(勝手に)先般お約束したとおりの、
"ことりっぷ" アナザーストーリー、つまりは
番外編である。
今回は、その1である。(ただし、その2以降は未定)
その内容は、
我が青春の足跡を巡る "ことりっぷ" その3(祇園散策編)
で登場した、
【祇園の香煎、"原了郭"】の
【黒七味】の
食レポである。
では香煎とは一体何ゾや? である。
同店HPに掲載された、江戸期の同店看板(右端赤ワク内)に、
「御香せん所」の文字を見て取ることができる。
"香煎" は、
"香せん" であり、
江戸時代にはすでに存在していた!ものである。
結論を述べる。
下の写真、ショーウィンドのバカでっかいレプリカの薬味の筒に、
「黒七味」とあることからもワカルとおり、
つまり、
"原了郭" は江戸期から連綿と続く、香辛料(つまりは今風に言うとスパイスである)の老舗ということになる。
同じくHPから、同店の能書きを引く。
上の
"御香せん所" のカンバン。
~ 引用開始 ~
「当家に伝わる、『禁裏御用・各藩御用・御香せん所』と記された看板(江戸期)。禁裏とは御所のことで、古くより宮中や諸藩の御用達として香煎を納めていた」
~ 引用終り ~
だそうである。
さらに引く。
~ 引用開始 ~
「創業は一七〇三年。一子相伝で伝わった技法はやがて、薬味を昇華させた。」
~ 引用終り ~
そうである。
アトは小生要約、
初代の原儀左衛門道喜さんが、頭剃って「了郭」と名乗り(つまり、原の了郭さん)、祇園社門前

で元禄16年(1703年)に、漢方処方の御香煎の製造・販売の店開いたのがその始まりらしい。
明治・大正期には、宮内"省"御用品

にも選抜、抜擢され、今に続くようである。
正直に白状する。この店の前を(素通りで)往復したことは数え切れないくらいアル。
でも、小生はつい先般まで知らんカッタ。(京都を離れたことのないおふくろ(オカン)は知ってた模様)
小生はといえば、みんカラを通じてお知り合いにならせていただいた方から、つい先日教えていただいたバカリだったんである。
そしてそのお方からは、特に和食での利用における感想のリクエストもいただいていた。
その機会は思いがけずも、スグにやってきた。
我が青春の足跡を巡る "ことりっぷ" を決行したのは、去る8月8日であるが、その数日後の12日には、離れて暮らしてはいても長男である小生、お盆はぼんさん(お坊さん)プレゼンツによる亡父の読経に同席のため、京都を再訪せねばならない。
ちょうど良い機会である。
京の香煎ならば京の食事(ただし家庭料理)に合わせるのが、もっともシックリくるハズである。
子供の頃から食べ親しんだ京の家庭料理(何度もコエを大にして言うが、
京のヒトは"おばんざい" なんてコトバは普段使わない)である。
で、
"黒七味" である。
今回、おふくろが作ってくれた
料理の全てに、ぴったりハマッタ。
出来上がりの料理に、薬味として
パパッとかるくトッピングすると、
ピリリとした舌への刺激が心地よく、料理を引き立てウマイ。
まずはおふくろプレゼンツによる京の家庭料理オールスターズ
では順に紹介する。
小生的第1位
【身欠きにしん&おなす(なすび)&お揚げさん(油揚げ)のたいたん(炊き(煮)合わせ)】
使用前
使用後
小生的第2位
【万願寺(とうがらし)とじゃこのたいたん】
使用前
使用後
小生的第3位
【焼きナスの煮びたし】
使用前
使用後
小生的同率第3位
【こんにゃくのいためたん】
使用前
使用後
上記の
"たいたん" と
"いためたん" は、
"炊いたん(煮もの)"と
"炒めたん(炒めもの)" を
京都では、このように言う。
京料理は、家庭料理であろうが料亭なんかで出される料理であろうが、
この
"たいたん" と "いためたん" が基本形である。
なお、良く知られているとおり、京料理は基本、ウス味で料理を作る。
だから
なおさら、ぴりっとした今回の"黒七味" が味を引き立て、食欲を増進するのだと思う。
ゼヒ、皆さんも紹介した上記料理をお試しあれ、とは言いたいのだが、レシピ聞いてくるの忘れた。
申し訳ないが、各位、ネットでググるか、ご自身で好みの味付けでおつくりくだされ。
それと、"黒"七味とあるよう、また上記写真でもお判りのよう、黒いツブツブで見栄えはしない。映え(バエ、ですな)的には、そこいらのスーパーで売ってる一般的な赤いツブツブのフツーの七味の方にアドバンテージがアルのカモしんない。
しっかーし、そんなことを補ってなお余りある、風味の良さ、ピリッとしたヒト風味を加える名脇役としての実力がある。
ので、京都をお立ち寄りの際はお求めになられることオススメしとく。(この祇園本店まで行かなくても、京都駅の新幹線改札のある八条口1Fにも出店してるそうである)
また、これら上記を食した翌朝の朝食は、前日に買っておいた
志津屋(京都のパン屋)の
カルネでも試してみた。やはりその見た目から胡椒と同様の使用がデキルのではないかと思い立ったからである。
果たして正解であったことを、追加情報としてココに報告しておく。
※志津屋のカルネは、TVなんかでも良く取り上げられている(ケンミンシュー等)ようだが、大阪人の551の豚マンがごとく、京都人には欠かせない誰でも知ってる(大好きな)調理パンであり、
コチラも京都にお立ち寄りの際は、ゼヒお試しになられるコト(市内ならそこいら中で売ってる。スーパーなんかでも取り扱ってるとこもアル)ることも付記しておく。
あっ、それで思いついた。
胡椒同様に使えるんなら、
スパゲティ・ペペロンチーニなんかの洋食にも応用が効くものと思われる。
今度、試してミヨっと。
報告は以上である。
今回の京都再訪に当たっては、写真をイッパイ撮ってきたんで、また何か閃いたら、番外編その2以降としてお届けするつもりでいるので、期待せずお待ちくだされ。
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Posted at
2020/08/14 07:17:22