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銀汰狼のブログ一覧

2022年12月29日 イイね!

【秋のミステリアス街道 DAY2】 山と夜を越え、海で朝陽を眺める 【御前崎・身延】

【秋のミステリアス街道 DAY2】 山と夜を越え、海で朝陽を眺める 【御前崎・身延】














【最終話】 秋のミステリアス街道編のエクストラステージです。

10月末、某日。

目覚ましのアラームでちゃんと目が覚めた。たぶん気づかないと思って寝たのに。しかし目は覚めたがカラダが疲労で重くて覚醒を拒絶している。そのまま二度寝したらたぶんチェックアウト時刻になっても爆睡してそう(間違いない、笑)。

肩や首の周辺の筋肉がパンパンなので入念にストレッチして二度寝、ではなく着替えて再出発します。歯磨きしてる途中でもウトウトするくらいだったけど頑張ります。

朝4:30、まだ夜明け前です。部屋のキーとお礼を書いたメモを予め指定された場所に残し、DAY2スタートです。寝静まってる宿をあとにしてマジアックアワーを狙って走ります。

予定よりスタートが遅れたけど夜明け前の道路はガラ空きだったので大幅に巻き返すことができました。マジックアワー開始にちゃんと間に合いました。



御前崎です。関東に台風が接近してくると決まってここからTV中継がありますよね。


振り返ると御前崎灯台があります。地名は「おまえざき」ですけど灯台は「おまえさき」です、濁点なし。


この岬に灯台が置かれたのは1635年で、今ある灯台は1874年完成だそうです。
戦時中には砲撃を受けたりもしました。光達距離は36km。


陸の割れ目をずっと走ってきて、日は跨いだけど海に到達して日の出を愉しむ。
狙い通りの演出が叶って満足です。

とても風が強かったです。気温が低くて寒いには寒いんだけど思っていたほどではなく、風はむしろ生暖かく感じました。波の音が大きいです、ザザザー。でもって防波堤にぶち当たって波しぶきが盛大に舞ってきます。

ごっ、ぱ~ん!(一瞬溜めがあるやつね)
今この瞬間、寒さや風よりも波しぶきのほうが問題です。結構切実な状況です。


先ほどの画像だと逆光で碑の文字が読みづらかったのでもう一枚。
静岡県最南端の岬、東経138°13' 36" 北緯34° 35' 42" と刻まれてました。


海面が荒れ気味です。



日の出時刻は過ぎてますが雲のせいで太陽はまだ見えてません。



しばらくしてから太陽が見えてきました。太陽「待たせたな」。



雲があって水平線からではなかったですが、雲を赤く焼いていく様子が美しかったです。



ごっ、ぱ~ん!のあとは飛沫が強風に乗って飛んでくるのでもう避けようがないです。


御前岩灯標も見えました。こちらは海上の灯台で三脚のような形状をしています。その辺りには暗礁があり船が頻繁に座礁事故を起こすので、その対策で建てられました。1958年設置。


(※陸地にあるのが「御前崎灯台」、海上にあるのが「御前岩灯標」)

夜明けとともに漁船が次々と出港していきます。不審船じゃないよ。


入港してくる貨物船も見えました。拡大したら井本商運でした。


BURRRRN!




朝焼けで輝きながら揺らぐ海原を観てるだけで小一時間なんてあっという間です。焚火を眺めるのと似てるかも。


でも波しぶきがね~、雨みたいに降り注ぐんだよね~、おかげで服がビシャビシャです~。


My86、白線無視して停まってる。よっぽど疲れてたんだろうね~、うん。


他にも日の出目当ての人が数人来てました。みんな撮影に夢中になってました。


駐車場でアスファルトと一体化してるプルトップを見つけた。懐かしいと思った人はきっと昭和生まれ。舗装工事の際に同時に押し固められたのでしょう。「ロードローラーだッ!! Uryyy」なんだぜきっと。俺こういうのすっごく気になるんだよね(笑) 何枚も撮ってしまった。他の人から「あいつなんで地面撮ってんだ?」と思われたに違いない。


このあとは朝焼けの中の海岸線ドライブと洒落込んでみます。




御前崎サンロード。御前崎の海岸沿いを走る路線です。防波堤が低いので眺めが良いですが道路が波しぶきで濡れてます。陽が出て乾き始めてますけど夜明け前はもっと濡れてました。クルマにも波しぶきがかかってきます・・・マジやめれ。



灯台と朝陽。


うぇーい。おや、高台に何か見えてきました。レドームですね。


航空自衛隊のレーダーです。入間基地の分屯基地ですって。形状ゆえに地元では巨大メロンで通じるとか。


レドームと朝陽。


この辺りの砂浜はウミガメの産卵地でもあります。さらに数キロ進めば浜岡原子力発電所があります。

朝焼け時のサンロード、ステキな景観です。ついテンション上がってご機嫌モードで往復しちゃいました。


波しぶきがかかるのが気に入らないけど風のない穏やかな日ならもっといいルートでしょう。画像にはないけど周辺には風力発電の風車も見えました。

切り通しの先に海岸線と灯台が見えてくるこのシーンには感動しました。サンロードでここが一番好き。


お気に入りショット①


太陽がもうあんなに高く。そりゃ24時間なんてあっという間なわけですよ。


お気に入りショット②


これで本ツーリングの主要な目的は完遂しました。R152、白樺湖、八ヶ岳、中央構造線、分杭峠、大鹿村、松川町、中央アルプス、しらびそ高原、南アルプス、隕石クレーター、兵越峠、未完成高速道路、赤石構造線、天竜川、吊り橋、御前崎。いやー、すべてが見所で贅沢なコースでした。長年先送りしてた分、決行できてすっきりしました。感無量です。

あとは帰るだけです。でもせっかくなのでできるだけ下道で行きます。

大井川。橋の上は渋滞。太平洋側の雲の映り具合がすごい。



藤枝市~静岡市は国道1号線を走りました。この辺りは自動車専用道路なんですよね。それを知らなかったもんだから、えっ!?いつの間にか高速走ってる!?って戸惑ってしまいました、てへ。交通量は多かったけど流れがとても速いので順調に距離稼げました。早く家に帰りたいからそれはそれでラッキーということで。


