予告通りG-Bowlアプリのグラフの見方。第一回は減速G編です。つまりブレーキング。
尚、G-Bowlアプリにログされるのは
クルマの挙動で、それは
運転操作の結果という関係性はあるものの、両者の間には
微妙なズレが生じる場合があります。ただその理由などを
下手クソな内に心配してもしょーがないwので、或る程度誤解が生じない程度に無視wして解説します。
グラフの各要素の説明
減速G:青 旋回G:緑線、加速G:赤ですが、この設定が既定値(デフォルト)で、色は変更可能です。
利用者の中には信号に倣って減速G:赤、加速G:青にしている人も居ますが、なるほどその方が解り易いかもしれませんね(^^;)
車速:黄色線、ヨー:紫線
車速はともかく、ヨーは解り難いというか知らない人が多いでしょう。実は非常に重要かつ有用な情報なので、旋回G編で詳しく説明します。
縦軸が加速度(0.1G単位)で、横軸が時間軸(秒単位)なので、時間の推移にしたがって車両に生じる加速度、車速、ヨーの変化が示されます。
さて減速Gのグラフです。

ブレーキを掛けると立ち上がりますし、エンジンブレーキでも弱い減速Gが生じます。
要はクルマの速度が落ちていくような「何か」が起こるとこのようにグラフが現れます。
グラフが右上がりに立ち上がり、水平になってからゼロになる台形を示していますね?
これが理想的な「G一定のブレーキング」です。
グラフの右上がりの部分がブレーキペダルを踏み込んでいる、つまりペダルを動かしているところ。
水平になっている部分は踏み込んだペダルを止めているところ。
右下がりになっている部分はブレーキペダルを緩めているところです。停止時にカックンとならないようにブレーキペダルを調整している様子が、このように現れます。
つまりこのグラフの形で、ブレーキペダルをどう操作しているかを知ることが出来ます。

グラフの高さは減速Gの大きさですが、これはペダルを踏む強さによって上下します。強く踏めば大きく(高く)、弱く踏めば小さく(低く)なります。
ブレーキを強く踏めば車速は短い時間で早く落ちますし、弱く踏めばゆっくり落ちていきます。車速線の傾きの違いで両者の違いが判りますし、ブレーキを掛けている時間の長さ・短さ、つまりグラフの幅にも現れます。
G一定のブレーキングは上記の通り台形となりますが、右上り、右下りの台形に変形して現れる場合があります。右上り台形はNGですが、右下り台形はOKです。
理由ですが、グラフが右上りになるのはブレーキペダルを踏み増していることを表します。なぜかというと、一旦踏み込んだブレーキの強さでは「スピードを十分落とし切れない」「止まり切れない」と思うからこそドライバーは踏み増すのです。
逆に右下りになるというのは踏み込んだブレーキを緩めていることを表します。「スピードは余裕を持って落とせる」「確実に止まれる」からこそブレーキを緩められるワケです。

G-Bowlアプリにはブレーキングの良否判定をして女性の声で「イイですょ♪」「ダメですよ!」と教えてくれる機能がありますが、ダメと言われるのは右上りの台形になってしまうとき。つまりブレーキペダルの踏み増しが生じた場合はダメと言って教えてくれます(笑)。
G一定もしくは
右下りが
良いブレーキングと理解しましょうd(^。^)。
G一定ブレーキの減速Gグラフが台形になるとして、
「減速Gが立ち上がる傾きはどのくらいが良いのか?」
という素朴な疑問wが利用者の中から良く出てきます。上で示した「イイですよ♪」の2例では、大体0.2Gに達するのに1.5秒ほど掛かっています。これが良いのか悪いのか?という話。
この部分は実に誤解が多いのですが、先ずは理屈から説明しましょう。
「正しい運転はG一定」というのが大原則です。この原則に照らせば「Gの立ち上がり角度は急であればあるほど(90度に近ければ近いほど)良いことになります。つまり台形ではなく限りなく長方形の方が良い、となります。なぜなら

角度が急で長方形に近いほど、角度が緩やかな台形よりG一定の時間が長くなります。G一定=正しいであれば、台形でも長方形でもG一定は出来ているワケですが、じゃぁどっちが上手なの?といえば「G一定の時間が長い方がより上手」というワケです。これが理屈wです。
じゃぁ「兎に角、ペダルを素早く踏み込めば良いのね?」と思うかもしれませんが、ブレーキに限らず運転は
"急"が付く操作は厳禁wwです。そのような操作をすれば、リアルなG-Bowlだとボールがすっ飛んでいくでしょうし、i-DMは間違いなく白ランプを点けて減点します。
矛盾してますよね(笑)。どっちの方が大事なのでしょうか?(苦笑)
実はこれ、
どっちも大事です(爆)。
ペダル操作に2~3秒掛けてゆっくり踏み込めば、ボールがこぼれることを回避できますし、i-DMも白ランプが点かなくなります。しかし当然、グラフは非常に緩やかな角度の台形となり、G一定の時間も短くなります。
こういった事実から、よく解っていない人たちから「急は×。緩やかが○」或いは「急が○、緩やかじゃ×」果ては「躍度は0.2G/secが適切」などといった話が飛び交うワケですが、、、A^_^;)

