今回の記事はテクシーによる路地裏探索レポートで、いつも以上に画像がたくさんあります。
お時間に少し余裕があるよという方、ボクと一緒に散歩にお付き合いくださいませ(笑)
某日・某所・某時刻。
たそがれどき。
山の中の細い道を走り、トンネルを抜けるとそこは古い町だった。ここだけ時の流れが遅いのだろうか、昭和の佇まいを多く残している。町が丸ごとタイムカプセルのようだ。クルマでは入っていけないような細い路地や狭い分岐点が見える。その先にはもっとノスタルジックな風景があると思うんだ。クルマから降りて、散策しに行ってこよう。
断崖に挟まれたその町は、人の気配が全くないわけではないのだがしんと静まり返っていた。工場の錆びた煙突が印象的。
何かの工場の跡地なのかな。レンガでできたとても立派な壁。ずいぶん古いようだ。
この遺構だけでも訪れる価値を感じる。
寒空と街路灯。そしてボクは古ぼけた路地裏へと引き込まれていった。
道脇に設置されていた消防ホース。もちろん施錠はされていない。しかし・・・とても古そうだけど使用に耐えられるの?
幼少のとき住んでいた街にもこういった狭くて暗い通路がよくあって、無邪気によく走り回ったもんだ。でもいま思えばそれって人んちなんだよね(笑) 知らない人の家の庭先に通じていたりしてさ。
カツト。カットではないんだ。着付けもしてくれるようだ。「はれのひ」自重。
狭い路地が多い。
雀荘。「リーチしたらそのリーチ宣言牌で放銃」←名言かな(笑)
昭和感あふれるスナック。
狭い路地にある店舗。地元民ですら気づかなさそう。
おかもちバイク。日本で一番売れている(かどうか知らんけど、笑)ホンダ・スーパーカブは縁の下の力持ち。
不可解なレイアウトの排水溝。市街地計画力が杜撰だった時代の名残りかな。
喫茶店。やってるのか? 扉の上に鳥の巣があるな(笑)
迷路のように複雑に入り組んだ通路。
赤提灯。
トータルファッションマルイ。シマムラの品揃えセンスと比べたい。
化粧品店。やってるのか??? となりの酒屋はやってるけど、看板が一文字脱落したまま。
通りの標識と街路灯。中央通りだそうです。
治療院。やってるのか?
通りの名。錆びの出たトタン板と苔の生えた標識。
先ほどから立派な街路灯が連なっている。どれも古そう。
ほとんどの建物が古い。ガス計器。通り道に面してるけど、それでよいのか?(笑)
古いブロック塀。いまは耐震性が問われるからこの手の塀はあまり見かけなくなったよね。
複雑な分岐路。カオス~。
床屋さん。いらっしゃーい。
ここがもっともシンボリックで印象的な路地でした。
古いガラス戸。木枠も年季を感じさせる。
ボッロボロの看板。どうやらスーパーらしい。どうやらやってるらしい。←ほとんど推測でしかない(笑)
乱雑な配線の取り回し。時代を感じさせる。
トタン板のひさし。
2階の窓から少し突き出た手すり。真夏の夕方はその手すりに斜めに腰を掛けて夕涼みするんだ。
キンチョーの蚊取線香もセットでね。あと風鈴。そんな当時のシーンが思い浮かぶ。
この日に見た中で一番古い家屋だと思う。るろうに剣心とか出てきそうじゃね?
え、オレ? いやーん。
撞球(どうきゅう)。ビリヤードのことです。
○王ホール。頭の文字がかすれていて読めない。
何かが取り付けられていた跡。
こっちはたぶん照明がついてたんだと思う。割れた窓から中を覗いてみたけど、さすがにやっている様子ではなかったです。
牛乳箱。
錆びてほとんど読み取れないが、表札。

ビリヤード場はここまで。
蔦で覆われた家屋。
映画 『ALWAYS 三丁目の夕日』を連想した。
たつみ。やっぱり剣客浪漫譚かな(笑)
錆びた配管。
錆びた扉。
タバコ屋。これって中山美穂だよね? いつのころの広告だろう。
幼少期にこういうのあったな。カウンターの中では、オバチャンがTV見ながら座ってるんだよね。
クツ屋。やってるのか?
食堂だったみたい。やって・・・ない。廃業。
低い角度で挿しこんでくる夕陽。ノスタルジック感が増していく。
喫茶店。やってるのか? もとは電気屋の建物だろうか。
ここでも通路のど真ん中に排水溝が。
写真屋。やって・・・いた。
夕焼けの中、街路灯が物寂しい雰囲気を漂わせています。
大そうな名前がついているけれど、どれもみな狭い路地です。
敷き詰められたタイル。こういうの、幼少期に見た気がする。
なるほど、たしかに商店街っぽかったです。かつては買い物客で賑わったのでしょうか。
まだ続くノスタルジックワールド。
タクシー会社。建物も古い。看板は変色しているだけでなく、激しく歪んでいる。ひさしの下にあるのは鳥の巣だな。
こちらは電気屋。こういう雨戸、昔あったよ、うん。
どう見ても昭和時代のテレビです。ナショナル製。そしてその上にあるのは・・・
ヘテロダイン受信機! それいつの時代だよ、もう(笑) まさかこんなところで見かけるとは。
ラジカセ。東芝製。アクタス2800。調べたところ、1976年発売、当時価格は43,800円・・・それってかなりの高級機ですよね。
さすがに左の電話機は知らないけど、右の黒電話は記憶にある。「ジーコ、ジーコ」ってダイヤルを回すんだよね。「ダイヤルを回す」←死語。呼び出し音は「じりりりりん!(でゅるるるるん、とも聞こえる)。
トタン板の外壁。ところどころガラスも抜けてしまっている。もう、廃屋かな?
きっと夜は怖い。
スノコ状の扉と牛乳箱。
ハミルト。昭和~平成10年まであった乳製品らしいです。
ぐるっと廻って、最初の煙突まで戻ってきました。
もう、陽は山の向こうに沈んでしまいました。じき夜が訪れようとしていますが、不思議な温かさと優しさに包まれた、そんなひとときでした。
君の背中に 夕陽がさす 僕は"ありがとう"と そっと言うのさ
(引用元 99Harmony - 『ありがとう』)
ではまた。