静岡市清水からはR52で北上し山梨県へ向かいます。ここからしばらく山越え区間になり道路もしっかりしてるのですが大型トラックが多く、しかもみな猛烈にかっ飛ばしてるもんだから殺伐としてます。

富士川へやってきました。すでに山梨県に入ってます。今度はダンプカーが多く、これまた殺伐としてます。小渋湖周辺の紳士を見習ってほしい。この辺りは対岸道路のほうが空いていて快適だというアドバイスを貰っていたのでそうします。

富栄橋で富士川を渡ります。一つ手前の万栄橋で渡っておけばもっとよかったかもしれない。



わーお。渡った先の県道10号~9号の区間はガラガラの快走路で眺めもよかったです。


内船の町。電車通って行った。2両編成。身延線です。


富士川を渡る中部横断自動車道。南部ICのすぐ近くです。


井戸尻の踏切。電車来たらいい写真撮れるかなと。あ、もう来ちゃった。



本当はここで撮りたかった。あと1分あったら構図も定まったのに。



高速ができてこういう景色になっている。


レンガ造りのトンネル出口。ちょうど電車来たらエモいじゃん? 来なかったけど。



身延ICの入り口です。なぜか標識しか撮ってなかった。


「南部IC~見延IC~下部IC」までの13.2kmの区間は2021年夏に開通したばかりです。これによって山梨~静岡間が全線開通となりました。できたての区間です。この辺りは高速道路に関連する工事中の場所が何ヶ所かあり、この日も作業が行われてました。まず先に開通を急いだのでしょうね。

一昨日の深夜に佐久南を通ってきたのですが、いずれそこからここまで高速が繋がるでしょう。それによって八ヶ岳や金峰山の山麓、清里の辺りも様変わりしてしまうと思うんですよね。でも俺が諏訪・茅野に移住してたらその開通を心待ちにしてたかもしれない。秘境や辺境がアクセス困難で喜んでるのはそこへ訪れる余所者であって、そこに居住してる方々からすれば交通インフラの拡充は悲願なんですよね。

収穫。ゴールデンハーベスト。



身延駅の駅前周辺は栄えていて観光地の様相でした。近くに一大観光地の身延山がありますし。個人的には身延山というとノ○ピー逃走潜伏先というイメージでしかないんですけど(笑)

さてさてここにやってきました、聖地巡礼です。昨日行ったしらびそ高原から南アルプスを挟んで真東に約40kmの地点です。


ここどこだよ~って感じです。古い商店街で活気はなかったです。


『ゆるキャン△』の本栖高校です。
(実際は下部小学校・中学校跡です、2016年廃校)



作品内で登場するラッキードリンクショップはすぐ近くのお寺に実在します。

ファンというほどではないのですがヒット作品だし何話かは観たことあるのでちょっと親近感あります。

本栖高校の坂の下に出店がありました。聖地イベントのときには他にもキッチンカーが来ることあるそうです。これで簡単に昼食にしよう。クルマから降りるのもしんどいほど疲れ切っているのでMy86を横付けしてドライブスルーみたいに購入させていただいた。出店でそんな買い方するの俺くらいなもんだろう。たこ焼きがとくにおいしかった。空腹と疲労もあったからなおさら。


他にも聖地巡礼に来ている人の姿がチラホラと。

最寄り駅の甲斐常葉駅。


案内板まで本栖高校という表記(笑) これも地域おこし活動の一環ですよね。こういうの大好きです。


狭い場所を見つけるとなぜ行ってみたくなるのか(笑)


踏切の脇で朽ちてるのはおそらく2代目デリカ。


もう疲労と寝不足とで限界突破。好奇心も湧いてこなくなりました。完全燃焼して果てました。周辺には富士山麓・富士五湖などありますが過去に何度か行ってるのでモチベ維持できないです。今回は景色も走りも十二分に堪能できたのでこれで撤収していいでしょう。ここからは高速に乗ってRTB。




増穂IC~双葉JCTの区間は甲府盆地や八ヶ岳や金峰山の辺りの山塊が視界いっぱいに広がり、解き放たれるようなドライブを楽しめました。ツーリングの締めくくりとしては上出来でしょう。

中央道に合流し双葉SAで給油。ハイオク高ぇーよ。びっくりしてほんとに缶コーヒー噴きそうになった。


帰りがけにいつもの洗車場でピカピカにしてもらいました。予約取る際に海水浴びたと伝えてあったので足回りやボディ下まで念入りにケアしてもらえました。あざす。

帰宅後は今度こそ時間制限なしのフリー睡眠タイムです。まさしく泥のように眠ったのでした(笑)

中央構造線からの朝焼け海岸編 ~ 完 ~



追記。
今年とくに後半は自分にしては珍しくたくさん更新しました。画像満載のツーレポもなんとか年内に完走できました。コメント・イイね・メッセージしていただいた方々、そのほか読んでいただいたであろう方々、ありがとうございました。




Posted at 2022/12/29 21:45:03 | コメント(2) | トラックバック(0) | ドライブ | 日記
2022年12月25日 イイね!

【フォトブログ for クリスマス】 (ついでに雑記と更新予定)

【フォトブログ for クリスマス】 (ついでに雑記と更新予定)














毎年恒例のフォトブログ for クリスマスです。

といっても今年は目ぼしい画像がないのです。いっときすごく熱中していたけど今年は天の川撮影には一度も行きませんでしたし。でも光跡は2度撮りました。ほかに星果なし。

・とあるダムで。このときも寒かったな~。横着してレンズ凍ったし。


・穀物倉庫。水田地帯の中で蛙の大合唱が賑やかだった。


ロケハンには何度か行ってたのでまた来年以降のお楽しみということで。



写真少ないのにフォトブログとか言っちゃって、さーせん。
他に目ぼしい話題もないのでここから先は思いついたことを書きなぐる雑記コーナー。

- - - 雑 記 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

【当ブログへのコメント&メッセージ】
こんな拙い当ブログですがコメントやメッセージをいただくと大変嬉しく思いますが、すぐに返信できないことが多々あり申し訳ありません。どうかのんびりごゆるりとお付き合いいただければと思います。

【アルミテープ放電索】
その後も好燃費が続いてます。今月は給油したのは一度だけでしたが以前まで13km/L台の区間で15.7km/Lが出ました。逆に剥がしたら燃費が落ちるか見てみたいです。

