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2019年11月14日

新型Mazda3のインプレと考察(1)

新型Mazda3のインプレと考察(1) さて予告通り、一回目はMAZDA3の乗り心地と乗り味。SKYACTIV Vehicle Architectureにより、マツダ車の人馬一体がどのように進化するのか?は当然興味深々でした。

何しろ多くの自動車評論屋が大絶賛で「VWゴルフを超えた!?」と評した輩が複数居たくらいですから。

だた、だからその乗り味と乗り心地が如何に素晴らしいのか?に期待が大きく膨らんで…

いたワケでは実は無くて(苦笑)、何がそんなに諸センセ方に響いたのか、その正体を知りたい、と(^_^;)。

なにせ、ボクは第7世代ではないですが、最新のCX-8 25Tで得た経験もあり、第6世代比で「そこまで大きな違いは無いんじゃないの?」と思っていましたからね(苦笑)。

あ、因みに「大きな違いが無い」は「あまり進化していない」という意味ではありませんよd(^_^;)。


で、ディーラーが下したファストバックのXDでいつもの試乗コース乗り出して最初の信号までの500mも走らずに、最初は足の固さを感じました。んでグルっと走ってお店に戻ってきて、

「こら、まるでスポーツカーの足だな」

と思いました(^_^;)。

どうもこの最初の試乗の際の第一印象には、多分に下したての試乗車の足がまだ慣らされていなかった点があったようで、後にお友達のセダンに同乗、そして運転では今少ししなやかな印象はあったのですけどね。

とはいえ、専門家大絶賛のMAZDA3の第一印象が「まるでスポーツカーの足」と感じる一方で、改めてマツダが目指す人馬一体の究極の姿とは?に想いを馳せると、あぁなるほどそういうことね、と妙に納得してしまいました(苦笑)。

順を追って説明しましょうd(^_^)。

先ずボクは、専門家の絶賛の試乗記が多数ある事実はソレとして、第7世代といっても第6世代の延長線上なのだから、白が黒とか右が左のような劇的な変化はない筈、と考えていました。

しかしマツダが世代交代に当たり「SKYACTIV Vehicle Architecture」と呼ばれる全く新しい車体構造を生み出した、その効果が第6世代比でマツダ車の乗り味や乗り心地にどのような変化をもたらすか、非常に大きな興味を持っていました。

この「あくまで第6世代の延長線上で劇的な変化はない」と「全く新しい車体構造がもたらす変化が何か」という矛盾するような期待に対して

・極普通の乗用車であるにも関わらず、まるでスポーツカーのような挙動を示す乗り味

というのが答えだとわかったとき、最初は少なからず戸惑いがあったのは事実です。

しかしマツダは別に「乗用車にもスポーツカーの足を」なんて考えて味付けしたワケではけっしてありません。彼らが目指したのはあくまで「人馬一体」であり、その究極の姿を思い描いて、コンセプトから練り直しただけのこと。

つまり人馬一体とは文字通り「人と車が一体になること」であり、そのような状態になるとは、人間の歩行を範として、歩行時の身体各所の動きを解析し、その状態をクルマに乗って移動する際にも同様に再現すること、と言います。そのために具体的には

(1)バネ下からバネ上に伝える力の波形を滑らかにする
(2)力の方向をブレずに単純化
(3)4輪対角の剛性変動を抑える


といった事を達成することによって、人間が歩行時に無意識に行っている潜在的なバランス保持機能を有効に働かせてやると、シートにドカッと腰かけているにも関わらず、自らが歩いているかのように走れる、と。

理屈はそういうことのようですが、こういった説明を読んだり聞いたりしただけでは、具体的にどんな感じになるのかは全くイメージが湧かなかったワケ(^_^;)

それが、500mも走らずにまるでスポーツカーのような挙動を示す様を体感して、なるほどよくよく考えれば、そりゃそーか、と。(^o^;)

