開】
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・Shell Helix Ultra VS Pennzoil Ultra Platinum
・シェルHX5 Plus 最安の化学合成油を試す ボルボV60
・シェルHX5 Plus 最安の化学合成油を試す ボルボV60 その2(作成中)
・シェルHX5 Plus 最安の化学合成油を試す アルト
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・Mobil1 Advanced Fuel Economy 0W-20 GRカローラ
・Mobil1 Advanced Fuel Economy 0W-20 US ボルボV60
・Mobil1 Advanced Fuel Economy 0W-30 ボルボV60
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・Mobil1 ESP X2 0W-20 プジョー308

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・0W-20オイルの比較検証 失敗編
・0W-20オイルの比較検証 エントリー編
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・G16E-GTS用オイルを作る その2
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・粘度指数向上剤(ポリマー)序
・粘度指数向上剤(ポリマー)破
・0W-20と0W-40のベースオイル粘度は同じ?
・0W-20の難しさ(粘度比較)



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・エンジンのオイルのSDS CAS#一覧
・シェルのSDSの読み方
・エクソンモービルのSDS検索方法
・Mobil1 ESP X2 0W-20と合成油のお話




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・日本語で選ぶエンジンオイル
・続:日本語で選ぶエンジンオイル
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・カストロール合成油問題を振り返る
・GTLの潤滑油
・ロータリーエンジンと鉱物油【限定公開】
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Posted at 2025/08/20 09:41:39 | コメント(2) | トラックバック(0) | オイル | 日記
2025年08月18日 イイね!

ACEA C2オイル

ACEA C2オイル欧州オイル規格はC3やC5が主流ですが、その中にC2という規格があります。

画像のMobil1 5W-30がACEA C2適合品です。









ACEA C2とは何ぞや?
早見表を作ってみました。



乗用車用のACEA規格はDPFやGPF詰まりに影響のある硫酸灰分とHTHS粘度(高温高せん断粘度@150℃)とSP規格のLSPI、チェーン摩耗試験の組み合わせによりどの規格に適合するか判ります。

Aがガソリン、Bがディーゼル、Cがガソリンディーゼル共通。
今はC規格が主流です。
C1は便宜的に掲載していますが既に廃止されています。
粘度的にもSAPS的にもDL-1とドンピシャなので残して欲しかったところ。



Mobil1 5W-30はC2適合品で、Mid-SAPSでHTHS粘度が3.0です。
同じMobil1 5W-30でESP 5W-30がありますが、あちらはHTHS粘度が3.5なのでACEA C3適合品になります。


ACEA C2がちょっと面倒なのはHTHS粘度が2.9以上となっているところ。
「以上」なので3.5でもC2に適合してしまいます。
世の中のACEA C3品がC2/C3と併記されているのはそのため。
純粋にC2だけに適合する硬さ(2.9≦HTHS<3.5)のオイルが意外と少ないです。


とは言えC2相当の粘度の5W-30は世の中に沢山あります。
C2のHTHS粘度ってSAE30相当(>2.9)です。
SAEの5W-30ならそれはC2相当の粘度です。


C2が美味しいのはSAE並みの低粘度でACEA品質のオイルと言うこと。
当然C3適合の5W-30より柔らかいので燃費性能も優れます。



面白いのはアメリカ製のMobil1 5W-30はACEA C2適合ではありません。
元々C2に適合する性能はあったので日本仕様だけ記載した?
Dexon1 Gen3認証オイルなので適合させるのは難しく無い筈。


このオイルもアメリカ製の方が優れているとは限らない一例ですね。
余談ですが、Mobil1 0W-30はアメリカ製はVHVIベースです。
日本仕様はGTLベースを継続。前にも書いたかな?



日本仕様のMobil1 5W-30はベースオイルは一応GTLのようです。
一応と書くのは理由があって…

SDS第3項ではVHVIが34%と書かれています。
普通30-40%とか書くのでこれは珍しい。


第15項で見ると鉱油は40%未満なのでGTLや他の合成油が60%入っているようです。
上の第3項ではGTLは30%未満と書いてあったので「らしい」と書いたのはこのためです。

Mobil1でGTLベースのSDSはこんな感じで計算が合わないもの多数…



とは言え、Mobil1 5W-30はMobil1の中でも比較的安価なのでおススメ出来るオイルなのは間違い無いです。
ESP 5W-30がVHVIベースに変わってしまったので、欧州アプルーバルにこだわらないならこちらの方がベストバイかもしれません。