【レモネードスカッシュ】
今年の夏はすき家のレモネードスカッシュにハマったなーと。いったい何杯飲んだことか。メガサイズは背が高くて車内でコケそうになるからレギュラーサイズを2つ買う。しかしこれが今年を締めくくる話題でいいのかと。


【夜のお出かけ用アイテム】
今年の夏秋は長距離ツーリングを連発したけどやはり夜ドラこそが至高なんですよ、俺的に。それで持ち歩いてる装備のうち2つ載せます。

・ナイトコアのLA10
これはリップスティックみたいな構造で捻った分だけ点灯部が突き出てきます。明るさは3段階切り替えできるけど点灯部のせり出す長さでも調整できるので実質的に無段階調整です。なんといってもディフューザー付きなので柔らかい光で周辺をムラなく均等に照らしてくれるのが嬉しいです。ライトというよりランタンに近いです。これに自分でオレンジ色のフィルムを貼って暖色化してます。底部がマグネットなのでクルマのボディに取り付け出来て便利。でも86のボンネットにはつかないよアルミだから。また車内でエンジン止めたまま長時間休むときルームランプを使いたくないのでこれをよく使ってます。


・ジェントスのヘッドライトCP-095D
キャンプや星景撮影以外で人前で使うのはちょっとというかかなり気が引けるけど、自分しかいない場所なら問題ない。どうせ誰でも見てないって。とても軽量だしコンパクトだし、首にかけても使えるし、電池式なのがすごくいい。充電式はバッテリー切れたらそこまでだし。やはり両手をフリーにできて自分が振り向いた先を必ず照らしてくれるのはストレスフリーで実によい。星景撮影やキャンプではこれで十分足りるし、赤色灯も役立つ。たぶん現行モデルはCP-195DB。


LA10もヘッドライトも単3用なので電池の互換性があって助かります。

【山の標高】
山が標高何メートルというとき小数点以下をどうするかって話。
大まかに言うなら四捨五入でもいいのだけど、それなら「約」何メートルなんだよね。ここで問題になるのが3,000m峰や2,000m峰というステータスが関わってくる場合。2,999.5mの山だった場合、四捨五入したら3,000m峰を名乗れてしまうじゃないの、いいのかそれで。

アルピニストの間ではよく知られている話題だけど北アルプスの剣岳(2,999m)について。
昔の測定では3,003mとされていたので3,000m峰だったんですよ。それが次の測定では2.998m。地殻変動による変化ではなく測定方法による誤差だと思います。
そしたら国土地理院に「謎の勢力による謎の圧力」がかかって3,000mに書き換えろと。
2,998m(1907年) → 3,003m(1930年) → 2,998m(1968年) → 2,998.6m(2004年) 測定技術が進化して無慈悲な結果に(笑)

日本で1番高い山は誰もが知ってるだろうけど、2番や3番を知らない人も多いのではないでしょうか。
・2位「北岳(南アルプス)、3,193m」
・3位「奥穂高岳(北アルプス)、3,190m」と「間ノ岳(南アルプス)、3,190m」
2位と3位のその差はわずか3m。それで奥穂高岳の山頂に石を積み上げて逆転してやろうとした猛者が登場(笑) もちろん無効なんだけど。

山のステータスを巡って人間の感情が交錯してたのが面白い(笑)。

(ちなみにTV番組企画内で奥穂高岳を測定したら3,191mとの結果でした。非公式データ扱いだけど認められたら3位タイではなくなりますね)

- - - 雑 記、ここまで - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -




さて今年の選曲はどうしようかな、と。(勝手に毎年恒例にしてます)
最近自宅で深夜作業をするときはだいたいシンセウェーブやレトロウェーブを聴いているし、ガレージ作業してるときはだいたいFMラジオ。睡眠導入用にはいつもLo-Fiかチルソングのオムニバスだ。ぱっと思い浮かぶ曲がない。なのでメロディーからではなく自分の感情と歌詞がリンクする曲を思い出すことにしました。

今年の選曲はこれ。たまには邦楽で。

不可思議/wonderboyのポエトリーラップ『Pellicule』。
ペリキュールとはフィルムや薄い膜のような生地のことを言うそうです。
アンサーソングも多く出ています。



"そうやって俺達はいつまでも待ってた 来たるべき何かが来ると信じ待ってた"

この部分が突き刺さってしまったんですよね~。定期的に聴きたくなります。

自分に置き換えると、来てほしいことはやってこないし、来てほしくないことはやってくる。ようやくそんなことが理解できる年齢になり、そのときにはもう残り時間を逆算するようになってた。やりたいこといっぱいあるし、でもいつかやろうなんて曖昧に思ってたらそのいつかは待ってても来ないんだよなぁ~。今年の心境はそんな感じでした。

些細なことのひとつかもしれないけど読みたい本もたくさん残ってしまっている。正直思うのはもっと若いときにもっと読んで心に染み込ませておくべきだったなと。読んで内容を理解出来たりすんなり受け入れることができたり心に留まるものがないようになってしまってからでは遅い。たぶん理解してるんじゃなくて理解できた気になってる。しっぺ返しは歳食ってからやってくるよな。
独り言です、うん。

と、湿気た内容で締めくくるのもあれなので年内ラストUPは先日のツーリングのDAY2【エクストラステージ】(仮題)の予定です。

年内にもう一回更新しますが先に挨拶させてください、クリスマスブログ恒例なので。

それでは皆さん良いお年をお迎えください。




Posted at 2022/12/25 08:45:42 | コメント(0) | トラックバック(0) | 雑記 | 日記
2022年12月23日 イイね!