だって、究極の人馬一体を実現しているクルマって恐らくレーシングカーで、それを範とした上質なスポーツカーなら、ドライバーの意のままに、手足のように動いてくれますよね(笑)。

ただここで誤解がないように明記しますが「乗り心地が固いと感じたからスポーツカーのような」なんて安直な話ではありませんよ(苦笑)。

ボクにスポーツカー的と感じさせたMAZDA3の挙動って「無駄な動きをしない」「動きに遅れが無い」なんて類の話。

普通の乗用車wは一般公道のペースの範囲内での操安性や乗り心地にプライオリティを置いて開発されるので、バネもダンパーもブッシュもそんなに固くする必要はありません。

他方、スポーツカーは公道に捉われない高速・高荷重域での運動性・操安性がプライオリティですから、バネもダンパーもブッシュも相応に固められます。

結果、両車の違いとして単純に「乗り心地の固さ」は解り易い話ですが、実は動きの質が顕著に違います。

例えば直線でちょっと大きな段差を乗り越える場合、、、

極普通のクルマは突起に乗った瞬間にドン!とショックが来て、一瞬遅れて車体が持ち上がり、次に沈み込んで、そして元に戻る、なんて動きをします。そしてその一連の動きの中で「乗員に出来るだけ不快感を与えないように」という配慮というか、突起を乗り越えたことを乗員に気付かせないように、事実を隠そうとするような挙動に、ボクなんかは感じます。

一方、スポーツカーは突起に乗った瞬間のショックと、それに伴う車体の揺れの間のタイムラグが乗用車に比べると遥かに短い。そしてその後の動きの収束も早い。ピタッと止まってフワフワ余韻が残ることはありません。そこには、突起を乗り越えた事実を隠そうとする意図は全く無く、むしろ逆にそのことでどのような影響があった(或いは無かった)かを包み隠さずドライバーに伝えようとします。

長年、スポーツカーを乗り継いできたボクの両車の違いは上記の通りですが、ボクのMAZDA3の足の第一印象は、まるで高速性能に重きを置いてチューニングしたスポーツカーの足の特性に、極めて近い動きをすると感じさせました。

繰り返しになりますが、マツダは別に「MAZDA3にスポーツカーの足を与えた」ワケではないでしょう。彼らなりのアプローチで、人馬一体の理想を追求したに過ぎません。

その結果が、スポーツカーを乗り継いだ(今も一台手元にありますが)、ボクのような人間に「こりゃまるでスポーツカーのような動きをするなぁ」と感じさせたというのは、とっても興味深いことだと思いました。

ただ、そう感じさせるという事実は良い事ばかりではなくて、普通のクルマwを乗り継いできた普通の人wwには絶対に「足が固い。路面の凹凸を良く拾う」と感じさせるハズです。それで良い、或いはむしろその方が良い、と感じる人は、きっと少数派でしょうね(^_^;)。

ボクが多くの専門家が書いた試乗記を「盛り過ぎ」と感じた所以ですが、じゃぁ彼らは提灯記事を書いたのか?以上の経緯から、この疑問にも一定の答えが出ました。

MAZDA3はスポーツカーじゃ無いので足をガチガチに固めているワケではありません。バネレートだってフロントが2.5kgf、リアが3.9kgf程度のようです。或る程度のペースで走ればそこそこの挙動変化もするでしょう。しかしその動きの質が、まるでスポーツカーのようにビシッと締まって無駄がなく遅れがないとしたら、特にレーサー上がりの自動車評論家などは「こりゃ素晴らしい」と感心しても全く不思議じゃありません(^_^;)。

例えばプロレーサーとして活躍している桂伸一氏は

【マツダ 3 海外試乗】日本車の弱さ払拭、世界のライバルと対峙してもかなりのレベルに(2019.01.28)

【マツダ3 SKYACTIV-X 新型試乗】第一印象が“誉めすぎ”ではなかったことを再確認した(2019.07.17)

