
作者、久々の残業。時は23時近し。
ご機嫌で「創聖のアクエリオン」を歌いながら倉庫へ。
「1万年と2千年前から愛してる~♪」
その時、無理にチョコレートを取り出したせいか、
30箱近くのキャラメルコーンが崩れてくる!
「ドシャー!」作者、あえなくしたじきに、、、
「誰だー!積んだ奴ー!」
誰もいない倉庫に今夜も叫び声が響く。
今日は長編です。
出来ればパソコンで見てください。
ここに、1人の旧日本軍兵士が写った
1枚の写真がある。
作者のじいちゃんである。
(∩_∩)
じいちゃんは今年で91歳になる。
今年になってから大分体が弱り、
現在、半分寝たきりのような生活になってしまった。
特に下半身が弱っていて、介護が必要な状況である。
(-_-)
母上の話だと、少し入院させた間に、
少し頭のボケが始まったような感じがしたと嘆いていた。
じいちゃん入院の前日、じいちゃんの夢を見た。
車を運転して、じいちゃんが買い物から
帰ってくる夢だ。
(U_U)
実は作者は会社に1時間以上の寝坊をしたことがない。
時間が迫ってくると、
「白黒!」
とじいちゃんの声がして目が覚めるのだ。
改めて自分がどれだけ愛されているか感じ、
感謝の気持ちが絶えない瞬間だ。
(◎_◎)
母上はしばらく家で治療させるつもりで
休みを取った。
拙者も家族であるが何もしてやれない。
そうだ!冬休み、まだとってないし、
休みもらって、1日じいちゃんの世話をしよう!
(∩_∩)
というわけで、実家に来た。
今、じいちゃんは母上と一緒に診察に行っている。
あーあ、車椅子が置いてあるよ、、、。
とうとうこうなるとわなー。
かなりへこんだ。
(-_-)
そうだ、じいちゃんが帰ってくる前に
あれを用意しよう。
早速ばあちゃんの部屋へ。
(∩_∩)
白黒の悪魔「ただいま~」
ばあちゃん「おお、白や帰って来たか」
ばあちゃんも今年90歳になる。
大分前から足腰が弱っていて歩けないが、
部屋をはって歩く。
自分でご飯も食べるし、自分でトイレも行く。
頭もはっきりしている。
ばあちゃんはまだ大丈夫であろう。
(∩_∩)
白黒の悪魔「確かこの辺にじいちゃんの写真が、、、あった!」
ばあちゃん「あれは結構写真撮ったからなー。昔から体格は良かった。」
白黒の悪魔「ああ、じいちゃんが元気なうちにもらっとこうかなと思ってさ。」
ばあちゃん「意気地ねえじいさんだ。」
とりあえず、じいちゃんの昔の写真を手にした。
勝手に出してしまうのは悪かったが、この写真だけは
絶対もらっておきたかった。
だって、すごく俺の面影あるんだもん。
(∩_∩)
しばらくすると、
じいちゃんが帰ってきた。
今日は待ち時間が長かったらしく、
すごく疲れた様子である。
じいちゃん「おー、こわいこわい」
作者の地元では「こわい」は「体がだるい、ひどく疲れた」
を意味する。
車椅子に乗せて、家の中に移動。
この、乗せるのが一苦労である。
結構重い。
全身に力を入れてうんしょ!
(-_-)介護って大変だなー。
そのまま台所へ行きご飯。
じいちゃんはすごく疲れた様子だ。
大丈夫だろうか、、、
(-_-)介護って大変だなー。
しかし、
じいちゃん、ご飯超バクバク!
何でも食べる。
母上の話だと食欲は旺盛らしい。
鼻水が出ていたのでふいてやった。
(-_-)介護って大変だなー。
母上「もしかしたら、もう、満腹感を感じないのかも、、、」
じいちゃん「ふー、食った食った」
白悪・母上「・・・・・・・・・。」
そうでもないらしい。
(-_-)介護って大変だなー。
母上「それじゃ、洗濯物洗ってるから」
母上、風呂場へ。
じいちゃん「白、あっち行って一服すべ。」
なんと、
じいちゃん車椅子使わず
歩いて居間へ!