ESP 5W-30と無印5W-30どちらを買ったらいいか判らない方は
・ACEA C3やBMW、VW認証エンジンならESP
・5W-30指定の国産車だけどもうちょっと信頼性が欲しい人は無印
・一時期のプジョーのようなC1指定エンジンは無印
ですかね。


ハイエースで高速をメインで乗り、トヨタC5 Diesel 0W-20ではちょっと心許ないという方もMobil1 5W-30は丁度いいと思います。
C2のみ適合ってのが絶妙にいいです。

C3まで適合してしまうと0W-20指定エンジンには「硬すぎ」です。
0W-20のHTHS粘度は2.6ですが、Mobil1 5W-30は3.0です。
ACEA C3だと3.5まで上がってしまうので丁度その半分。
GTLベースだからDPF再生間隔も純正0W-20同等でしょう。



ACEA C2オイルちょうどいい粘度なのですが、残念ながら全然ラインナップがありません。
写真のMobil1 5W-30はありますが、その他だとトタルとリキモリとユニオパールくらい。

ミカドオイルにもC2表記の商品はありますが、あれはHTHS粘度が3.5なんですよね。
それはC2/C3だからよくあるC3オイルと変らないのです。
C3単体表記のオイルもあるし謎です。


オイル関連ブログインデックス
Posted at 2025/08/19 08:46:17 | コメント(1) | トラックバック(0) | オイル | 日記
2025年08月09日 イイね!

最安の化学合成油を試す アルト編

最安の化学合成油を試す アルト編前回のブログの続きです。

シェルヒリックス HX5 Plus 0W-20
Amazonで11,992円でした。
メルカリだと11000円送料込みもありましたね。









Gr.III鉱物油(VHVI)でもペール缶の最安値が1万円前後なので純然たる化学合成油でこの価格は破格です。


化学合成油であるソースはSDSです。
通知対象物の鉱油の割合が30%しかありません。
残り70%は鉱物油以外の何か。
(4ストの場合、鉱油以外≒合成油ですが2ストはその限りでは無い)

この辺の細かいところは前回のブログをご覧ください。
表記が「部分合成油」の理由も書いています。



被検車はアルト(HA36S)です。



こちらは前油はスズキエクスターF 5W-30(シェル製)です。
同じGTLベースでしかも部分合成油同士。
5W-30と0W-20なので粘度の違いの方が大きいかな?



交換した感想ですが、
まずはアイドリングが静か。
振動も少し減ってます。

前油も走行距離は2000km未満ですが、エクスターFは新油時から「なんか鉱物油っぽい」印象でした。
初期に振動がちょっとあって徐々に馴染む。
VHVIとか鉱物油特有の感じ。

エクスターFの5W-30はVHVIが半分くらいなのでそのせいか?
と思っていたらGr.II以下鉱物油が入ってましたの発表があってガッカリ。


そんな本物の部分合成油であるエクスターFとシェルHX5 Plusの比較ですが、粘度分の差を引いてもHX5 Plusの方が好印象です。
振動少なくてスムーズ。
ただし100km/hを超えるような領域はエクスターFの方がいいです。
これは0W-20と5W-30の差なのでオイル自体の差では無いです。

シビックハイブリッドも交換してみましたが印象は同じです。
どちらか選ぶならHX5 Plusですね。


そういやペンズオイルのハイマイレージよりも良い印象です。
車もオイル粘度も違うのでイコールコンディションでは無いですが、新油時にちょっとある微振動がHX5 Plusは無いです。
これがシェル表記の「鉱物油」と「部分合成油」の差か?w



とりあえずの結論ですが、
「安くて良い0W-20なんか無い?」
と言われたらHX5 Plusをおススメできます。
少なくとも梅クラスのエンジンオイルでは無いです。(後述あり)

梅ってどれだよって?コレとかコレとか。
コレコレもかな?
ZICは梅じゃないけどHX5 Plusはより上位。



【経過観察】
暫く乗ってみました。
ベースオイルは良いけど添加剤が少ない印象です。
ベールオイルのスムーズさはあるけどそれ以上も無い感じ。
素うどんの出汁弱め。
添加剤を入れて遊ぶには良さそうな感じです。
なのでおススメまでは行かないかなぁ?竹の下くらい。