ってな感じで、1月の初試乗から半年後の試乗でも「褒め過ぎではなかった」と断言しています。実はここでポイントなのは半年後の試乗の舞台が欧州であった点。日本では不可能な超高速域を試せるアウトバーンで試乗したのなら、そら高評価となっても然りでしょう。(^_^;)。

そうなると後は我々日本の一般のシロートwが、この乗り心地と乗り味をどう評価するか(苦笑)。

最後に、第6世代との違いについて。

お友達MAZDA3セダンを借りてワィンディングを数本w、走らせて貰ったり助手席に乗って移動したりしましたが、そこそこ走ってダンパーが慣らされたせいかもしれませんが、ファストバックの初試乗のときに感じた「スポーツカーみたい」的な印象は少し薄く感じました。

そしてボクのアテンザとの比較論で言えば、正に延長線上というか「基本的に変わらない」というのが正直なところ(爆)。

だって「意のまま」って自分の意に100%って話なので、それに対して「120%意のまま」なんてことは無いワケですよ。初めての峠で初めて乗って、イキナリ意のままに走れちゃうところは流石、最新世代のマツダ車ですが、アテンザに比べて何か、どこかが圧倒的に優れていとか?ここが違うとか、と言えばボクは正直なところ指摘するのは難しい(苦笑)。

じゃぁ何も違いが無いのか?といえばそんなことは勿論なくって、意のままに走るんだけど、その中身というか質という点では、特に路面の荒れや変化に出くわしたときに、相対比較するとアテンザは乗用車的な「逃がし」とか「緩さ」みたいなのが少しあります。MAZDA3には無い、というかアテンザより少ない。

アテンザばっかり乗っている身としては、そんな「逃げ」「緩さ」があるなんて今まで感じたことはほとんどありませんよ。NSXに乗ることがあるので、スーパーカーwに比べると「やっぱこんな場面だと少し緩いよね」と感じることが皆無ではありませんが。

でもMAZDA3に乗ると、そんな「逃げ」「緩さ」は更に少なく、しかしNSXみたいに「でも乗り心地はねw」…ということも無い。
因みにウチのNSXの足はフロント10kgf、リア8kgfの直撒きバネですけど(苦笑)

という質的な違い・進化は感じられて、自らハンドルを握って運転を楽しみたい人にはお勧め出来る足だとは思うし、一旦この乗り味を覚えてしまえば乗り心地は全く気にならず、むしろコレがイイって思うようになるでしょうが、購入に至る過程でどう評価されるかは、ちょっと心配がありますね(^_^;)。

現在、第6世代のオーナーであれば、全く障害にはならないでしょうけど。。。A^_^;)
ブログ一覧 | マツダ | 日記
Posted at 2019/11/14 20:06:20

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この記事へのコメント

2019年11月14日 21:30
普通乗用車基準ですと
やはりスポーティーな足回りなんですね。

固い柔いの単純な話ではないですが、(リンク類のレバー比など考えてもレートは全然高くないのですしねぇ💡)
原動機&駆動系変え複数試乗した際、
車の動きに緩さが無かった点、
印象深かったです(^_^)ノ

固さなどの乗り心地のスポーツカー感は
あまり分からない、そのように感じませんでしたが(^0^;)w
条件揃えて、Mazda3がフルバケだったら…
よく分かったかもです(笑

引き続き楽しみにしております☆
コメントへの返答
2019年11月15日 10:26
何他人事のように言っているの?w
CX-30だって基本的な「動きの質」は一緒だよ(笑)。

その「緩さが無かった」と感じさせる点がボクが言いたかったことで、アナタの車歴だと全く違和感は無いでしょうね(^_^;)

でも、ちょっと前のトヨタ車のような乗り心地が普通って思っている人には相当に違和感があるハズで、別に特段乗り心地が悪いワケではないのだけれど、稚拙な表現wだと乗り心地が悪いって誤解を生みそう…という(苦笑)。

まぁ第6世代の乗り心地も「揺れる」とか「コツコツ来る」と言う人たちが少なからず居たのでね。この足が果たして市民権を得られるか?注目ですw
2019年11月14日 23:32
こんにちは。
Mazda3の記事の掲載ありがとうございます。

