2013年03月31日
「雪道」 (8) Copyright (C) 2013 AuO2
向かうは山陰道。目的地は松江市である。
米子の店から山陰道までは少々車を走らせないと、到着しない距離がある。元来た道を戻っても、勿論山陰道には行く事が出来るが、それでは遠回りになってしまうので、必然的に違う道順になる。
普通に市街地を走るので、ぼーっとしていると、標識を見落としかねない。しかも、夜道である。見落とす可能性は高い。自分が普段走り慣れている地元の道路ではないのだ。
余談になるが、交差点名を記載してある標識であるが、地方によって違う事に最近気付いた。
大阪に住んでいるので、当然大阪の標識に見慣れている。他の地方でも標識はみんな同じだと思っていたのだが、違っていたのである。
大阪では比較的大きな標識で交差点名の名前が記されている。ところが、岡山などでは大阪の標識と比較すると明らかに小さいのである。
大阪の標識と同じだと思い込んでいたので、交差点名の確認に悩まされた記憶がある。小さいので見にくいし、取付位置も異なっているのである。
わかりにくいので、統一してほしいものである。
本題に戻ろう。
地元の走り慣れた道路ではないが、全くの初めてというわけでもないから、なんとなく記憶に残っている景色もある。さすがに、ある程度の道は覚えていた。とはいえ、通常時の道と雪道では印象がまるで異なる。ひどい時は、ここは同じ場所か? と思う事さえある。それほど、雪の存在感は大きいのである。
なんとか山陰道に辿り着き、無事に松江市方面に走り始めた。
夜の山陰道は暗い。照明がほとんど無いからだ。片側一車線の高速道路は狭いのでお世辞にも走りやすいとは言えない上、夜の雪道である。悪条件がたくさん揃っているため、全然嬉しくない。
ただ、米子自動車道と比べて急な坂道などがなく、平坦に近い分、ましである。
ちなみに、山陰道は無料の一般道と有料道路が連続している(繋がっている)ため、そのまままっすぐ走っていると、有料道路に入ってしまう。ぼーっと走っていると、驚く事になるだろう。
有料道路に入らないようにするためには、有料道路になる手前で分岐に入って(山陰道の)外に出なければならないのだ。一般道だけを走るつもりの人は気を付けた方がいい。
雪という状況である以上、あまりスピードは出せないが、信号も無いし、特に通行にひどく支障になるような事もなかったので、なんやかんやで松江市に突入した。
山陰道の松江市内方面の分岐に入り、山陰道を降りる。この出口からホテルは比較的近く、しかも、松江市にある店もすぐ近くにある。
ただ、ホテルのすぐ近くに店があるとはいえ、時間等の都合上、廻る順番は出雲が先で、松江が最後、つまり、帰る直前という事になる。
理由は単純である。
ホテルのチェックアウトは朝の10時。ところが、店の開店時間は朝の11時である。1時間空白が出来てしまう。この1時間を移動時間に使い、出雲の店に行くのである。
Posted at 2013/03/31 22:02:32 | |
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随筆 | 日記
2013年03月30日
「雪道」 (7) Copyright (C) 2013 AuO2
相変わらず、走りにくい雪の道。いつもならもっと先に進めているはずだが、雪のせいでいつもほど進めていない。実に虚しい。
倉吉から米子まで、国道9号線はちょうど大山の麓をぐるーっとまわるようなコースを通っている。そのため、やや回り道にならざるを得ないのだ。
距離的にはやっと倉吉と米子のちょうど中間くらいだろうか。
しかも、米子近辺の淀江町まで高速道路がないため、一般道を走るしかないのである。もっとも、高速道路が通行止めで走れないという可能性もあるが。
途中、何事もなく、走ることが出来、ようやく、米子市に入る。国道9号線と国道431号線が交差するところで国道431号線に入る。国道9号線を西に向かっていて、国道431号線は米子自動車道からそのままつながっていて、北西に延びている。