【秋のミステリアス街道】 転がる石のように 【中央構造線・隕石クレーター・遠山郷・天竜川】 (後編)

【秋のミステリアス街道】 転がる石のように 【中央構造線・隕石クレーター・遠山郷・天竜川】 (後編)














ブログタイトルのフレーズは前編に引き続きグリムスパンキーの『吹きぬく風のように』の歌詞から引用してます。このブログを書いてるときも聴きながらツーリングの余韻に浸っております。

では後編スタートです。



10月末、某日。13:30頃です。

しらびそ高原で高所の澄んだ空気と南アルプスの迫力ある眺望を楽しんだあとは再び南下を続けます。

中央構造線である谷間にすぐには戻らず、しばらくは山上のルートを進みます。名称は「南アルプスエコーライン」。山の稜線を行く林道です。



このすぐ先に本ツーリングで一番楽しみにしていた目的地があります。

「御池山隕石クレーター」(御池山=おいけやま)です。ここは日本国内で唯一確認されている隕石孔で、科学的な裏付けを得て公表されたのが2003年です。それ以前の地図にはもちろん載ってません。クレーターの直径は約900m、直径約45mの小惑星が衝突したと推測されています。推定2~3万年前のことで日本がまだアジア大陸につながっていたころです。ただ日本唯一といってもまだ証明されていないものが他に存在する可能性もありますよね。



山の急斜面に出来たために風化が早く、現存している輪郭は約40%です。その輪郭が山の尾根線になっていて、予てから登山者の間では円弧状の不自然な地形からしてクレーターではないかという話が出ていたそうです。この画像だと伝わらないかもしれないですが、窪みと円弧状の稜線を見て取れます。稜線の標高は1,900mくらいです。


南アルプスエコーラインはここが隕石クレーターだと知らずに作ったのでしょうね。クレーター内を通っています。おかげでクレーターの中を走ることができますが、地形の風化だけでなく森で覆われているのであまり実感が湧きません。ここはイマジネーションをフル投入します。


実は学生時代に隕石孔を一度は見ておきたくてバックパッカー旅で海外を回ってるときにわざわざ見に行ってるんです。当時は日本にもあるとは知る由もないわけで。今回のツーリングコースを練るために地図を見ていてクレーターがあると知ったときの衝撃は大きかったです。それこそ心にアルマゲドンな瞬間でした。俺だったら先ほどの高原ロッジで「アルマゲ丼」という不謹慎なネーミングの食事を提供するでしょう。

ところどころに説明書きがあります。この黒い岩もその痕跡なんだそうです。


これも。


爆心からの放射状の衝撃で岩盤に縦筋が入ってます。割れは爆心に向いています。ものすごい圧力です。


フレデフォートのレベルだと大きすぎて地上からでは円弧形状を把握できないし、ツングースカみたいなのだとクレーターができない。御池山クレーターはほどほどでいいじゃないの(笑)

隕石クレーターが偶然にも中央構造線や南アルプスのすぐそばに存在するというのがたいへんな奇跡であり、神秘性を感じます。

宇宙絡みの話題になるとテンション爆上がりで話が脱線して暴走してしまいやすいので、ここは自制してツーリングの話題に戻ります。



南アルプスエコーラインはかつては大展望ルートだったようですが道路わきの草木の背が高くて展望は少なめでした。



また後半区間は通行量が少ないようで路面に小石や枝葉が目立ちました。ほとんどの人はショートカット路に進むのでしょう。




この辺りは「遠山郷」です。「日本の秘境100選」「信州三大秘境」に選ばれている地域です。

日本のチロルと言われる「下栗の里」に着きました。南アルプスエコーラインのすぐ近くにあり、標高950m前後、平均傾斜30度、最大38度という急峻な土地にある集落です。60戸くらいあるそうです。その中でももっとも美しい景観がここ、ヘアピンが連続する九十九折り区間。

(画像:遠山郷観光協会HPから)

ここは現地に行くのではなく少し離れた場所から眺めるのがいいわけです。これは車道から徒歩20分の展望台から撮ったものだと思われますが、車道からも見える場所があるはずでそちらを狙っていました。しかしMy86のカーナビではそこまで詳細なMAPが表示されず、携帯の電波も届かないのでネットで調べることもできず、さらには道脇の草木が伸びていたからか見逃してしまいました。下調べ不足・・・非常に残念です(笑)

せっかく来たので九十九折り区間を通り抜けてみました。激坂でここだけで高低差100mあります。しかも道幅が狭く対向車が来たら詰んでしまいそうです。やはりここは来るのではなく遠くから眺めるのがいいでしょう(笑)



この案内図の本村という部分にあたります。集落からは南アルプスも見えます。


俺が嫌いな柿がいっぱい実ってやがる。ひとこと言わせてください、柿は食べ物とは認めません。でも高所の山村の雰囲気溢れる光景です。


麓へ降りてきてR152に出ました。エコーラインもだし下栗の里からここまでも長く感じました。やっと走り終えました。さきほどの下栗の里は「にほんの里 百選」のひとつですって。時間に余裕があればもう少し周辺を探索して回りたかったです。




遠山森林鉄道、梨本ていしゃば(←ひらがなです)。この地にはかつて山岳鉄道があり、戦時中から33年間走ってました。廃線後の軌道は車道に転用され現存していますがガチ険道です。ここでは始発駅があった場所に800mほど線路を復元し、レストアした当時の車両を展示・走行させています。


旧木沢小学校。この校舎は1932年完成、2000年廃校。程度良く保存され資料館として利用されています。


埋没林。埋没林とは大規模な土砂崩れなどで森林が埋没・水没したものです。ここのは土砂崩れで堰き止められた川に水没したと推測されるもので約1,300年前のヒノキだそうです。そんな古いにも関わらず腐敗しなかったのは水質の良さゆえだそうです。そんな貴重なものを雨ざらしのまま放置しておいてよいのかと疑問に思いましたが、状態の良い樹木はすでに回収され周辺の施設で展示されています。


熊野大橋です。次の目的地へ向かいます。


次の峠に近づくと国道がまた酷道になります。


ここで車道としてのR152はふたたび途切れます。この先に「青崩峠(あおくずれとうげ)」があるのですが石畳が敷かれた秋葉古道があるだけでまだ車道は通じておらず、点線国道・不通国道となっています。現在トンネルを貫通させるべく工事が進んでいます(のちほど言及します)。青崩峠を迂回するルートが傍にあり兵越峠へ向かいます。


県道でやや険道です。


兵越峠(ひょうごし・ひょうごえとうげ)、標高1,165m、展望なし。ここから先は静岡県になります。


ここでは「峠の国盗り綱引き合戦」という郷土イベントが毎年行われています。遠州軍(静岡県天竜区)vs信州軍(長野県飯田市)の各代表チームがここで綱引き合戦を行い、勝つと国境(県境)を1mだけ相手側へ移動させることができるというトンデモなルールです。


いまのところ信州軍が17勝15敗と勝ち越していて、国境を2m移動させています。もちろんこれで行政上の県境が変わるわけではないです。ちなみに遠州軍は9万連勝すれば諏訪湖を奪取できます。信州軍は6万5千連勝すれば太平洋に到達でき、念願の塩の採りたい放題が叶います。

「そこには負けられない戦いがある」 ← 好きなだけやり合え。さぁ、レッツファイッ!