特にMazda3は、操安にも大きな進化点があるので、自分が感じたことを的確に文字にすることが、難しいクルマですね。まるで、初心者に対して、ゴルフのスイングの方法を文字で説明するが如くに。他人に物事を伝える難しさをつくづくと感じさせるクルマだと思います。
だから・・・私はまだ、書ききれないままです。

先日出されていた、
「新型Mazda3のインプレと考察(0)」での前フリが上手だなと思いました。(えっ そうなの!?と思わせたりとか)

今回の記事でタッチ_さんが、

「こら、まるでスポーツカーの足だな」

と仰っているところが何なのか、私は想像してみました。Mazda3の操安が意図した重要なポイントの一つに「アジリティ」を求めてるわけではないという事があると思います。その代わり、「非線形なよじれの発生と衝撃伝搬の遅延の発生を抑制すること(ボディだけでなく、ブッシュ類や、サスやタイヤも含めて)からくるすっきりした操縦性をそのように表現されているのかな」と想像しました。

丁度タイミングよく、最新のベストカーでは、「Mazda3の走りは、同クラスの日本車と比較して最も操安が劣るクルマである」という記事をあげてますので、良い比較ができるなとも思っています。

食べ物にしても、クルマにしても、「評論」という行為には、一つの原則があるべきだと思います。 評論の対象は、何を意図してそうしているのか、そしてその意図したことの理想から、現実がどの程度あっていて、どの程度ずれているのか、という点について述べなければ、それは評論とは言えないと思っています。それがないと、何を食べても「とても美味しいです。」という表現だけで終わってしまいます。 

タッチ_さんの記事を拝見すると、「Mazda3が意図していることは、「人馬一体」であることだ」と受け取りました。(誤解していたらごめんなさい)

それでは、この先の記事も楽しみにしています。
コメントへの返答
2019年11月15日 10:48
こんにちわ。
最初に白状してしまうと、このブログで操安性についてはあまり言う気はありませんでした(^_^;)

仰ることはわかりますょ。
ボクは「まるでスポーツカーの足」と書いて、それを読んだ人がどのように受け取ったかは実は楽しみにしているのですが(笑)、
案の定w、busakuクンは「スポーツカー感は無かった」なんてコメントくれたし(爆)。

スポーツカーの足と言えば「固い」「クイック」「路面に張り付くような安定感」まぁ様々なイメージがあると思いますが、

ボクが言いたかった、というか感じたのは、アジリティやスタビリティを最優先にチューニングされている上質なスポーツカーが持つ動き←ここでいう動きとはコーナリングなどの「車両の動き」では無く、ピッチやロール、或いはギャップを越えたときなどの「車体の動き」ですが、その動きにMAZDA3の挙動はとっても似てる。

仰る通りマツダは別にアジリティを求めているワケではなく、彼らなりの「人馬一体」をあくまで追求しているだけの筈なのに、出来上がったクルマがそう感じさせるというのは実に興味深い、と思ったのでした(^_^;)。

そしてこのことが、かつて藤原副社長がインタビューで語っていた
「欧州車の後追いでは彼らに勝てないけど、自分たちのやり方で理想を追求していったら、どこかで彼らに追い付き、追い抜けるかもしれない」
と仰っていた予言が、実現しつつあるのかな?と思ったのでした(^-^)。

操安性に関しては、ワィンディングを数本、0.3G縛りという低G領域でしか走らせていないので多くは語れませんが、そこは第6世代の延長線上という理解で、あくまでリニアでフィードバックに富み、ドライバーの意のままに走れます。

ただ、ドライバーの運転操作に素直に、かつ繊細に反応するので、粗雑な運転をする輩には「操安性が劣る」なんて評価も出るでしょうね(苦笑)。
GVC+はそういった粗雑な運転に対して、スタビリティ方面でメリットがある機能なハズなんですけどねぇ。。。

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