目的地は米子市内でも、境港市方面に行くので、国道431号線を北西に走るのだ。ここまで来れば、目的の店はもうすぐだ。
ほどなく、目的の店に到着したが、駐車場は倉吉の店と同様、雪が積もっていた。
やはり真っ白である。ただ、客の車の出入りがあったせいだろう。タイヤの跡が付いている。
車を降りて、雪の上に立つ。やはり倉吉の時と同様、結構積もっているので、ズボンが汚れないように爪先立ちになる。やっていることはほんとに倉吉の時と同じである。
店の中に入ると暖房がかかっているのだが、あまり効いている感じではなかったような気がする。寒くはないという程度だったかもしれない。しかし、それくらいがちょうど良いとも思う。寒いのは苦手だが、あまり暖房がきつすぎても、心地よくないし、夏の冷房でも同じである。
きつすぎるのはやっぱり良くない。冷房でも、暑くない程度から少し涼しいくらいがいいように思う。
ここでも、挨拶もほどほどに早速仕事に取りかかる。倉吉の店と同じ会社の店なので、直取引の店である。ここでも、在庫チェックをして、売れた数をはじき出さなければならない。
この店は倉吉の店ほど在庫量が多くないので、そんなに大変でもない。
さっさとやってしまえば、案外早く終わることが出来る。実際問題、天候の悪化があった場合と、路面凍結になると嫌だったので、作業は早くやっていた。つまり、早く今日の作業を終えて、ホテルに入ってしまいたかったのだ。
この日一泊するホテルは島根県松江市にあった。
米子から松江まではまあまあの距離があるが、山陰道という高速道路があるので、これを走ればそんなに時間はかからない。
問題は雪などで通行止めになってしまった場合である。それがないとはいえないので、早く今日の作業を終えてしまいたかったわけだ。何事もない今のうちに。
さっさとやったおかげで、比較的短時間で作業が終わり、店を出ることが出来た。
車に乗り込むと、案の定、暖房で温かかった空間はなくなり、冷えてしまっている。やっぱり寒い。
すぐにエンジンをかけ、暖房を開始する。
ここまで一度も書かなかったが、基本的に車に乗っている間はラジオをずっとかけていて、交通情報や天気予報に注意している。
特に交通情報を聞いた時に、通行止めにならないでくれ、と祈りながら聞いていた。
自然に勝てない以上、仕方がないのだ。自然の力の前には人間の力などたかがしれている。
自然の力は絶大だ。
車を駐車場内でターンし、道路へそろそろと向かう。急に歩道を横切って、歩行者や自転車を撥ねる様なことになったら危ないからだ。
車の途切れるのを待って、私は車を発進させた。
Posted at 2013/03/30 20:42:00 | |
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随筆 | 日記
2013年03月29日
「雪道」 (6) Copyright (C) 2013 AuO2
さすがに国道9号線。車の数が多い。積もっている雪も少ない、かと思ったが甘かった。
ただ単に、積もった雪がタイヤで踏み固められているだけだったのだ。タイヤのよく通るところだけ、雪が固まっているのである。こういうところを走ると、ガタガタしていて、全然嬉しくない。
こんな道路を米子まで走らないといけないのかと思うと、うんざりする。
実際うんざりしたし、慣れない状況での運転である。精神的にも結構疲れるのだ。とはいえ、ある程度慣れてきたのも事実だった。
にしても、冬の日本海側は風もきつい。簡単に吹雪になってしまうので、大阪でよくある、ふわふわ降ってくる雪など、生易しいものに思えてしまう。
そんな状況の道路だったが、通行量は多かった。基幹となる道路がこの辺では他にない事も原因だろう。トラックも結構多かった。タイヤチェーンを付けて走っている車もあったから、走行速度がどうしても遅くなる。
倉吉の店から米子の店まで、地図上、直線距離で約44kmある。
