
本日の紹介は、海外記事ではなく、日本の総合自動車情報ポータルで、10月8日(つまりは昨日)公開された記事から、小生が元記事を再構成して紹介したい。
元記事タイトルは、
"ドイツほか欧州メーカー各社はEV・電動車へ生産シフト"
IAA (正式名:Internationale Automobil-Ausstellung)2019(通称:Frankfurt 国際モーターショー)は、
"Driving tomorrow" 、
をスローガンとして掲げ、9月12日開幕、22日に閉幕した。
今年のIAAでの最も注目すべき点は、電気自動車や電動車の存在感が一層大きくなったことで、
多くのメーカーから様々な電動モデルが出展されたことは、自動車業界の動きを明確に表していると共に、
欧州議会が可決した2019/631規制(EU)に対する自動車メーカーのコミットメントを示すもので、
同規制は、2020年までの化石燃料の利用抑制、及び、CO2排出量削減に向けた取り組み強化を求めるている。
今回のIAAへは、トヨタ、日産、マツダ、スバル、スズキ、三菱などの日本メーカーに加え、Fiat、Jeep、Volvo、Peugeot(Citroen、DS含む)欧米大手メーカー/ブランドも出展を控えている。
ただ、お膝元のゲルマン勢(VWグループ、Daimlerグループ、BMWグループ)は、当然、気を吐いていた模様。(小生感想)
本日と明日以降で、Audiを筆頭に、VWグループ各社に関する記事論評を紹介する。
(他のゲルマン系のダイムラー、BMW/MINIは明日以降で、(簡易的 = 写真ナシで)紹介するかもシランし、まったく取り上げないかもしれん)
Audi
"新世代のRS 6とRS 7を投入し、電動化へシフト"
Audiも例外ではなく、出展は、IAAの際たるトレンドである、"ハイブリッドシステム"、あるいは、"フル電動システム"、それともその両方、の方向に合致するもの。
今回のショーでは、共にマイルドハイブリッド・システムを採用した、新型の RS6、及び RS7を公開。
Audiも業界の向かう方向に確信を持っていることが見て取れる。
また、完全電動の自動運転プロトタイプ、Audi AI:TRAILクワトロを発表。
オフロード走行を前提に設計されたモデルで、会場でも一段と目を引いていた模様。
Audi RS6 Avant
今回のIAAで発表の、Audi RS6 Avantは、48Vのメイン電気システム、V8 Twin Turboエンジンの組み合わせで高効率で最高のパフォーマンスを発揮。
またマイルドハイブリッド・システム(MHEV)を採用し、減速時にはリチウムイオン・バッテリーに最大12kWまでエネルギーを充電可能。
55~160km/hの速度での走行中、加速を停止した場合、システムは状況に応じ、以下の2つのオプションからいずれかを選択、
・すでに設定されている運転モードに従ってバッテリーへエネルギー回生、
・最長40秒間エンジンオフの状態で惰性運転。アクセルオンでエンジンが再始動。
このテクノロジーによって最大0.8L/100kmの燃料節約が可能。
RS6は、インフォテインメントを始め、アダプティブ・クルーズ・アシスト、交差点アシスト、車線変更警告、縁石警告、360度カメラなど、30以上のアシストシステムを搭載。
最高出力は447kW/600hp、燃料消費量は11.7~11.5L/100km、CO2排出量は268~263g/km。
なおこの、RS6 Avant、2019年末までに発売予定。
Audi RS 7
今回が世界初公開の、RS7 Sportback、Audiはマイルドハイブリッド・システムがもたらすパフォーマンスと効率性をアピール。
RS 6 Avantと同様、RS7 Sportbackは48Vのメイン電源システムとV8 Twin Turboエンジンの組み合わせ。
RS7 Sportbackのマイルドハイブリッド・システムでは、減速時にリチウムイオン・バッテリーを12 kWまで充電可能。
55~160 km/hの速度での走行中における、回生システム、テクノロジーは、RS6と同じ。
