みなさま お姉様 ごきげんよう♪
昨年の夏前 フランソワは会社からの帰宅中に冷却水不足によるエンジンブローをやらかしておりますの
定時に会社を上がって いつものテストロードな堤防で全開いっぱつ フル加速
7,000回転辺りまでひっぱって 減速のためのアクセルオフ
おふぅ 良い加速をしますわねー なんて自画自賛するも
次のアクセルオンでエンジンがついてきません 全く吹け上がりません
クラッチ切ったらエンジンがすこんと停止
んむぅ これは
やっちゃまった!?ってことかしら
幸い後続車との距離はかなり離れていたので クラッチを切り
惰性で走り続けて 脇道になんとかエスケイプ
安全な場所で停止と同時に100℃近くまで水温がぐんぐん上昇
キーを何度も捻るもセルは全く回りませんの
これは
焼き付いたってヤツですわね
はてさて どうしたもんじゃろのー とちょいと思案
JAFを呼ぶにも 友達に
エンジンブローなう するにも
ちょっと恥ずかしい
ふと見上げた夕暮れ空 トンビがぴ~ひょろ~ と輪を描きます(ウソ)
「本田宗一郎さんは天にいまし、すべて世は事もなし」
ふっと息を吐き フランソワは心を決めたのでした
己の至らなさによる またまたのエンジンブロー
その戒めを己の体と心に刻み込まなければなりませんわね
そんな理由から 自走出来なくなったミラバンを自宅まで押して帰るという選択肢を選んだフランソワ
運転席側の窓を開け ドア越しにハンドルを押すと 車重700kg強のミラバンは意外と簡単に動き始めました

フランソワ亭までは約3キロ
己との戦い 耐久試練のスタートです
灰色ブレインを総駆使しての押し歩きルート選択 クルマに引かれたらコワいですからネ
他車に迷惑を掛けぬよう クルマ通りの無い裏道とミラバンを押して歩ける広い歩道のある田舎道をチョイス
遠くの工場より聞こえるおじさんからのがんばれの声
フランソワは
熱い想いと複雑な気持ちを胸に ミラバンを押し続けたのでした
さてさてさて 意外と順調にミラバンを押し歩き続けていたフランソワでありましたが
自宅まで500メートルを切った地点で大きな問題が立ちはだかりました
フランソワの心臓破りの坂
※この時フランソワが命名

この難局的存在をすっかり忘れておりました

ふふん このフランソワにとってこの程度の傾斜 大したものではありませんわ とタカをくくってミラバンを押すのですが・・・・・・・ごめんなさい フランソワ 増長しておりました
ミラバンのハンドルとドアの窓枠を満身の力を込め ロケットダッシュ的超前傾姿勢で押すのですが ミラバンはジリジリとしか坂を登ってくれません
ミラバンを全力で50センチ押し上げます
ぜいぜいと息も荒く アキレス腱からは悲鳴が聞こえます
次の一歩を踏み出すことなど ノット ポシブルです I can’t do it. です
これはイロイロとヤバい 危ない レッドゾーン 赤信号です
フランソワ脳の血管が確実に切れる
ぷちっっ♪と切れる
あわててサイドブレーキを引き 坂を下がり始めたミラバンを止めます
フランソワの中のヒトは50代 モヤシっ子です 無理は出来ません
千里の道も一歩から 塵も積もればゴミになる
ここはじっくりヤルしかありません
ぜいぜいとした息を整え ミラバンを全力で・・・・
ぜいぜいとした息を整え ミラバンを全力で・・・・ (リピート)
30分かけてなんとかあてくしは車重700kg強のミラバンを フランソワの心臓破りの坂の上へと押し上げたのです
全世界の屈強のクルマ弄ラー達でもこんな莫迦げたコトをヤッてみたのは ほんの一握りでしょうね と
本田宗一郎さま あてくしは少しは貴兄に近づけたのかしら と思うフランソワでした
エンジンブローの原因は水漏れによる冷却水不足によるオーバーヒート
樹脂製インマニの劣化によってシリンダーヘッド水路蓋部分が破損しておりましたわ
さてさて明けて翌日 エンジンチェックです

インマニ&インタークーラー内にオイル吹いちゃっておりますわね
カム周りには損害は無いようです
2気筒目のプラグ碍子が割れておりました
中華製シリンダーリークダウンテスター怪(色々手直ししないと使えませんでした)を使って漏れ具合をチェック
1気筒目

2気筒目 圧縮無くなっておりますわね TヘT

3気筒目
ちなみにリークダウンテスターを購入するのであれば↓がよろしいかと思いますわ
OTC 5609 Cylinder Leakage Tester Kit
さてさてヘッドを下ろして2番ピストンをチェックです
あいたたたー
1&3気筒目のシリンダーは無事なようです
2気筒目のピストン めちゃ溶けておりましたわ

1&3番ピストンには損傷無く 再利用いたしました
2番シリンダーにはがっつり深いキズが入り このシリンダーブロックは使用不能と相成りました
シリンダーヘッドの燃焼室もチェック
2気筒目にはピストン破片による凹みキズが

只 ピストンが溶ける程の高温になったのに ヘビィノッキングによる損傷は無いようです
1気筒目は無傷なようです

3気筒目も同様に無事でありました
※余談ではありますが
燃焼室 鏡面で検索するととってもキレイな燃焼室がいっぱい出てきますネ
しかし フランソワはこのところ燃焼室は磨いたことはありません
キレイキレイにしてもブローバイで半年もせずに黒くなってしまうんじゃないかしら?
そんな理由からですわ
この時のヘッドもバラして燃焼室掃除してから数ヶ月も経っておりません・・・・
さてさてやらかしてしまったワケではありますが なんとしても通勤車両のエンジンは直さねばならないのが世の常ですわね
ストック部品を掻き集め どうにかミラバンのEF-VE+DETエンジンは再走出来るようにでっちあげられて一安心
この後も ぽんぽん♪とピストンを壊す日々が続くとは この時のフランソワは露とも思っても見なかったのでした
自戒の意味は無かった・・・・ようですネ☆