44kmということは、時速44kmで走って1時間。時速60kmで走って44分かかる距離である。
到着がいつ頃になるのだろうと考えると、またしてもうんざりする。
外は寒い。しかし、車内は快適に暖房を効かしている。実際問題、暖房がないとしゃれにならない。
途中、トイレ休憩を兼ねて、道の駅に寄った。
道の駅とは、高速道路にあるパーキングエリアの一般道版と解釈してもらえればいいだろう。
当たり前なのだが、駐車場は真っ白である。雪がなければ車を停める位置を示す白線が見えるのだが、悲しいかな、白線は雪の下である。どこに停めるかちょっと悩んだ。
悩み続けても車を停められないので、すでに停まっている車の位置に合わせ、並べて停めた。まあ、それでいいだろう。
トイレに行くために車を降りた。寒い。凄く寒い。非常に寒い。風が冷たい。
まるで冷蔵庫の中にいるみたいだ(気温を計ったわけではないが、実際、冷蔵庫内の温度と大差ないと思う)。兵庫県内で停めてあった車の中に戻ったら、0℃を下まわっていた事もあるから、冷蔵庫よりも寒い。さすがに、その時は物凄く震えた(わざわざ手持ちの温度計を持参していたのだ)。
冷蔵庫の中にいるみたいだと、さっき書いたが、実際に冷蔵庫の中に入った事はないという事を補足しておく。
用を足してすぐに車に戻った。とにかく寒いので、出来るだけ外にいたくないのだ。
車の中はまだ温かいが、それでも、エンジンを止め、暖房も止まっているため、すぐに冷え始める。全然、嬉しくない。
すぐにエンジンをかけ、暖房を入れる。少しでも早く車内を温かくしたいのだ。
車をゆっくりと発進させる。来る時と同様に慎重に運転する。それにしても、駐車場は白い。みるだけでも寒い風景だ。
道の駅を出て、国道に戻る。再び、米子に向かって走るのだ。
Posted at 2013/03/29 20:22:41 | |
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随筆 | 日記
2013年03月28日
「雪道」 (5) Copyright (C) 2013 AuO2
目的の店に到着したが、駐車場はものの見事に雪が積もっていた。
真っ白である。ここはアスファルト舗装なので、普段なら黒い駐車場が真っ白な駐車場になっているのだ。
車を降り、雪の上に立つ。結構積もっているので、ズボンが汚れないように爪先立ちになる。はっきり言って、寒い。
店の中に入ると暖房が効いていたので、温かく、ほっとした。やはり、寒いのは苦手だ。
早速仕事に取りかかる。直取引の店なので、在庫チェックをして、売れた数をはじき出さなければならない。
難しい作業ではないが、一点一点チェックしなければならないので、面倒で時間がかかるのだ。
在庫のチェックにPDAを使い、最後にパソコンにデータを飛ばす。あとは、結果を印刷してお店の人に渡すのである(集計等の計算はソフトウェアの方でやってくれる)。ちなみに、この作業手順と処理システムは自分で構築したものである。
やがて、この店での作業が終わり、次の店に行くため、車に乗り込んだ。困った事に車には容赦なく雪が積もっていて、フロントガラスも雪で前が見えない。
仕方がないので、積もった雪を手で落とす。
後ろのガラスは熱線が入っているので、徐々にでも溶かす事が出来る。しかし、時間がかかるので、結局手で落とした。ドアの窓ガラスも、フロントガラスも手で落とさざるを得ない。それでも、熱線のスイッチを入れておけば、雪は溶けるので積もったりしなくなる。
フロントガラスの場合、暖房の風を当てる方法もあるが、時間がかかる上、外の寒さの方が強いので、あまり効果が期待出来ないのだ。
到着した頃はまだ明るかったが、すでに暗い。天気が雪という事もあり、空も厚い雲に覆われているので、暗くなるのが早いのだ。
店の駐車場を出ると、国道179号線である。これをそのまま北上し、日本海に向かって走る。向かうは国道9号線である。