この位の雰囲気だと鉱物油ベースで添加剤が多めに入っている方が滑らかに感じるので3000km交換ならそっちの方がいいかもしれません。

GTLベースで価格の近いオイルは日産ストロングセーブX 0W-20がありますが、あちらの方が全体の印象は上です。
16000円出せるならストロングセーブXですね。
しかし、そうなるとペンズオイルプラチナムも手が届く…



【注意】
似たようなオイルでHX5 AJ-Eというのが4L缶でありますが、これとHX5 Plusの中身が同じかどうか不明です。
と言うのもHX3とHX7はベースオイルは鉱油です。
Plusの文字が無いとGTLじゃない可能性があります。
販路限定商品なのかHX5 AJ-EはSDSもPDSもありません。
違いが判る方いらっしゃいましたら是非コメントください。


オイル関連ブログインデックス
最安の化学合成油を試す ボルボディーゼル編
Posted at 2025/08/09 10:26:07 | コメント(4) | トラックバック(0) | オイル | 日記
2025年08月02日 イイね!

シェルのSDSの読み方

シェルのSDSの読み方トヨタC5 for Dieselをリピートするか迷ったのですが…
国内最安値であろう化学合成油を購入しました。

シェルヒリックスHX5 Plus 0W-20です。
お値段なんと11,992円です。
5W-30だともう少し安い。







SDSを見るとベースオイルが何となく判ります。
シェルのSDSフォーマットが昨年あたりから本国と同じフォーマットになりました。

「以下の CAS 番号 を 1 つ以上含みます」と書いてあってCAS#の羅列があります。

64742-53-6, 64742-54-7, 64742-55-8, 64742-56-9, 64742-65-0, 68037-01-4,72623-86-0, 7262 3-87-1, 8042-47-5, 848301-69-9, 68649-12-7, 151006-60-9, 163149-28-8, 64741-88-4, 64741-89-5

鉱物油、VHVI、PAO、GTL全部書いてあって何だかわかりません。
0-90%の意味は各々0%〜90%入っている可能性があると。
0%のCAS#は除いて欲しいですね。




JIS準拠のSDSは第15項で鉱油が通知対象物になっています。
これを手掛かりにベースオイルが何か探ります。

鉱油の含有量が載っています。
この鉱油はGr.Iの鉱物油だろうがGr.IIIのVHVI+だろうが全て鉱油扱いなのでここの総量が少ない程鉱油以外がベースオイルと言うことが判ります。

ベースオイル以外の添加剤で鉱油が含まれていた場合でも含有量は総量に対しての含有量なので確実に鉱油の量が判ります。

第3項でベースオイルは90%とあるので添加剤は約10%
添加剤はだいたい鉱油で溶かしているのでこの10%はほぼ鉱油。
第15項で鉱油の含有量は30%となっているので、添加剤の鉱油が10%で残り20%がベースオイルに含まれる鉱油と推定出来ます。(最大)


鉱油以外が70%と言うことは判ったのでそれが何か?
シェルのSDSはCAS#の記載がありましたので、この中で鉱油に該当しないものは

68037-01-4(PAO)
848301-69-9(GTL)
68649-12-7(PAO)
151006-60-9(PAO)
163149-28-8(PAO)

これだけある…
まあ、価格帯的にPAOと言うことは無いのでGTLですよね。
GTLの中でも梅クラスかと。

CAS#一覧はコチラ


使用しているGTLは梅クラスだとしても合成油ですからここは良いとして、ベースオイルの残りの鉱油の20%が何なのか。


中には嫌なCAS#も書いてありまして…
64742-53-6 石油留分又は残油の水素化精製又は分解により得られる潤滑油基油(Gr.I鉱物油)
水素化処理してGr.III鉱物油(VHVI)を精製した残油ってことですね。
出涸らしです。


Gr.I鉱物油が含まれていると確実にそれらが足を引っ張ります。
果たしてどの程度影響があるのか?
長くなったのでHX5 Plusのレビューは次のブログでw


Posted at 2025/08/02 15:51:14 | コメント(2) | トラックバック(0) | オイル | 日記

プロフィール

「ABSセンサがリア両輪壊れたから制御できないってことね。
左リアは1年前から壊れてるので右も壊れたと。」
何シテル?   11/16 19:38
GRカローラでサーキットを走ってます。 オイルの検証も色々してます。 焙煎小屋を建ててコーヒー豆の焙煎もしてます。
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郡司自動車工業 
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2006/07/18 23:25:05
 

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