
(記事タイトルにある、英ポンド換算:£ 8,000は、邦貨換算だと、本日レートで、だいたい108万円)
昨日、4月13日の、
Motor1 U.K.支店の記事から。
良いとは言えない、今のこの世界のご時世にあって、
独国での、
チョイと景気のイイ、ハナシと、
国民性のハナシ、
の合わせ技である。
記事サブタイトルは、
"A nice gesture followed by an odd call for solidarity. "
("solidarity(社会の連帯、一致団結)"のため、
通常ではナイような要請によって実現した、ナイスなジェスチャー(表明)) 、
となっている。
では、お待ちかね、
記事内容である。
(超訳開始)
カーメーカーの多くは、新型コロナヴァイラス・パンデミックを契機として、
施設・設備の、一時的閉鎖に追い込まれてる。
ポルシェも同様、3月18日には、
ドイツ、 Zuffenhausen(ツフェンハウゼン)工場、並びにLeipzig(ライプツィヒ)生産設備を始めとする、
閉鎖を発表しており、
つい3日前には、これら施設の閉鎖は、少なくとも4月14日まで続く、
とアナウンスしてる。
でもでも、今日である。
今日、ポルシェは、その心ある表明(原文:kind gesture)を、
多くの仕事がない(同:out-of-work)従業員にまで拡大することを発表。
それは何か?
ポルシェ発表では、
ワーカーに、€ 9,000(≒ £ 8,000 ≒ 108万円)のボーナスを支給。
これは、
「2019会計年度における会社の、ポルシェ全従業員へのスペシャルなコミットメント」であり、
「そのウチ、€ 700 (平均で、£ 614 ≒ 9万5千円) は、各個人のペンションプラン(個人年金)に特別充当できる」、
としてる。
※小生注 & 余談:英国含む、欧州や米国の、個人年金制度(コレをペンションプランと言う)は日本の年金制度と、仕組が大きく異なるが、
説明すると、モノすんんごっく長くなるので割愛。
なお、日本で普通使う、洋風民宿の意での、"ペンション" の語源である。
年金暮らしの退職者が、自分ちで、食事付き下宿や安宿始めたのが転じた。
(注 & 余談、ココまで)
発表は続けて言う、
「2019年、北米マーケットでは、ポルシェの売上7.6パーセント増、
計:61,568台売ったのは、ハイライトニュースであり、
今回のボーナスは、それに見合うに相応しいものである。」
と。
※小生感想:
好景気にあっては、「先行き不透明、先々の備え必要なコト理解してほしい」、
景気悪ければ、「ない袖は振れん、ともに堪えてほしい」、
みたいなこと言って、どっちにしても結局、出し渋る(ケド内部留保するし、役員報酬はキッチリもらってる)、
どこゾのクニとは違うナー、と小生は強く思う。
(記事に戻る)
さらに続けて、
(ポルシェ Zuffenhausen/Leipzig評議会)議長のWerner Weresch氏は声明で言っている、
「我が社の成功は、我々同僚の仕事があって、はじめて得られたもんである。」
("The success of our company is only possible through the work of our colleagues," )
「昨年一年を通じ、従業員全員は、ポルシェで働き、大いなる貢献をした。
全従業員が、このことに対してもまた、報いられることは、我々ポルシェ文化の一端でもある。」
("All of them have worked for Porsche with great commitment in the past year.
It is part of our Porsche culture that the workforce is also rewarded for this.")、
と。
しかし、その気前のよいボーナス出す一方で、チョっとしたモンダイもあった。
ポルシェが、
会社として、
フード・バンクや医療サプライ会社なんかの、絶対必要な社会サービスへの、
全社的寄付を、総額、€ 500万(≒ 5億9千万円弱)まで増やしたことに
歩調を揃え、
ワーカーに対しても同様に、
若干の善意("some additional good will")でもってして、
よーは、voluntary(各人自発的)に、
貰ったボーナスからの、個人的な寄付、
つまりは、『 ‘Porsche aid'(ポルシェ援助)』プログラムをサポートすることを求めてる。
(原文英語:"asking.....an appeal for donations… to support the ‘Porsche aid' program.")
替わって今度は、
ポルシェ理事会 理事長(Chairman of the Executive Board)のOliver Blume氏が言ってる、
「我々の社会の中での、連帯・一致団結は、今は、これまでよりも、一層重要になってる」
("Solidarity in our society is more important than ever,")
「工業、政治、社会における連帯、そう、我々は、一緒になってコロナ・クライシスを解決するんだ。」
("Industry, politics and society: we will overcome the Corona crisis together.")
「ポルシェは、社会的責任を負っている。」
( "Porsche is taking on social responsibility.")
「これは、我々が標榜する、サスティナブル・アクションの基本的理念と理解である。」、
("This is our fundamental philosophy and our understanding of sustainable action.")
と。
(超訳おわり)
タイヘンにすばらしいコトである。
ウラヤマシイと言ってもいいかもしれない。
このご時世に、大概な額のスペシャルボーナス出すことも、
その中から、個人的な寄付をしてネ、と要請する、会社の姿勢と、
それを受け入れる社員も。
でも、実は記者も言ってるん(超訳省いた)だが、
ポルシェだからこそ、できることだ、とも言えるんだな、これが。
なんせ、毎年、2兆7千億円もかき集め、
2018年統計では、約1兆2千億円のブランド価値持ってる(米Forbes調べ)んだから。
オマケ:
2021 Porsche 911 Turbo S Coupe ファースト・ドライブのフォトギャラリ