ブタが持っていた「新古車」のイメージは、
① メーカーインセンティブ(販売奨励金)獲得の為、ディーラーが展示車やチラシ撮影用に使った車などを登録して自前で処分出来なかった物を業者に流す。(メーカー直営Dラーでは、販売実績が上がっているのにお金が回収出来ていない車は、所謂「からあげ」ということで、Dラー社長がお咎めを受けることになります。)
② 逆にメーカーのノルマ達成の為、ディーラーが在庫を登録して処分出来なかった物を業者に流す。(これをやると非直営Dラーからは苦情が出ますが、地区によってはライバルメーカーとのシェア争いの為、厳しい販売ノルマが課せられるケースもあるようです)
③ ①②は俗にいう「B登録」と云われるもので、その他、客からキャンセル喰らった、或いは客注の生産発注を間違えた等で出て来た、要らない車の処分。
④ 見込み発注のズレで過剰在庫となった車、或いは売れ残って完検切れが迫った在庫の処分。(イメージカラーや広告に使われた車体色は展示など客見せ用に弾揃えするが、白・黒・銀系のモノトーン以外は案外不評というケースは良くあるようです。専用色などは塗料を使い切る分は生産しないとタンクが空かないですし、プリウスの蛍光イエローなんかもその類か?)
⑤ MC(マイチェン、モデルチェンジ)前に在庫を消化促進する為業者に流す物。
(ここら辺は工場の稼働率維持や部品引取義務などメーカー側の都合もあるようで、結構黙認?)
などなど諸事情により出て来る車両で、台数も機種も不安定、色も変なのが多いというものでしたが、お店に行って分かったことは、今の「新古車」はそういう「あぶれもの販売」という訳ではないそうです。
店頭に置いてあるのは魅せ玉(店頭在庫がないと広告に載せるのは違法になる)で、実際には店頭在庫を買うという訳ではなく、お店に行ってから新規発注するのが殆どになるという事です。それって新古車?
メーカーとしては装備が沢山ついたモデルの方が売上も上がるし利幅も大きいのですが、一方、カタログなどに燃費を載せる為の装備が殆ど無い燃費仕様も設定して型式登録をします。
こういうモデルが沢山売れると、CAFE法で支払うペナルティを削減出来るので「それもまた嬉しからずや」ということで、新古車屋はそういうモデルをメーカー直販部門から仕入れて、独自の装備や保守点検サービスを付帯させて「お買い得モデル」として売るのがビジネスということです。
扨、長くなりましたので今回はこの辺までとし、その⑤に続きます。(引っ張りまくりで、すみません)
※上記は複数の業界関係者から聞いた話を纏めたものですが、裏どり調査をした訳でもなければ、エビデンスを見せて貰った訳でもなく、飽く迄フィクションですので、実在の人物・メーカー・業界とは一切関係はありません。
タイトル画は、先回のブログで少し触れた垣野内成美先生の「午後3時の魔法」に出て来る看護婦姿の天使?(背中に羽根が描かれていることもあるので、作中では名前は明かされません)です。随分昔に描いた習作が残っていたので紹介します。彩色はクーピーペンシルとなります。
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2023/08/13 15:58:52