国道9号線は、ちょうど日本海側の海岸線に沿って走っており、この道路を走って米子に向かうのだ。
そう、次の店は鳥取県米子市にあるのだ。
日が沈んだに等しい明るさの時間。ここから先の時間に雪が溶ける事は全く期待出来ない。むしろ、路面凍結に注意しないといけない事になる。
道路が凍結しているとスリップしやすくなるので危険なのだ。
途中、高架道路の坂道があるのだが、道路の両脇からお湯が出ていて、路面凍結を防いでいたのは印象的だった。道路の両端から湯気が上がっていたので、最初はなんなのかがわからなかったのだ。
初めての経験だった。
国道9号線に出るまでに県道等の道路を通るのだが、国道と比較すると交通量が少ないせいか、結構雪が積もっている。相も変わらず道路は白いのだ。
そんな雪の積もった道路を辟易しながら走り、国道9号線に出た。
Posted at 2013/03/28 20:29:49 | |
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随筆 | 日記
2013年03月27日
「雪道」 (4) Copyright (C) 2013 AuO2
国道482号線を走っていくと、やがて国道313号線にぶつかる。ぶつかったら左折して北へ向かう。すると、すぐに犬挟トンネルに入り、このトンネルの中で鳥取県との県境を越えるのである。
ちなみに、犬挟トンネルが通り抜けているすぐそばの山に「仏ヶ仙」というのがある。この山の標高は地図によると743.5メートルとなっている。結構高い位置にあるわけだ。しかし、大山はさらに高く、1729メートルとなっている。
蒜山高原というだけの事はある。この辺の土地の標高は本当に高いのだ。
話を元に戻そう。
犬挟トンネルを過ぎるとあとはひたすら下り坂なのだ。しかも、結構きつい坂である。国道なので、それなりに除雪されているようではあるが、油断は禁物である。
うかつに急ブレーキをかけようものなら、即、事故につながるだろう。又、ちょうど下りの車線=左側=が崖のような山の斜面側であり、上りの車線=自分から見て右側=が山肌側だったのである。つまり、左の方へ車が飛び出していけば、山の下の方に落下していく事になるのだ。しかも、所々、橋もあったから、事故を起こせば、落下という事態は否定出来ないのだ。
実に危険である。
坂も無事に下り、急な坂道がほぼ終わりになるあたりから建物が増えて、町らしくなってくる。場所としては関金町役場近辺といったところか。
ここまで来れば、かなり雪の状況はましになる(勿論、油断禁物であるが)。
さすがに、通行量の多い、国道や幹線道路、生活道路といった道路は除雪されたりしているおかげで、積もっていても、量は少ないし、それなりに溶けていたりもするので、高地の時より、格段に走りやすい。
ここまで来れば、もうすぐ倉吉市である。関金町役場近くを通り過ぎれば、倉吉市に入る。
しばらく川沿いを走り、住宅街に入ると、しばらく街中を走る。ここまで国道313号線である。小鴨橋を渡ると県道205号線に入り、しばらくして国道179号線に入る。これで倉吉大橋を渡れば目的の店はすぐである。
国道を含め、主だった道路はまだいいが、ちょっと裏道に入ったりすると、ものの見事に雪が積もっていて、危ないことこの上ない。
路肩が全然わからないのである。溝があったりしても、雪で隠れているために、道路と溝の区別がつかないからだ。
別のところへ行く途中で見た景色に、畑の中を通っているガードレールも何もない道路があった。始末の悪いことに畑も真っ白なら、道路も真っ白で、どこまでが道路でどこまでが畑かの区別が非常に難しいというのがあった。
地元の人間でないと走れないだろう。しかし、タイヤの跡がなかったようだったところからすると、地元の人間ですら、走っていないのかもしれない。
Posted at 2013/03/27 19:53:19 | |
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