
当ガレージのNDは予約注文をしたため,納車直前に試乗するまでは,どのようなクルマに仕上がっているかは判りませんでした。
まず最初の試乗の時に感じたのは,タウンスピードでもステアリングに伝わってくるプルプル感でした。
NDのフロントナックルは,軽量化のためにアルミ化されましたが,剛性不足に起因すると思われるデメリットが出ており,特に高速走行時の直進安定性には改善の余地ありと感じていました。
※特に,ぬふわキロを超えたあたりからは不安が増大し始めます。
この辺りは,NDロードスターに与えられた味付けと理解すればよいのかもしれませんが,長距離を走行する場合はかなり疲労が増大します。
この点については,昨年ニーレックスさんから発売された
「ナックルサポート・ND」を装着することによってかなり改善されます。
口コミによってNDユーザー皆さんにも広がり装着車両も増えています。
ナックルサポートを取り付けてから,ステアリングの安定感は段違いに向上したのですが,この春からタイヤを17インチにインチアップしてから,再び高速走行時の安定性に不満が出るようになってしまいました。
タイヤサイズは195/50R16から205/45R17へ,ホイールもリム幅6.5J,16インチ(インセット45)から,リム幅7J,17インチ(インセット38)に変更していますので,メーカーさんの設定した数値からはかなり変わっていることも事実ですが,路面からの入力が増え,ナックルの剛性不足が余計に感じられるようになっているのは間違いありません。
また,以前から気になっていたんですが,(常識的速度レベルで進入する)高速コーナーにおいて,ステアリングを切った時のクルマの反応と,路面から伝わってくるステアリングインフォメーションの甘さが感じられ,ステアリングの操作量に対するクルマの挙動のレスポンスが若干遅れてくる感じがするので,コーナーの途中で無意識に切りすぎたり,また慌ててステアを戻すこともあります。
特に先日履き替えた某タイヤは,タイヤ自体の剛性の低さから「腰砕け感」があり,ナックルの撓みとタイヤのレスポンスの遅れが加算されることによってズレが増大し,修正舵が多くなることを感じました。
恐らく今まで履いていたスポーツ系のDIREZZA DZ102から,剛性感の低い某タイヤに替えたことにより,さらに違和感が増大したものと思います。
適切な図ではないですが,イメージ的にはこんな感じで,全くもって人馬一体感がありません。
NDのアルミ製ナックルアームはご覧のとおりの細さで,どうやらこの部分の剛性不足から,ステアリングレスポンスのズレが生じているようです。
この部分で発生しているのは僅かな撓みなのでしょうけども,ステアリングを握るドライバーに対して違和感や不安感,場合によっては恐怖感を与える結果となっていると思われます。
そこで,この部分を補強するために開発されたのが「ナックルアームサポート」です。
※ここだけの話ですが,装着すると折角貼ったステッカーが見えなくなります(笑)
5月の軽井沢ミーティングの時に発売されて以来,生産が追い付かないほどの売れ行きなんだそうで,ようやく当ガレージのNDにも装着の機会が回ってきました。
ナックルサポートは「キャンバー方向」の補強なのですが,タイロッドエンドと既存のナックルサポートを共締めして連結する構造となっています。
装着後に,いつもの「山坂道」にて試乗してみましたが,今まで感じていたステアリングレスポンスの遅れが殆ど解消されました。
恐らく,違和感のほとんどがナックルアームのたわみが原因であり,思ったほどタイヤは酷くないことも判明しました。
よく「効果が判らない」と言ったレビューも拝見しますが,確かに街乗りレベルでは効果を感じにくい現象であるため無理はないと考えます。
ただ,試乗した相方さまからは「すーっと素直に気持ちよく曲がるようになった気がする」との感想を得ていますので,一定の効果はあると思われます。
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DBA-ND5RC ロードスター S L-PKG | クルマ
Posted at
2016/09/05 02:38:21