引き続き南下し、麓のR152へ向かいます。この区間もまったくクルマが来ません。対向車・後続車なし。


俺もついに来たぞ、草木ランプ橋・草木高架橋です。ここはかつて高速道路として工事を進めていて、当初は兵越峠の下にトンネルをぶち抜いて高速道路を通そうとしていたのです。ところがここは中央構造線です。地盤が非常に脆く、難工事が続いたことで国土交通省は途中で断念。そして建設途中で放り出された部分がここです。左側の広いスペースが高速道路になるはずだった部分です。高架橋になってます。


この先に草木トンネルが見えます。ここも中央構造線なんですよね・・・ってもう造っちまったのか。しかし不要になったので高速道路になることないまま一般道に降格されました。


草木トンネルを通ってきました。


右のトンネルが不遇な草木トンネル、左が新規工事中の池島トンネルです。兵越峠の下は断念し青崩峠の近くへ計画変更してトンネルをぶち抜こうとしています。工事はどんどん進んでいます。でも・・・そっちも中央構造線ですよね。まじかよ国土交通省。



高速道路建設途中で放棄された橋脚が残されていたはずですが見当たらなかったです。撤去されたのかも。


この秘境の地に高速ができたら雰囲気がガラッと変わってしまうかもしれないですね。景観も交通量も、そして風土も。なので完成前にどうしても来ておきたかったのです。


水窪の町の中心地に来ました。水窪は「みさくぼ」と読みます。


ここでようやく鉄道がありました、飯田線です。水窪駅は町の高台にあります。


駅から見降ろせます。町とは川で隔たっていますが吊り橋でつながってます。


電車来た。2両編成でした。


鉄橋が風景に溶け込んでます。


今朝からずっと走ってきた中央構造線ですが、ここ水窪から南西へと向きが変わり愛知県へ続いていきます。中央構造線とはここでお別れです。ということでようやく陸の割れ目から抜け出ることができるのか・・・とはいきません。ここから先は「赤石構造線(赤石裂線)」が太平洋まで続きます。まだもうしばらく割れ目の中を進んでいきます(笑)

◆マメ知識◆
この「赤石構造線」について。赤石裂線とも言います。今現在ある伊豆半島はかつては本州とは離れていましたが、地殻変動で移動してきて本州に衝突しめり込みました。そして接合部が隆起、それが南アルプスです。現在も毎年4mmずつ標高が成長し続けています。その衝突時に本州の陸地に横ズレも起こりました、それが赤石構造線です。元からあった中央構造線に赤石構造線がつながりました。

(画像:大鹿村中央構造線博物館HPから)

城西大橋から。


第六水窪川橋梁。川の上でカーブするなんて実にエモいじゃないの。


16時過ぎです・・・太陽は山の向こうに隠れ冷え込んできました。明るいうちに全行程をこなすのはもう無理だとわかってしまいましたが、ここからラストスパートかけて一か所でも多く見ていこうと思います。


水窪川に沿って快適な道が続き、適度なワインディングが心地よい区間です。だいぶ暗くなってきました、肉眼だともっと暗い印象です。光量不足でブレやすくなってきました。


大井橋と大井橋側道橋(歩道橋)です。R152とR473の交差点、水窪川と天竜川の合流点にあります。周囲には旧道や何かの遺構や古い集落があり、マニア的には穴場の予感がします。


川沿いに見えるのは放水施設。佐久間第二発電所から地下水路があると推測しましたが実際はどうでしょう。水が合流して泡立って白く見えてます。


大輪橋。沿道に古い商店や食堂があったのが印象に残ってます。営業してるかどうか不明。この辺りはただ通過してしまうのが勿体なく感じました。何もないのではなく「何もない」があります(笑)



天竜川に沿って進みます、快走路です。川幅は広く流れは穏やかに見えます。


瀬尻橋とそこからの眺め。


ドラゴンママ。どういうネーミングだよと。地図に出てくるので気になってしゃーない(笑) 軽食堂でした。この付近では貴重な食事処でツーリング中に立ち寄る人が多いようです。


龍山村立龍山北小学校跡。1970年開校、2004年廃校。


瀬尻の段々茶畑。ものすごい急斜面に強引に作られた感じがします。旧龍山小学校跡のすぐ隣にあります。


この辺りは直線的な区間が多いです。


峰之澤橋。天竜川に架かる吊り橋です。日没前の最後の目的地です。ここまでは明るいうちに来たかったのでギリギリ間に合って嬉しかったです。隣には青谷ポケットパークという数台分の駐車スペースがあります。


渡ってみます。自分の感覚的に長さは150mくらいかなってところでした。川の流れは感じないですが、たまに流れてくる漂流物を見るとやはり流れています。ものすごいゆっくりですけど。


橋から両側の眺め。電線の上にいるのはトンビかミサゴかも。じっとしている姿は優雅でもあり不気味でもあり。


橋の真ん中くらいまで来たらけっこう揺れていることに気づきました。ゆらすなよ~ゆらすなよ~。天竜川に来れたことがとても嬉しいです。



My86が見えます。比べると川の広さがわかります。下流のダムで堰き止められているからでしょう。


昔、GWに天竜スーパー林道をMTBで走ろうと誘いを受けたのですが、自分で計画した八ヶ岳の雪上ダウンヒルのほうに行ったんですよね。そのときはそれでよかったのだけど天竜スーパー林道を未走破のままにしたのは大きな心残りです。クルマでいいので走りたいです(今後への布石か)。