全然話が違う。
(◎_◎)
じいちゃん「はー、こええ、こええ、体だるいな~。オラ、長くねえ」
白黒の悪魔「そりゃ、あんだけ食えばな、、、、、」
じいちゃん「ど~れ、ねっぺ」
母上「ダメよ!夜眠れないんだから!」
白悪・じいちゃん「!!!!!」
母上、いつの間に、、、、
じいちゃん「あ~、寝れねえのつらいなー。白、タバコくろ。」
白黒の悪魔「ほれ。」
じいちゃん「あー、タバコもあんま吸わなくなったなー」
白黒の悪魔「オラ、1日1箱」
じいちゃん「そりゃ、吸い過ぎだ」
なんか、話、違うな、
足腰はかなり弱ってるけど、
全然頭はっきりだぞ、、、
(-_-)?
じいちゃん「ゴロゴロ」
白黒の悪魔「じいちゃん、そういえばよ、これ欲しいんだ」
じいちゃん「おお、こんなのあったか」
じいちゃん「これはオラが兵隊行った時の写真だな」
じいちゃんは21歳で徴兵。機関銃中隊に配属され、
その後満州に。最初は平和であったがソビエト軍が攻めてきて
だんだん物騒になってきたという。
その後捕虜となりシベリアへ。
7年もの間日本を離れていたのだ。
徴兵のない時代に生きている自分は幸せだ。
日本に帰ってきた翌年、母上誕生。
白黒の悪魔「このトラックの写真は?」
じいちゃん「これは当時の4トン車だ。農協に入って新車おろした
記念にとった。ナンバーが429(死にいく)だった
のが気にんなかったな。これで駅まで米運んだんだ。
たしか日産のだったなー。」
なんか、
孫も似たような写真とっている気がする。
こういう所はしっかり似たようだ。じいちゃんは
当時運転が好きで、車の運転手をしていたという。
88歳まで免許を持っていた。
(-_-)さすがは拙者のじいちゃん。
白黒の悪魔「こんな手紙も一緒だったよ。」
じいちゃん「戦友からだな。静岡の。はあ、生きてめ。」
白黒の悪魔「おら、この写真、ほしい。」
じいちゃん「好きなのもってけ。」
白黒の悪魔「全部もらう。」
じいちゃん「もう、撮ろうとしても撮れねえ写真だど」
やった。
これ、すごく欲しかったのだ。
宝物にしよう。
妹にはやんない。
(∩_∩)わーい♪
じいちゃん「ごろごろ」
白黒の悪魔「ごろごろ」
白黒の悪魔「たいくつだな~」
じいちゃん「んだ」
白黒の悪魔「なんか趣味とかねえの?」
じいちゃん「ねえな。」
白黒の悪魔「じいちゃん、あんまし細かいことコツコツやるの
好きじゃねえからなー。」
じいちゃん「んだな。」
白黒の悪魔「オラもそうなんだ、、、、」
また、似ないでもいいところが似た。
(-_-)介護って退屈だな~
白黒の悪魔「歌とか聞かねえの?」
じいちゃん「うーん!オラ音痴だ!」
白黒の悪魔
「ああ!オラもひどい音痴だ!(◎_◎)」
作者、さすがじいちゃんの孫
(-_-)歌がうまくなりたいんです!
じいちゃん「ど~れ、すわっかな」
じいちゃん、籐のいすに移動。テレビをつける。
作者、じいちゃんの布団の上でゴロゴロ。
白黒の悪魔「野球は見てんの?」
じいちゃん「はー!巨人はダメだ。なさけねえな。
ピッチャーダメなんだな。上原も打たれたもん」
かなり今日は元気である。
これが孫パワーであろう。
母上も驚きである。
じいちゃん「いいテレビやってねえな~」
白黒の悪魔「ゴロゴロ」
介護開始から現在3時間経過である。
(-_-)介護って退屈だなー。
じいちゃん「カルピスかって来てくろ」
白黒の悪魔「いいけど、一人でだいじょぶなの?」
じいちゃん「ああ、だいじょぶだろ」
作者、カルピスを買いに。孫とは気を使わないので安心なのだろう。
(-_-)介護ってこんなもんなのか?
