9月に続き、11月も群サイを走ってきました。
実際に走り込んでいろいろ試さないとクルマへの慣熟が進みませんので。
前回は把握しきれなかった電子制御の特性をもっと詳しく確認していくことにします。いまどきのクルマなのでTRCとVSC機能が搭載されていますが、これがスポーツ走行においてはどうなのかってことです。
86KOUKIはそのスイッチを組み合わせることで制御方法を下記4パターンから選択できます。
・ノーマルモード(TRC・VSCオン)
・TRCオフ
・TRACKモード
・TRC・VSC全オフ
いまさら用語説明
・VSC機能=カーブなどでの横滑りを抑制
・TRC機能=発進・加速時の車軸空転を防止
【ノーマルモード】
エンジンスタートさせるとこのモードになっています。普段乗り用の通常モードです。これでコース走ると非常に早い段階で制御が積極的に介入してきて、思わず悲鳴が出そうになります。
アクセルONでテールを押し出すようにグイグイ曲がっていこうとしているときにスリップと判定されるようで、駆動輪へのパワーカットのために旋回中に失速します。そしてアクセル操作で向きが変わらず、失速しながらダラダラとアウト側へはらんでいきます。
心の中の叫び「うわー、うわー、そうじゃない、そっちじゃない!ガードレールが近づいてくる―!」(なお、語彙力)
86 「I HAVE CONTROL」(にっこり)
スポーツ走行には全く不向きです。
【TRCオフ】
これはほとんど試してません。TRCをオフにするならVSCも併せてオフにしたいです。
【TRACKモード】
これはKOUKIに新設されたモードで売りのひとつになっています。電子制御の介入は控えめで、ドライバーの仕事量をたくさん残したまま、そんなビギナー向けのレッスンモードともいえそうなものです。そもそもスポーティーに流す程度なら不要な機能かもしれませんが、これはこれでアリだと感じました。
「あれ?オレ上手くなってるんじゃね♪」「挙動が落ち着いていて安定してる」となります。限界点まで速くはないけど上品・上質な走りになる感じです。
しかし、コンマ一秒を削りに行くようなレーシングレベルでの攻めた走りをすると...やはり介入されるのがわかりジャマに感じることもあります。結果、ドライバーをアシストしてくれるものとは異なります。
路面のうねりやギャップでグリップが低下した瞬間にも介入があるようでした。
ギャップで跳ねて着地した瞬間にアクセルオンしたいときに介入されていると、即座に加速態勢へ持っていけないんですよね。これは直線加速中ですら起こります。
明らかにドライバーの操作・意思とズレがあります。介入されてよかったと感じるシーンと、よくないと感じるシーンと両方がありました。
全体を通すと「ワルクナーイ でも ヨクモナーイ」 そんな感じ。
【VSC・TRC全オフ】
電子制御から解放され、前車Myシルビアのようなアナログチックなゴリゴリした姿勢の動きをします(当然)。
俺 「I HAVE CONTROL!」(やっぱこうじゃなきゃ)
ただしAT車の場合は「ブレーキLSD」だけはオフになりません。
いまさら用語説明
・ブレーキLSD機能=左右の駆動軸の回転差をブレーキで抑制
つまり旋回中イン側のタイヤが空転した際にキャリパーを作動させて空転を抑えようというものです。
どのタイミングで作動し、どのタイミングでリリースされるのか。またどの程度の反応速度なのか。グリップ・スリップ・グリップ・スリップと極めて短時間(ほぼ一瞬)で繰り返すシーンでは、どうなのか。
えーと、よくわからなかったです。
現時点での印象は、機械式とは異なるフィーリングだけど慣れたらワルクナーイ、これはこれでグーッド。ただ、ブレーキパッドには負担かかりそうです。ドライバーがブレーキかけてないのに勝手にかかるんだから。
◇現時点でのMyアンサー◇
俺氏がMy86で群サイを走るとき、
目を吊り上げてのレーシング走行なら電子制御は全オフ。
楽しく快適にスポーティ走行するくらいならTRACKモードでもいいです。
せっかくついてる機能だから使ってみるかって感じ。
ギャップ以外で介入があったら操作をミスってるかもしれないという意識づけにつながります。
まだ試してないけどウェット路面や路面の整ったサーキットでならTRACKモードがいっそう活きるかもしれないですね。
ノーマルの86、速く走ろうとするとスイートスポットが狭いです。
ドライバーが息巻いてレーシングモードに突入しても簡単に拒絶されます。
ロスが大きいです。
その理由をいくつか...
・標準タイヤが非常にプアです。
・標準でブレンボキャリパーが採用されているけどパッドのせいか制動力がプアです。
・標準LSDはトルセン式で駆動輪2輪がしっかり接地しているときはなかなかいい具合に効きますが、片輪を浮かせてしまうと明らかに失速します。機械式のように強引には前に進みません。
・フロントタイヤとフロントダンパーはもう少し踏ん張って欲しいです。キャンバー角もうちょっと欲しい。
・そして、なんといっても86は非力です。
しかし、振り回したり俊敏な動きに依存せず、片輪もしくは外側2輪に荷重を載せ過ぎず、4輪もしくは後輪2輪の接地性を意識してスイートスポットの中に綺麗に納めて走らせるとけっこう速いです。
(Myシルビア比)
ノーマルの86KOUKIはそういうクルマです。
(俺氏の主観)
ついでにフォトギャラです。
冬期限定チョコとタイヤ交換に勤しむ人。
陽が陰ると寒いです。この日は風が強いだけでなく晴れているのにしきりに雨が降ってました。
ちなみに早朝に高速を走っているとき、前橋付近ではかなりの雨で本当に開催されるのか心配になりました。雨雲を抜けたあとのくっきりした虹がとても美しかったです。
この日は25台くらい集まってました。
チュリニで昼食。
月。
麓へ降りていく途中で見えるこの景色が好きです。赤城山と沼田市街かな。そして月。
86、おもしろいです。
ではまた。