対岸の山の中腹には山村集落と峰之澤鉱山跡があります。1907~1969年にあった銅山で社宅や診療所なども備わり、いまも遺構が多く遺っているそうです。

もう街路灯が点っています。もう日没です。ヒンヤリした夕闇の中、自分ひとりしかいない物静かな吊り橋の上は異世界のようでした。


ここで完全に日没となり、もう真っ暗です。残りの行程を再確認しながら長めに休憩しました。しかし気力も体力もあまり回復しませんでした。もうクタクタです(笑)



秋葉ダム。暗くて堤体しか見えませんが記念に来ましたよっと。


R152のトンネルの中に交差点があり、ここを曲がると秋葉ダムです。警告灯や信号はなく、案内板も小さいので通過してしまいやすそうです。撮影してすぐR152に戻ります。トンネル内の交差点は中州みたいな形状になっていて(意味わかってくれます?)、ミラーがあったけど見通し悪くてちょっと難しい。






途中の道の駅に「夢のかけはし」という長い歩道橋がありますがもう真っ暗なのでスルーしました。全長473m、天竜川に架かっています。鉄道を通すために架けられた橋ですが鉄道計画が消滅してしまい、歩道橋として再整備されました。ライトアップされてたらよかったのに。

「月まで3km」。真っ暗闇の中、浮かび上がる案内板がクール。オモシロスポットです。



船明ダム。船明は「ふなぎら」と読みます。初見じゃ読めないですよねー。



この先のR152はひどく渋滞していました。この周辺も見て回りたい場所がいくつがありましたがすべてパス。時間もないけど体力的に無理。俺はもう疲れ果てている。

天竜浜名湖鉄道の天竜川橋梁。明るい時刻なら撮影スポットとして狙えたはずですがもう暗くて肉眼ではよく見えません。そんなとき不意に車両がやってきました。鉄橋を前部標識灯で浮かび上がらせながら天竜川を渡っていく光景はなんとも幻想的に見えました。えっ、あっ、ちょっと待って、カメラの準備も構図合わせもすべて間に合わない・・・ガタンゴトン・・・車両の音が無情に遠ざかっていく。かろうじて撮れた一枚、ぐぬぬ。


現在18:40。宿には17時到着予定、どんなに遅くても19時には到着しますって伝えてあったのに・・・。でも時速300kmくらいで走れば間に合うかも。

とりあえず宿に電話して大幅に遅れる旨を報告。20時には着けそうだったけど余裕見て20:30到着予定と修正。

駄菓子菓子、宿に着いたの22時・・・いったいどうなってんだ! 俺は絶望的に疲れ衰弱しています。

宿では暖かく迎えてくれました、終始神対応していただいて感謝感激です。おかげさまで心地よい旅の印象となり充足感のある初日となりました。

今日の未明から佐久南から白樺湖を経て、R152で中央構造線と赤石構造線という陸の割れ目を主に走ってきました。しらびそ高原からの迫力ある眺め、こだわった隕石クレーター、他にもたくさんの見所がありました。古道ゆえに史跡も多いのですが本ツーリングでは景観と走破を優先しました。長年気になっていたコースをついに決行できて感無量といったところです。

寝る仕度をしてる間にとっくに日付が変わってます。絶望的にボロクタになってますが今日も早朝出発の予定ですので数時間だけでも寝ておきたいです。宿には起きれたら早朝チェックアウト、起きれなかったらのんびり朝食食べていくと伝えてあります。

もう30時間くらい起き続けています。ベッドの硬さも枕も非常に納得いかなかったけど激しく体力消耗していたので泥のように眠ったのでした。



さぁ、早朝に起きることができるのでしょうか(笑)

DAY2に続く。




Posted at 2022/12/23 22:23:37 | コメント(4) | トラックバック(0) | ドライブ | 日記
2022年12月20日 イイね!

【秋のミステリアス街道】 吹きぬく風のように 【中央構造線・大鹿村・R152・酷道】 (前編)

【秋のミステリアス街道】 吹きぬく風のように 【中央構造線・大鹿村・R152・酷道】 (前編)














年内ラストの長距離ツーリング、秋の激走エピソードです。長年先送りにし続けていたコースで私がみんカラを始めて以来もっとも過酷な行程となりました。ついに決行です。


諏訪湖の辺りから静岡にかけて裂け目のような直線的で不自然な地形があります。ここは一体何なのか・・・。

(画像の右上の黒いのが諏訪湖、左端は静岡県と太平洋です。画像はWikipediaから)



10月末、某日。

スタートは長野県の佐久南から。深夜の上信越を走ってやってきました。気温は0℃。ここからただただひたすら行けるところまで南下します。

ここは車山高原にある白樺湖。標高1,416m。気温マイナス4℃。耳が冷たくて痛いです(笑) 湖畔の柵に氷の結晶が堆積している。


女神湖(標高1,540m)、雨境峠(標高1,580m)を経由してやってきましたが、あからさまにタイヤグリップが低くヘアピンではリヤが簡単に空転してしまう状況でした。この先の下り区間はさらに慎重に進んでいきます。

このあたりはスキーの拠点として何度も来たことがあり、深夜で景色はよく見えないけど道路沿いには当時の面影が濃く残っていて懐かしさを感じるひとときとなりました。

麓である茅野へ降りてきました。麓と言っても標高が800m前後ありちょっとした高地です。俺は30代で商社マンを辞め諏訪か茅野へ移住する計画を持っていました。紆余曲折あって人生設計に大変更が生じたのでその計画は叶わなかったけれど、俺にとっては非常に所縁のある土地です。いまは違う形で夢を叶えることができたのでようやく心の整理も付き、こうやって平穏な心境で訪れることができました。



この先はいよいよ初めて踏み入る区間となり、日の出とともに進んでいくことにします。食料の買い出しや休息をしつつ時間調整します。

日の出時刻になりました、高遠スケッチ街道(R152)へGO。夜明け時の冷えた空気の中、快適なワインディングでどんどん標高を上げます。

その途中からの景色。画像中央の一番高い山は八ヶ岳の一つである蓼科山(標高2,531m)。その左の辺りが車山高原。傾いてるのはカメラではなくて市街地のほうです。


さらに登っていくと展望台を兼ね備えた食事処がありました。早朝のためまだ開店してません。


建物の隙間から撮ってみました。山の稜線に朝陽が当たって赤く染まってます。雲海も発生してます。美ヶ原高原(標高2,034m)や鉢伏山(標高1,929m)なども見えます。←この2つは今後狙おうと思ってます。