インテリアでは、スポーティでありながら未来的な処理を施され。滑らかな表面と明快なラインが生み出す広々した車室スペースで、
ドライバーと乗客は未来的なユーザー・インターフェイスを利用することができる。(どんなものかは、説明ないので、小生もワカラん)
インフォテインメントを始めとするアシスト機能は、RS6 Avantと類似のもので30種以上。
最高出力447kW/600hp、燃料消費量11.6~11.4L/100km、CO2排出量265~261g/km。
0-100km/hの加速性能は3.6秒。
RS7 Sportbackも、RS6同様、2019年末までに販売開始予定。
Audi e-tron

(Audi e-tron 55 quattro)
e-tronは、Audiが航続距離が長く、CO2排出ゼロの電気自動車を開発できるメーカーであることを実証する車。
今回のショーでは、同社EVのひとつであるe-tron 55 quattroが出展されたが、同モデルは2019年3月に生産が開始されている。
エネルギー容量95 kWhのリチウムイオン・バッテリーを搭載し、最長411kmの航続距離。
最高速度:200km/h、0-100 km/h:6.6秒。消費電力は26.4~22.9kWh/100km。
設計上の特徴のひとつに、サイドミラーの役割をする高解像度カメラの採用があり、これにより従来のサイドミラーにあった死角を完全に解消できる。
Audi e-tron 55 quattroには、自動緊急ブレーキ・テクノロジー、車線逸脱警告システム、サイドエアバッグなど広範な機能を持つアシスタント・パッケージも備わっており、General German Automobile Club(独名:ADAC)は、同モデルのセキュリティ機能に最高ランクの評価を与えている。
Concept Audi AI:TRAIL quattro
Audiが今年のIAAに出展したこの先進的なコンセプトカーは、モビリティのさまざまな場面でのソリューションを提供するという同社のコミットメントを示すもの。
Audi AI:TRAILクアトロは、オフロード走行のために開発された電気自動車であり、ステアリング、ブレーキング、加速、他の車両や進路のモニター、そして周囲の事象への反応、といったレベル4の自動運転を実現。
デザインは、車内からの非常に広い視界を確保するもので、窓が大きく、ダッシュボード上には目立った大きなモニター画面類は無く、大径のホイールと高い車高がオフロードでのクルージングを可能にする。
なお、このコンセプトカーの量産化日程に関する情報はなく、このモデルでの研究成果が近い将来どの市販車に実際に反映されるのかも明らかにされていない。
続いて、他のVWグループブランド、(以降は小生判断により写真少な目、もしくは割愛。あしからず)
Volkswagen
"新たな企業ロゴマークを公開、ID.3を披露"
IAA 2019におけるVolkswagenの展示ハイライトは、CO2排出の無いモビリティを実現するコンパクトEV、ID.3の発表。
BeetleやGolfがそうであったように、同社はID.3をVolkswagenの新しい時代の先駆けとなる車としている。
そして、この新しい時代の始まりに合わせ、シンプルになったVWグループの新しいロゴマークを公開。
Volkswagen ID.3
ID.3は現時点で、エネルギー容量58 kWhのバッテリーを備え、420kmの航続距離を持ち、高速充電を利用すれば、100kWの充電器による30分の充電で290km走行に必要な電力を得ることができる。
将来的にはエネルギー容量45kWhで最大330kmの航続距離を持つ、より小型のバッテリーと、同じく77kWhで最大550kmを航続する、より大きなバッテリーをオプションとして設定する計画。
MEBプラットフォーム(Modular E-Powertrain Building Set、独語:Modularer E-Antriebs-Baukasten)を採用するVolkswagen初のモデルで、このアーキテクチャは、電子コントロール系を統合してマイクロプロセッサの数を減らす設計になっており、同じプラットフォームが、Volkswagen、Skoda、SEATが開発する他車種にも採用される計画。