・急角度で減速Gを立ち上げるペダル操作は
難しい
・緩やかに減速Gが立ち上がるペダル操作は
易しい
ということで、良し悪しではなく、難易度の高低の話なんですね(^_^;)。
勿論、リアルG-Bowlのボールが皿からこぼれたり暴れたりしない、i-DMの白ランプが点かない
正しい運転操作をした上での話です。
当然、簡単な方は多くの人が短時間で出来るようになりますが、難しいことはなっかなか出来るようにはなりません(^_^;)。既に述べた通りで「出来るだけ短時間で減速Gを立ち上げるのだけれど、"急"な操作はイケません」ってワケだから、思いっ切り矛盾している話ですからね。
だから「これが出来れば達人と言われる」とそういうワケですねd(^.^)。
これでどういう形のグラフが現れれば良いかが解ったと思うので、G一定ブレーキングを軽くおさらいw。

この二つのグラフはアベレージドライバーと上手い人のブレーキングの違いを分り易く比較したものです。まぁ図中のコメントはご参考までに(^_^;)。
因みにi-DMを意識して運転し始めた人も、素早いペダル操作では白ランプが点くため、減速Gの立ち上がりが非常に緩やかな右上りブレーキングに、知らずになっているケースが多いでしょう。ブレーキ青ランプがなかなか点かない/点いても停止間際という場合はそうなのですが、こうしてG-Bowlアプリで可視化してあげないとなかなか気付かなかったりするんですねぇA^_^;)。
最後にG-Bowlアプリのグラフとi-DMの関係について。i-DMの青ランプは2種類あります。
走行タイプ1:適度な加速度変化がありながら、なめらかな運転操作で車と乗員が一体となって動く、安定した走行です。
走行タイプ2:加速および旋回を継続しているときに、加速度を一定に維持しており、乗員の体のゆれが少なく、安定した走行です。
と、それぞれが説明されていますが、それぞれはグラフのこのタイミングで点灯します。

走行タイプ1はブレーキペダルを踏み込み始めてから足首の動きが止まるまでの操作の良否を判定して、減速Gの増加が止まった直後に点灯します。しかしこの操作がダメな場合は白ランプが点いちゃいますが、、、(^^;
走行タイプ2はブレーキペダルを或る程度踏み込んだ状態で足首の位置が止まったまま、減速G一定が
約3秒前後継続すると点灯します。
この2種類の青ランプは上手く操作が出来ると連携します。つまり走行タイプ1青ランプが点灯し、これが消灯する前に走行タイプ2の点灯条件が満たされると、走行タイプ1→走行タイプ2と点灯状態が連続するのですが、どちらも同じ青いランプwなので、端から見ている限りはどっちがどっちなのかは判りません(苦笑)。
ブレーキペダルを踏み込んだ直後に青ランプが点灯し、クルマが停止するまで点灯し続けて、停止後に若干の余韻wを残してランプが消灯。G-Bowlアプリのログが綺麗な台形 or 右下り台形となれば「良く出来ました」ということになります。そしてこうなればG-Bowlアプリから「イイですょ♪」というお褒めの言葉も頂けます(笑)。

ただここまでで述べた通り、減速Gを短時間で素早く立ち上げてG一定のブレーキングを行うのは難しいです。ブレーキペダルを踏み込んだ瞬間に白ランプが点いてしまうと、その後のG一定が出来たとしてもi-DMはもう青ランプ(走行タイプ2)を点けてくれません。しかし減速Gが台形 or 右下り台形になればG-Bowlアプリは「イイですょ♪」と褒めてくれます(苦笑)。
また、これも既に述べた通り素早い操作でi-DMの白ランプを点けないのは難しいため、ペダル操作に時間を掛けてゆっくり行い、かつ減速Gがそこそこ大きくなれば走行タイプ1の点灯条件に引っかかり易くなります。

しかしこのようなブレーキングをすると減速Gがなだらかに右上りとなる上、G一定になる暇がなくクルマが停止してしまうこともあります。こんな場合、i-DMの走行タイプ1青ランプは点灯しますが、G-Bowlアプリには「ダメですよ!」と叱られます(爆)。
実はこんな風にブレーキペダル操作を2秒以上かけて、減速Gが0.3G以上のブレーキングをすると走行タイプ1青ランプが
比較的簡単に点くので、これに何度か成功して「ブレーキング走行タイプ1出来たぜ!」と宣言する人が凄く多いです。
というかほぼ全員そうか^^;
そんなにゆっくり操作して、かつそこそこの減速Gのブレーキングをすれば
誰だって青点灯するんですが、ご本人はそれが勘違いだとは当然判らないワケなので、ボクのブログのコメントなんかで嬉しそうに報告されても、ボクはすごーく困るんですけどねA^_^;)。
流石に大人なので「そりゃアナタの勘違いです」とは返せないしw