2012年10月18日
「私の才能」 第4回 音楽
前回までのあらすじ
私は千能選手の才能を応募して高速紙芝居を作った。一方、作品のあらを日本語で書いて拍手を送り、鮮明な記憶をモノクロでパラパラ描く気をなくしたのだった。
音楽。音楽こそ私の中途半端な実力がいかんなく発揮される分野であろう。
私は耳コピーは出来るが、作曲は出来ない。耳コピーとはテープ等に録音された音楽を聞いて、楽譜に書き起こすという作業なのだが、音程がずれていたり、音長が違っていたりと散々である。簡単な曲なら、まあ、ある程度の正確さで書き起こすことが出来るのだが、ちょっと複雑な曲になると、もうお手上げである。聞き分けが出来ないのだ。テンポの速い曲も聞き分けが難しいので、書けなくなってしまう。
所詮、私の実力というのはその程度なのである。
もう一つ付け加えると編曲も出来ないのだ。
そうなのだ、簡単な曲を譜面に出来るに過ぎないのだ。それほどまでに私の実力とは中途半端なのだ。
その私の実力を超える曲を譜面にする時はどうするか。簡単である。私の実力を超える人に頼むのだ。しかし、いまだかつて頼んだことはない。なぜか? 答えは簡単である。私の近くに私の実力を超える人がいないのだ。
ではどうするか。こうなると選択肢として残されるのは次のようなものである。
(1) あきらめる
(2) ごまかす
(3) でっちあげる
(4) 逃げる
(5) 省略する
(6) 祈る
(7) 自然に出来上がるのを待つ
(8) 私の実力を下回る人に頼む
(9) 機械の助けを借りる
なお、(10)孫の手を借りる、と、(11)猫の手を借りる、という選択肢も本来なら書きたいところなのだが、第2回の「文学」の時に私には孫がいないと書いた。その為、必然的に孫の手は使えないことになる(いまだに孫はいない)。又、猫の手は使い方がいまだ不明のままなので、使いようがない。悲しいかな、誰も教えてくれないのだ。従って(1)~(9)までの選択肢となっている。
さて、私が実践してみたことのある項目で一番効果があったのは(9)の「機械の助けを借りる」である。
これは実際にはパソコンを利用する。音を探すために楽器を利用するのは常套手段だが、私の手元にある楽器は、なんとギターである。小学生の頃、確かにギターを弾いていた。しかし、今は全く弾いていない。なぜか。理由は簡単である。単に弾き方を忘れてしまっただけのことである(ちなみに、この回の文章を書いていてギターの存在を思い出した)。
弾けないギターは使い物にならないので、パソコンのキーボードを鍵盤にするソフトと、楽譜を入力して音楽を演奏するソフトを利用するのだ。
苦労して譜面を書き上げ、パソコンに入力し、演奏させる。所々、音程がおかしかったり、音長が狂っていたりする。よく調べてみると入力ミスをしていることが多い。まったくもって腹が立つ。
さらに入力ミスを修正し、再度演奏させる。それでもおかしいことがある。なぜだ。どうして? 何度調べても入力ミスは見つからない。
よくよく調べてみると書き起こした譜面自体が間違っていたりするのだ。
まったくもって見事に中途半端な実力が発揮されている。
今度は(1)~(8)あたりの選択肢を実行してみようかな。
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Posted at
2012/10/18 22:08:49
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