独市場向け出荷は2020年半ばに開始予定。販売価格は、ベース仕様で30,000ユーロ(約350万円)以下になる見込み。
Volkswagen I.D. Buzz
ミニバンの長い伝統と今日の電動化の流れを背景に開発されたI.D. BuzzをVolkswagenがIAAに出展するのは2回目。
今回の出展で2022年に同モデルを発売する計画が確認された。
同モデルは、MEBプラットフォームを採用するVolkswagenの新たな9車種のひとつ。
完全電動のI.D. Buzzの特徴は、自動運転に対応する格納式ステアリングホイール、180度回転させてラウンジ感覚の空間を作る運転席。
Škoda(シュコダと発音。チェコ共和国の、VWグループのメーカーで、本邦では正規取り扱いナシ)
"初の量産型EVを出展"
今年のショーにおける電動化の動きの中で、Škodaが出展したゼロエミッションのŠKODA CITIGOe iVは、現代の都市に求められる最適な車であるとしている。
Škodaが出展したその他のモデルの中には、プラグインハイブリッド車のSuperb IVもあり、これはすでに生産が開始され2020年から出荷が開始予定。

(コイツ、なかなかにイイ面構えでカッコヨス)
Škodaはチェコ東部のKvasiny工場を改装し、ハイブリッド車を始めとするガソリン・ベースの代替エンジン車の生産を始めるため、約1,200万ユーロ(14億円)の投資を行っている。電気自動車についてはBratislava工場での生産。
SEAT(セアトと発音。正式目:Sociedad Espanola de Automoviles de Turismo(スペイン乗用自動車会社)、同じくVWグループのスペイン王国のメーカーで、本邦では正規取り扱いナシ)
"IAA 2019で電動車攻勢を開始"
SEATは今年のフランクフルト・モーターショーで、将来ハイブリッドとフル電動を含む電動車ラインアップを展開するという明確な目標を打ち出した。
2021年までに6車種の電動車を欧州市場に投入する計画。
最優先で取り組むEVモデルとしてel-Bornの生産を2020年に開始する予定で、これを同社の新時代の幕開けとする。
また、ドイツのWolfsburgにあるVW工場で本年初めから、Tarraco(小生注:1.5 - 2LのミッドサイズのクロスオーバーSUV、MQB-A2プラットフォーム使用で、VW Tiguanの兄弟車に当たる)の生産を開始しており、近い将来にそのハイブリッド・バージョンを発売予定。
SEATの派生ブランドであるCupraからも2台のコンセプトカー(電気自動車Cupra Tavascan、およびハイブリッドCupra Formentor)が出展され、注目を集めた、とのこと。
Cupra Tavascan concept

(コイツもまたイイ面構え。カッコヨス)
ピレネーにある村から名をとったこのクーペSUVコンセプト、斬新な外観デザイン、パフォーマンス、効率性を兼ね備えている。
フロントデザインは照明付きのCupraロゴが強調され、リアデザインには空力的な機能性が表現されている。
容量77kWhのバッテリーを搭載し、航続距離は450kmに及ぶ。2基の電気モーターは前/後車軸に配され、0-100km/hを6.5秒の加速性能。
SEAT el-Born

(日本で販売したら売れそー)
今年初めにジュネーブ・モーターショーで初公開されたクルマ。
ドイツのにあるZwickau(小生注:ツヴィッカウと発音、Audi歴史的ゆかりの地)のVWの工場で生産され、2020年の販売開始予定。
63kWhの容量を持つバッテリーを搭載で、航続距離は最長420kmに及び、0 - 100km/h加速:7.5秒。
操舵/加速アシスト機能を含む自動運転レベル2のシステムを装備。
今日はココまで。
明日以降で、Porsche、Lamborghini、それと(おまけ = 何かはナイショ。明日以降のお楽しみ)をブログアップの予定。