
気が付けば新年を迎えて一週間、今年初のコスモとの触れ合いは赤コスモのエンジン始動でした(^^)
青コスモは昨年にエンジンをかけていたらガス欠になってしまい、まだ燃料補給をしていないので赤コスモしかエンジンを始動出来ません^^;
赤コスモを始動するのは昨年の9月以来です、広島に行くために白コスモの準備をしていたのでガレージに白コスモを入れて作業をするために赤コスモを毎日ガレージから移動していましたが、それ以来エンジンをかけていませんでした。
エンジン始動の前に、まずパワステのベルトを外します、白コスモに応急的に赤コスモのパワステホースを付け替えたので・・^^;
久し振りのエンジン始動、バッテリーを繋いでクランキング・・一発とはいきませんでしたが労せずエンジンは始動しました、ただ予想通り白煙がモクモク・・今回ちょっとだけ動画を撮りましたが、これはエンジンが暖まって白煙も収まってから撮影したものです、始動直後は白煙で何も見えず動画の撮影どころではありません^^;
赤コスモの一番の悩みが長期放置の後の始動直後の白煙です、これはローター内部の冷却用の空洞に入っているオイルがエンジンを止めるとローターサイドのオールシールから少しずつ漏れだし、長期間エンジンを動かしていないと燃焼室内にオイルが溜まってしまい、始動直後に白煙が出るというものです。

これがオイルシールです、レシプロエンジンでいえばオイルリングという事になるでしょうか。
ロータリーエンジンの開発段階の苦労話で有名なのはアペックスシールですが、他にも問題はたくさんありました、マフラーからの白煙は「カチカチ山の狸」と開発陣がアダ名を付けたほどで、それを克服するためのオイルシールの開発もまた難しいものでした、オイルが漏れないようにするのは勿論の事、尚且つ耐久性も求められますから・・。

これはオイルシールの断面ですが、油膜の上を滑りつつエッジ部分でオイルを掻き取るこのオイルシールの形状がとても重要で、オイルシールの一部にクロームメッキを施してオイルシールが磨耗してもオイルを掻き取るエッジ部分が丸くなってしまわないような工夫がされています。

オイルシールはローターの溝の中に入るようになっていますがオイルシールの中にはOリングが入っていてオイルシールとローターの溝の隙間からオイルが流出するのを防止しています。
開発当初は高温になるエンジン内部にOリングを使用するなんて・・と懐疑的な意見もあったようですが、実際にやってみると予想よりもその部分は温度が高くなかったためにOリングでシールする事が可能と判明し、オイルシールの問題はとりあず克服する事が出来たのです。
ただ、これだけでは完全ではなく使用期間が長くなるとサイドハウジングが限度を超えて磨耗してしまう現象も見られるようになり、70年代後半からサイドハウジングに耐摩耗性に優れた表面処理が施されるようになり、オイル消費や白煙の問題は完全に克服されました。
CD系コスモのロータリーエンジンでいうと53年規制車からこの表面処理が施されたサイドハウジングが採用されていますが私の赤コスモは51年規制ですから残念ながらこのサイドハウジングが使われていないんですよね・・いずれにせよ白煙の問題を解決するにはOHしか手はありませんがエンジン自体の調子は悪くないので悩ましいところです・・^^;
Posted at 2016/01/07 22:00:07 | |
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