事故修理の件の続きです。
[前編]はこちら。
はるばる行ってきました、我が師のもとへ。Masterpieces Factory ''WESTMACK'' の新工場。
先日、製作者のもとで手動式運転装置の点検・修理をしてきました。
そしてわかったこと。
・適切な方法で位置調整された形跡がないこと
フロアとの接合部分でアジャストされていない。
その部分でしかレバーの位置調整はできないのに、
ボルトを緩めた形跡もないので、ちゃんと調整しようとする努力もなく、
最初から力づくで強引に曲げてごまかしたのでしょうね。
そして余計にダメージが増えた、と。
ロッドとレバーのジョイント部にもストレスかかってました。
・グリップ(アクセル側回転部分)の付け根を含むその周辺から強引に内側へ曲げられていたこと
よってブレーキ&アクセルの軌道が一直線になっておらず、
操作感も不自然で違和感があった。
さらには万が一の際、クラッシャブル構造が適切に機能しないので、
ドライバーの左腕が極めて危険な状態にさらされる可能性が大きかった。
回転部分のシャフトの押さえ部分が開いていてガタツキが発生していた。
よって運転中、車体からのインフォメーションを感じ取りにくい。
・不自然に配線が引っ張られた形跡があり、ODスイッチに断線が起きていたこと
走行中の振動で断線したり通電したりすることがあり、
勝手に3速にシフトダウンしたり勝手に4速にシフトアップしたりして、
挙動が乱れてとても危険な状態だった。
グリップ付近を捻じ曲げたときに線を引っ張ったんでしょう。
・どこをどう見ても例の「ワンオフ部品」なるものは見当たりませんでした
そりゃそうだ。存在しないんだから(笑)
・調整方法について問い合わせがきてなかったこと
この装置はいかなる理由があってもいい加減な作業をすることは絶対に許されないため、
製作者へ調整方法を問い合わせをするように伝えてありました。
しかし連絡がきたことはないとのこと。
最初から適切に作業する気がなかったのでしょうね。
・などなど
直したふりして実は壊す
直したふりして余計に危険な状態にする
直したふりして金を騙し盗る
これじゃ、作業についてもワンオフ部品についても説明できるわけないですね。
詐欺・破壊行為・安全軽視・・・。なんてこった。
作業代 \42,966(税込み)
部品代 \15,750(税込み)
合計 \58,716(税込み)
そのくせ、これだけの金額を先渡ししてあった費用の中から盗ってしまうとは・・・。
しかもよりによって「福祉車両」にこのような極めて悪質な行為をする業者がいるという事実。
ボクだけでなく、検証や修理に携わった多くの方々も血の気引いてましたね。
まさに驚愕。まさに悪夢。まさに・・・。
改めてショックでした・・・ほんと、なんて恐ろしいことしやがるんだ。
【今回の詐欺被害の状況】
このように、安全に直結する装置や、安全そのものと呼べる装置をことごとくやられました。
金のために殺されてしまうかもしれないところでした・・・。
唯一の生活移動手段なのですから、本当に神経すり減らしました。
どこへ出かけるにも運転中は恐怖と不安の連続でしたから。
この苦痛は筆舌し難いほど。
他に壊されてないか、変に触られてないか、
こういったことも含めて慎重に点検しなければならなくなったので、
手間も時間もかかるし神経も使いました。そしてまだ油断は出来ませんね。
今年はこのことで生活に壊滅的なほどの大打撃を受け続けています。
ほんと大迷惑な話。
【追記】
ちなみに、この運転装置は、
運転中は上半身を支えるためのアシストグリップも兼ね、
また走行インフォメーションを感じ取るためのインターフェイスでもあるので、
信頼性・安全性・操作性などが求められる装置です。
杜撰で無責任な作業(実際は破壊行為)のせいで、
ガタがあったりストローク軌道がずれてたりグリップ位置やストローク軌道が狂っていました。
すると運転中、どうしても腕や肩に変な力が入ってしまい、
運転中にシートから体がどんどんずれていっちゃって危険だし疲れるしでたいへんだったけど、
これでふたたびシートの中央に座って運転できるようになりました。
深刻な問題を抱えてる左手首にも優しい仕様になりました。
本物の匠の手によってようやくしっかり点検・修理・調整が完了し、息吹を取り戻しました。
世界に10台のみの「マスターピース」、やっと復活。
運転装置についてはこれで安心しました。
調整ついでにダイレクト感やレスポンスも大幅にUPさせたので、
あとは自分が早く慣れて使いこなせるように頑張ります。
ちなみに、この製作者。
ボクが知るシルビアマイスターのひとりです。
S13~S14全盛時代、某有名雑誌に彼のチューニング連載コーナーがありましたね。
ワンメイクでも大活躍。走ってよし、闘ってよし、弄ってよし。
ボクのHD車両でのモタスポは彼との出会いからはじまったのです。
HD車両のカスタマイズで彼とともに取材を受けた2004年が懐かしい。
被害体験談、まだ続きます。
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2010/10/24 13:40:29