リコールの件で久しぶりにディーラーに行ってきた。説明を聞き終わると,担当の営業さんが「乗り換えの予定はありますか?」と聞いてきた。率直に「今のところないですね。」と答えると,「そうですよねぇ。VAB に手を入れてますもんね。」と納得した様子。「ちなみに S4 は出てるんですか?」「いや,正直なところ,あまり…」「 VAG からの乗り換えは?」「ほとんどないですね。」「じゃぁ,現行 S4 の購入者はどんな層の方なんですか?」「他社からの乗り換えで,アイサイトX の指名買いですね。」「なるほど」ここは田舎なので,このディーラーに常時 S4 の試乗車はない。正式に「試乗車に乗って確認したい」と依頼があれば,県内にいくつかある試乗車を回す形式らしい。確かに,成約者の車の生産さえ遅れている現状では,賢明な判断だ。この営業さんも,S4 が出る前は「一度乗ってみてください。契約は別で。ご連絡しますので。」と言っていたのだが,そのようなお誘いも結局なく今日に至る。半導体を含む各種部品の流通とか,リコールとか,状況が好転すれば生産数も増え,それに伴って成約者への納車も進み,試乗車も各ディーラーに置けるようになるかもしれない。しかし,そんな状況になる頃には,買い換えの大きなポイントである「フルモデルチェンジの目新しさ」はなくなってしまってるのだが…。騒音規制,排ガス規制,自動ブレーキ義務化などがあっても,純内燃機関を搭載した新型車を出せる企業がある。トヨタが GRカローラ を,ホンダが シビック TYPE R を,日産が フェアレディ Z を出せるのは,企業体力の差と言ってしまえばそれまでだが,ちょっと羨ましい。いや,結構羨ましい。VAB を降りるとき,次に乗りたい車が見当たらない。