杖突峠に来ました。標高1,247m。展望なっしんぐ。


快適、順調。


高遠ダムと高遠湖。たぶんうっすら凍ってます。一番遠くに見える一番高い山が南アルプスの仙丈ケ岳(標高3,033m)。


美和ダム。


美和湖。AM7時です。さっむい!手前の草むらにも霜が降りてます。ここで車内で朝食タイムにします。その間に対岸の山に朝陽が当たりだし景色が明るくなってきました。自分もテンション上がって来ました。


すぐ近くに道の駅「南アルプスむら長谷」があり、ここのクロワッサンがとてもおいしいとのこと。予約しないと買えないこともあるとか。えー、クロワッサンだろ?(笑)

美和湖にかかる神田橋。


渡ってみます。


渡った先は険道です。こいつはやべぇ。


深追いせず折り返しました(実際は逃げ帰ってきた感じですけど)。


橋の上から両側の眺め。こちらもうっすら凍ってるようでした。次に向かう先の峠がここから見えています。下段の画像の中央の一番高い山は二児山(標高2,242m)。


対岸に橋状の道路があるので行ってみます。


朝陽が当たってご機嫌です。


道脇から沢の音がしてきたので行ってみようとしましたがやめておきます。無理だろこれ。


本来の道へ戻ってきました、信州伊那アルプス街道(R152)だそうです。

三峰川橋と旧橋の主塔です。三峰川は「みぶがわ」と読みます。渡った先をすぐ曲がれば憧れの南アルプススーパー林道(旧称)が始まります。いつか行きたいと思っているのですがマイカー規制されていて監視員付きのゲートがあります。というわけでずっと無理そうです。


快適な区間が終わり道幅が狭くなってきました。


中沢峠、標高たぶん1,317m、展望なし。


国道だけど酷道です。


そしてすぐに分杭峠(ぶんぐいとうげ)、標高1,424mに到着。ここは日本屈指のパワースポットとして知られていて、俺もTVで見た覚えがあります。中央構造線という巨大な断層の上にあり、双方の地盤が互いに押し合っているのでゼロ磁場がなんたらかんたら。あ、けしてオカ○トとか疑似科学とか言っちゃいけません。


峠からの展望、先ほど通ってきた美和湖の方面です。手前の木で隠れてるけど。「うおぉぉぉ!俺も何か漲ってきたぞ!」(きっと気のせいです)


◆マメ知識◆
今朝から走ってきている国道152号線ですが、ここは「中央構造線」という断層の上にあります。日本列島がまだアジア大陸の一部であったころに出来た巨大な断層で、約一億年前のことだと推定されています。図の赤い線がその断層です。点線部は推定だそうです。

(引用元:大鹿村中央構造線博物館HP)

偶然か意図したことかはともかく、その断層の上に著名な神社や聖域とされるものが多く存在するのも事実で、地質学と歴史と神話が複雑に絡み合ったミステリーがまた面白いところです。真実は如何に。



峠から先は秘境・大鹿村に入ります。AM8:30ころです。木洩れ日が心地よいです。


落ち葉すごい。


酷道。


対向車も後続車もまったく来ません。



ここR152はかつての秋葉古道です。太平洋(静岡県)から諏訪まで塩を運ぶための最短ルートであり、縄文時代には既に存在したというのだから驚きです。製塩技術もまた縄文時代からあったということです。


近くに遊歩道がありましたがあまり人が入ってる様子ではなかったです。


対向車も人の姿もまったくなく、携帯の電波も届かない。寂しすぎて不安になるほどです。


ここは北川露頭がある場所です。近くに社がありました。1961年に集中豪雨で大水害が起きるまでは小さな集落があり、その名残のようです。露頭というのは断層が地表に剥き出しになってる場所で、地質学において貴重な資料となります。
川まで降りて行かないとなのでスルーします。


忘れ去られた道路という雰囲気ですけど国道です。


気温が低くても陽が当たれば暖かいです。


タバコ屋跡。以前は郵便ポストもあったとのこと。かつてここで投函する人がいたのか・・・。民家は近隣にぽつりぽつりと数軒あるだけです。水害で住人が離村して廃れたのかも。



ここから真東4km先の地点(車道で22km先)に天空の池という絶景ポイントがあり、心惹かれましたがどうやら行ったら大変なことになったようです。2輪駆動車ではちょっと・・・な道だそうです。

写真だと部分部分しか撮れないので伝えにくいですが、川の両岸で地形が異なるんです。それに留意し観察しながら行くとわかります。実際、地質も異なり、それが見えるのが露頭です。



どこまで走ってもずっと割れ目の中ですので展望が開ける場所がほとんどないです。相変わらずクルマはほとんど通りません。いても地元の軽トラくらいなもんです。


大鹿村の中心地にやってきました。なにか荒々しい光景が見えてきました。距離感が麻痺します。


ここは大西山大崩壊地。1961年に起きた山体崩壊の現場です。崩壊した部分は高さ450m・幅500m・厚さ15m。山が裂けて倒れるように崩れ、川を突き抜けて対岸にまで到達し集落を飲み込んでしまいました。また一時的に川が堰き止められ、それが決壊しさらなる被害が出ました。その影響で川の形が大きく変わってしまっています。

積み重なった土砂で高台になっていて、いまは公園として整備され慰霊碑が置かれています。現在も小規模の崩落が続いているとのことで、ここで寛ぐ気にはなれないです。


対岸から。


大鹿村にある謎。ここは標高700m以上ある山間なのですが、海水と同じくらいの濃度の塩泉が湧き出ています。いまのところそのメカニズムは解明されていません。その塩泉から抽出された稀少な「山塩」は海水から作られた塩に比べサラサラしていて甘みがあるとのこと。かつて塩が運ばれた秋葉古道の途中からも塩が採れるとは。

旧・小渋橋。


南アルプスから流れてくる小渋川。遠くに見えるのは赤石岳(標高3,120m)。


ここからR152でさらに南下すれば地蔵峠(標高1,314m)があります。国道が通じているのは地蔵峠までで、国道はそこで一旦途切れますが車道そのものはその先へ通じています。峠の先は蛇洞林道(名前すごい)になり麓で再度R152につながるようになってます。

