やっと後編です。いつもツーリングブログでは載せる写真を選ぶのに苦労します。できるだけよい写真を載せたいもので。
前編 【秋ツーリング】 険道ミッシングリンクを目指して
中編 【秋ツーリング】 険道突撃、そこは秘境なのか
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某日・某所・某時刻。
秋晴れサイコー。このあたりは農園が多い。よく見たら大嫌いな柿じゃねーか; ぷんぷん!
ここからはエクストラステージ。さっそく林道に突入する。目的地まで高低差1,000m。先ほど緊張感のある険道を走ってきたばかりなので、この程度の道なら快適そのもの。
順調に標高を稼ぐ。目的地に近付くにつれ道がよくなっていった。
小さなピークを乗り越えると景色が一変し、ススキの草原が広がる。ちょっと感動的な瞬間だった。
廃屋が目立つ。どうやらかつては牧場だったようだ。
この辺りの標高は1,500mくらい。とても小規模な集落がある。でもよく見るとほとんどが廃屋か作業小屋で、いまも人がいる民家は1~2軒のみっぽい。
青い看板の向こうにある三角屋根の建物は日本一高い場所にある小学校。現在は休校らしい。今日現在、直進も左折も冬季閉鎖中。
ぎりぎり通行可能期間のためゲートはオープン中。すっすめー。
このあたりでは有名な峠。ここには過去に2回来たことがある。2回ともMTB。うち1回は夜中。←後述。
この先に目指す目的地がある。ゲートが開いていてよかった。ここも今日現在、冬季閉鎖中。
入ることはできたけれどあまり使われていない様子の道だった。峠付近でゲート閉鎖中。ここが今回のツーリングの終点かつ最標高地点だ。
ここが目当ての展望スポット。標高は1,500m以上。なかなかの高所だ。
今日やってきた麓を振り返ってみる・・・。麓もず~っと山ですな(笑) でも目当ての景色はそっちじゃない。
さて、肝心の展望はこちら。わぉ、ウツクシスなぁ・・・。天空にある金色の桃源郷。
上の写真の左奥のほうに写っているのは標高2,500~2,600mの大山脈。
ズームアップしてみる。山頂のどデカい岩。あれでも5階建てのビルくらいあるんだって。
大学生のときMTBであの山脈を越えたことがある。当時は補修や整備が追い付いてなくて抉れに抉れ崩れに崩れ、荒れ狂った超極悪路だった。もちろん普通の乗用車では絶対に走破不可能。先輩とボクとの2名でキャンプ道具一式を持って4日間かけての山岳ツーリングで走った。コースプランナーはボク。しかし悪路のあまり計画通りには距離を稼げず、うち3日は気力と体力を絞り出して夜中まで走った。自分の足先が見えないほどの真っ暗闇の中をわずかな照明を頼りに必死に走った。今思い出しても「懐かしい」というより「怖ろしい」(笑)
MTB・夜中・標高2,000mオーバーの山岳極悪ダート・長距離・3日連続・・・馬鹿でしょ。でもね、「若さ」とは「馬鹿さ」なんだよ(笑)
眼下に広がる景色はまさに風光明媚。こんなにも素晴らしい景色だったなんてね、あのときはまったくわからなかったよ。
でもこの湖(ダム)についての記憶がまったくなかったんだ、当時の山岳地図にはなかったはずだから。今回調べたら比較的近年に造られたダムだった。なるほどね。
シルビア×秋空×桃源郷。
空に突き立ったこの一本の木が冬が近いことを知らせていた。
なお、日本一標高の高いところにある多目的ダムとのこと。
ここは天空の桃源郷だね。ススキが秋の陽射しを受けて輝いていた。そんなススキの草原に囲まれた湖が印象的だったな。
あーもう、ずっとここに居たい気分だよ(笑) また来られるといいな。
では来た道を戻る。
ものすごい形相をした巨木。あとで調べたら高さは約30m。ビルなら10階建て相当だから、とても大きいよね。樹齢は推定で200~300年なんだって。なにか強烈な精神が宿っていそうだ。きっとこの広大な森林と山の守り神なんだ。でも夕闇の中で見たら怖いかもしれない。
落ち葉を吹っ飛ばしながら林道スラローム楽しむ~♪
だいぶ降りてきたけど、麓の町がまだあんな遠くに見える。写真にはないけれど富士山もずっと見えていた。
本日のミッションはこれですべてクリア。早朝から山間のワインディングロードをこれでもかというほど走ったし、長年にわたって気になっていた険道ミッシングリンクも解消することができた。そこからのエクストラステージは期待を大きく超える風光明媚な楽園だった。
さてさて、ここからの帰りはどうしようかな・・・。天気もいいし気分もいいし、時間も余裕がある。それなら下道を走って帰ろう。懲りもせず、飽きもせず、ふたたびワインディング三昧で峠越えコースだ(笑)
途中にあるダム湖。紅葉観光のメッカでもあるけれどピークは過ぎていた。その閑散として哀愁が漂う感じもまたいいものだ。
ここには何度も来ているものの、堤体には行ったことがなかった。今日は行ってみます。
先ほどの桃源郷から見えた山脈の一部。ふたつとも標高は2,300mくらいある。雲がかかっちゃった。
とても良いところだと思う。でも先ほどの楽園が素晴らし過ぎて、ちょっと感動が少なかった。贅沢だよねー。
うはぁ・・・。調子こいて渡り切ってしまったけど、あそこまで戻らなきゃならないじゃん。うはぁ・・・うはぁ・・・ため息連発(笑)
秋景色の中、心地よい脱力感とともに走る。気づいたら後続車が詰まってきていた; 橋の向こうに先ほどの湖が見える。
長いトンネルを抜けて関東に帰還する。
夜霧、夜明け、紅葉、激坂、険道、源流クエスト、そしてクライマックスは金色の桃源郷。今日は感動的な極上ツーリングをとことん楽しめた。山って本当に素晴らしいですね!(笑)
Fin.
ではまた。