カルピス買って、白黒の悪魔氏帰還。
所属はS2000小隊である。
(▽_▽)/ ジーク・ジオン!
再び
じいちゃん「いいテレビやってねえな~」
白黒の悪魔「ゴロゴロ」
玄関「ピンポ~ン」
農協員「置き薬の補充で~す 」
じいちゃん「白、後で出す。払っといてくろ」
白黒の悪魔「あ、いいけど、、、」
じいちゃん「どうせ2、3000円だろ」
白黒の悪魔「あ、わかったよ。」
農協員「本日は8820円です。」
白黒の悪魔
「は、8820円!(◎_◎)」
作者、やむなく払う。サイフ、空。
後で母上にもらおう、、、すまぬ母上、、、。
じいちゃん「留守番てのはな、結構たいへんなんだ。
こういうのもあんだよ」
白黒の悪魔「ほ、本当だな、、、、」
じいちゃん「さーて、風呂でもわかしてやっかな。」
白黒の悪魔「え!?や、今日はオラやるよ。あぶねえし、、」
じいちゃん「そうか?」
もはやどっちが介護されているか分からん状態である。
夕べの気合はどこに、、、、。
まあ、おそらくこれも孫パワーであろう。
(-_-)なんか、イメージと違う、、、
夜になって、母上から電話。
あと1時間くらいで帰ってくるそうだ。
今夜は焼肉である。
しかし、、、
白黒の悪魔
「はら、へった~、、、、、」
作者、ガス欠。パワーダウン。動けない。
じいちゃん「もう少し待って来なかったら何か食べよう」
作者、弱えー。
完全に面倒みてもらってる、、、
(-_-)なさけねー
ところが夕飯になり、
明日、介護の人が迎えに来てお風呂とかがあるところへ
連れて行ってくれることを聞くと、
じいちゃんがすごく弱気に。
行きたくないそうだ。
妹、母上との間で気まずい雰囲気に。
白黒の悪魔「じいちゃん、向こうで野球見よ。」
そのあと、じいちゃんと話した。
もしじいちゃんが俺を見たとき、誰だか分からなくなってしまうのが
1番怖いんだと話した。だから頑張ってほしい。オラも頑張るから。
オラたちは、男なんだし、、、。
自分の気持ちをいろいろ話した。
じいちゃんは元気こそなかったものの、聞いていてくれた。
白黒の悪魔「さて、そろそろ行くかな。久々にじいちゃんと
ゆっくり出来たな。また来るよ。」
じいちゃん「おお、そうか気をつけてな」
じいちゃんはまた元気になった。笑顔もよくでる。
しばらくは大丈夫そうだ。
玄関で
白黒の悪魔「それじゃ、いってくるぜ。」
母上「気をつけるんだ、、あ、あんたそれ、、、」
脇の下に隠していた
ドラえもんの人形が見られた!
(◎_◎)しまった!
母上「30歳まであと一月ないのに、、、もう!あんたは!」
白悪「あ、あ、じーちゃん、いってくるねー!」
じいちゃん「おーう!」
無事に家を出る。
(-_-)無事じゃねー!
アパートに帰ってきた。
じいちゃんの写真をながめる。
自分を元気付けるために持ってきたのに、
なんだか見てたら寂しくなってきた。
なんとか奇跡は起こらないかなー。
(U_U)あーあ
翌日
パートさんA「おじいちゃん、どうだった?」
白黒の悪魔「うん、しばらくは大丈夫そうだよ。
それより、見て、これ」
パートさんB「あら、すごい写真」
パートさんC「おじいちゃん、白黒さんに似てるねー!」
なかなかの反応。そりゃそうだ、俺の宝物だもん。
(∩_∩)また自慢しちまった
パートさんD「あらー、こういう家、なつかしいわー」
おお、この人は思ったより年がいってるかもしれない!
でも、またうかつなこと言って大問題になっても困るから
今回はだまってよう。
(◎_◎)しー!
白黒の悪魔「ところでさ、」
パートさん「ん?」
白黒の悪魔「このカメラで、俺の写真とって欲しいんだ」
パートさん「?」
白黒の悪魔
「じいちゃんと同じポーズでね。」
(∩_∩)/
Posted at 2008/04/06 02:53:54 | |
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