しかし現在通行止めなので迂回するしかありません。40kmくらい遠回りになり1時間くらいのロスです。非常に手痛い・・・。

大鹿の道の駅の前にあるスタンドで給油していきます。ローカルな感じのスタンドの雰囲気が好きです。

桶谷橋。渡った先はダートだったのですぐ引き返しました。


四徳大橋。小渋湖に架かる橋です。以前は赤い塗装でした。吊り材にワイヤーが巻かれてますね。これはトリップワイヤーというもので風の流れを意図的に乱すことでカルマン渦を抑え、橋の揺れを抑える効果があるそうです。なんと橋にも空力特性が(笑)


わき道に入ってみたけど撮れ高なし。


小渋ダム。


井戸入沢の滝。見えている部分の落差は約70m、総落差は約100m。とても立派な滝なのですがダンプカーの往来がとても多くてゆっくりできません。一瞬で撮ってすぐ通過。


この区間のダンプカーの皆さん、驚くほど行儀が良く運転も丁寧なのが印象的でした。俺の知る限り、関東はオラオラ系が多いもんで。 向こうに中央アルプスが見えてきました。


この日、大好きなグリムスパンキーの曲をヘビロテで聴いています。とくに『吹きぬく風のように』はこの日の行程にサイコーに合う曲です。おかげでノリノリドライブです。今回のブログタイトルに引用しちゃいました(笑)



迂回するため中央構造線とR152から一旦逸れて麓へやってきました、松川町・豊丘村・飯田市を経由していきます。松川町で昼食ついでに長めの休憩をします。そういえばグリムスパンキーの出身とか経歴とかどうなんだろうと検索。ななななんと、結成の場はこの松川町の高校じゃないの(笑) 偶然にも聖地に来ていたなんてすごい嬉しい。このまま出身校まで見に行っちゃおうかと悩んだけどまだまだ残りの行程が長いので諦めました。

中央アルプスの南駒ケ岳(標高2,841m)。おそらく宝剣岳(標高2,931m)も見えている。ということなら千畳敷カールも見えているはず。


再び中央構造線を目指し、喬木村(たかぎむら)へ向かいます。

喬木IC。山間にミスマッチなループ橋が突然現れます。ずいぶん高いところを通ってますね。当然見下ろしても高さがあります。



矢筈(やはず)トンネル。


ずいぶんな遠回りをしました。蛇洞林道を経由してどんどん標高を稼ぎます。



紅葉が進んできていました。


曇り空ではありますが見晴らし良好です。






しらびそ峠(標高1,833m)。工事関係者のクルマに占拠されてました、ぐぬぬ。


でも目当てはもうちょっと先にあります。


さぁ着きました、ついに来ました、「しらびそ高原」です。標高1,918m。本ツーリング最高地点です。


ヨーロピアンテイストの立派なロッジがあります。


ここは「天の川の聖地」「星空の聖地」なんて言われています。ホシトリストの端くれのつもりでいる俺としては心打たれる響きです。標高が高く、空気が澄んでいて、とくに南方には市街地がありません。こんなにも好条件が揃えばド迫力な星景が撮れることでしょう。

見晴らし抜群。南アルプス山脈の南側半分を一望できます。遠近感が麻痺する眺めです。

山の名前と標高。画像左側から順に。
丸山(2,373m)、荒川岳(3,141m)、小赤石岳(3,081m)、大沢岳(2,820m)、中盛丸山(2,807m)、兎岳(2,818m)、聖岳(3,013m)、上河内岳(2,803m)、茶臼岳(2,604m)




・・・もう凄すぎ。溜息出ちゃいました。



13時過ぎ。予定よりだいぶ遅れてます。中央構造線を行くミステリアス街道編の前半はここまでです。車山高原、八ヶ岳、中央アルプス、南アルプスといった名峰が印象的なツーリング前半でした。自分が登ったことのある山が次々と見えてくるので、当時の様子がつい先日のように思い起こされ感情が昂ってばかりでした。

これでもだいぶ画像を間引いたのですがそれでもこのボリュームです。見所はまだまだ続きます。

後半に続く。




Posted at 2022/12/20 21:50:05 | コメント(1) | トラックバック(0) | ドライブ | 日記
2022年12月17日 イイね!

【更新予告】 2022秋ファイナルステージ(仮題)

【更新予告】 2022秋ファイナルステージ(仮題)














更新予告、というか希望です、はい。

年内にUPしきれたらいいなと(もう残り2週間だし編集が間に合わなくて無理かもだけど)。

仮題は【2022秋ファイナルステージ】。

今年最後の長距離ツーリングで、私がみんカラを始めて以来もっとも過酷な行程となりました。

走り抜けるだけなら24時間耐久で済ませることもできそうですが、とくに狭隘な区間は所要時間を読めないのと、寄り道を楽しんだり撮影に時間を費やしたりとなると無理だなと思い、長年先送りにしてきたコースです。

しかもどこかしら通行止めになってばかりで、なかなか決行するタイミングが掴めません。

それに行ったところで何があるんだと当初は思っていて、ただ走破するだけが目的になるコースだと捉えていました。

たけど、そうじゃなかった。

自分にとってはすべてが見所でした。



本編予告編ということで画像をちょい見せです。

寒いわけだ(水面が凍っている)。


また雲海じゃん。


険道行っちゃうの?


険道じゃん(行ってません)。


酷道(国道)です。


ここもまた距離感が・・・。


やはり険道なのか。


ぐーるぐる。


紅葉始まってた。


岩盤に縦スジが!?


俺もついに来たぞ!(違う、そうじゃないんだ)。


本当に完成するのか?(でもその前に来たかったんだよ)


はっはー!(トンネルの中に交差点があった)


陽が暮れてしまったじゃないの・・・。


なんと・・・日が一巡したのか?


えーと俺は山の中にいたはずだが・・・。


聖地巡礼に来てみましたよっと。


ハイオク高すぎて缶コーヒー噴きそうになった。


予告編は以上です。

それでは編集執筆頑張りまーす。

ではまた。




Posted at 2022/12/17 19:50:22 | コメント(1) | トラックバック(0) | ドライブ | 日記

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