
例によって、Motor1 U.K.支店は、
公開ホヤホヤ、本日、2020年5月29日の記事からである。
オリジナルのタイトルは、
"Eye-opening video shows how Volkswagen cut costs on Golf 8"
(因みに、"Eye-opening" の意は文字通りで、"目を瞠る")
現行車からのモデルチェンジ時には、
性能アップや、新しいテクノロジを投入する一方で、
機能パーツ以外のところは、どんどんコストカットをして、
価格上昇を抑制する、ちゅーのは、
まぁ、大量生産車を造ってるメーカーならだいたいドコでも、
それ自体は大なり小なり、何年も前からヤッてる常套手法である。
例えば、
小生が25年以上前に、前期と後期の2代を続けて所有した、ユーノス500
(ベースカーはマツダ・カペラ)。

前期では装備されてたリアフォグが、後期では廃止されてたり、
一部内装は簡素化されてたりで、ショボくなった部分もあった記憶が明確に残ってる。
さて、本署名記事の超訳である。
2019年10月にデビューした、第8世代VW・Golf、
一般的な認識は、この新型、その前のバージョンを改善・改良したもの、
つまり新型は、より多く技術や、幅広いエンジンバリエーション、
さらにはより効率性を求めてのマイルドハイブリッドシステムを備えてる、
というのがコンセンサスになってる。
そして、それら改善・改良があっても、欧州市場では、依然お値打ち価格のママ。
この実現のため、VWはナニかソギ落とした(原文英語:"cut corners")んダローか?
"MitlCarGarage" がアップロードした、このビデオクリップ観ればワカル。
コタエは、'yes' である。
VW、前のモデルに対し、効率的に安くあげるため、
新型車では、実際、いろんなトコをケズってる。
このクリップ、
Golf 8とGolf 7を直接比較して、それを裏付ける証拠になってる。
確かに、新型Golf 8はクールなテクノロジを備えてるが、
ビデオは、単に安モンにしか見えん(原文英語:"simply look bargain-basement cheap")
トコもそれなりにアルことを教えてくれる。
手始めは、シンプルなアイテム類、
例えば、
ガスダンパー式ボンネットストラット(突っ張り棒)はナイし、

(小生注:ムカシのクルマに返ってる。なんちゅー、安っぽさ)
ドアハンドルのキーホールもムキ出しだし、

(写真)
車内では小物収納も減ってる。

(写真)
さらにはグローブボックス内装、
今までみたくなフェルト張りは取っ払われ、硬質プラ、やっぱムキ出し。
もっと言うと、フレームレスのバックミラーもナケりゃ、
カップホルダーのナイスなカバーもナい。
よーは、Mk7にはあったもんが、Mk8では、ことごとくナクナってるんである。
我らとすれば、ソレがホントに、
カーメーカーのsave moneyのタメなのか、
単にデザイン上、そのように決定されたダケもんなのか、
知る由もナイが....
ただ、結果は、このクルマを安モン臭くしてることは確かに言える。
しかもそれだけに留まらない。
ビデオクリップは、ニューGolfの先進デジタルテクノロジたっぷり、
にも批判的である。
Golf 7では採用の、センタクラスタの、サイズ・形状・黒のプラスティックトリムなんかで洗練されたデザインと比較すると、
新規採用のデジタルインストルメントクラスタはぜんぜんイケてナイ。
空調ダイヤルノブとボタンも廃止され、
ヘッドライトのデジタルコントロールと一緒のタッチパネルに統合。

(小生注:うへぁー、コレは使いにくそう。しかもレフトサイドに配置って。)
コレ、VWにとっては、すべてをタッチシステムに組込むこともコスト削減策である、ちゅーコト。
でも運転する側に立つと、単純なアクションを複雑にするだけでなく、
さらに問題なのは、タッチセンサー式のコントロールを感触で操作できない、ちゅー安全上の問題がアル。
例えば、温度なんかの調整、
従来のダイヤルを直感的に回転させるのではなく、インフォテインメント画面で温度レベルを眼で見て操作する必要がアル。
その間、道路から目を離すコトになる。
(小生注:ホンマ、使いにくいだろーし、アブナい。
ディスプレイ画面は右、タッチスイッチは左って、視線移動多スギ。
ノールックでデキルセンクラのダイヤルの方が、よっぽどやり易いし、
道路前方から目をハズさなくてヨイので、ハルカに安全)
~超訳終わり~
で、お待ちかねのビデオクリップがコレである、
(うp主によるオリジナルタイトルは、"コスト削りスギ...か?")
モトモト、Audiに比べるとVWは、そこはかとないチープ感が漂ってた。
ソレがプレミアムカーとしての、VWグループ内での差別化、ポジションで、
その分VWはお得感もあった。(Audiに慣れた目でも、ソノ質感にガマンできれバのハナシ。)
この辺り、小生の過去(本年2月)ブログ、
"小生的 VW T-CROSS 見た目レビュー"
でも言及した
マーケットに受け入れられるよう、
大体にしてカーメーカーは、
初代モデルは、気合を入れ、
パーツ一個一個を吟味し、贅沢なモノを奢って仕上げてくるが、
モデルチェンジを繰り返す毎に、
その時代での先端テクノロジを取り入れようとする一方、
価格アップは極小化したいと考える。
とーぜんである。
前モデルから大幅価格アップになれば、需要は他車へ、ヘタすると他社へと流れる。
そうなると、利益確保のため、ドコか、あるいはナニかの質を落として、いかざるを得ない。
明快な論理である。
そーしないと、莫大な開発費が回収できないコトはワカル。
しかしながら、その結果、消費者に受け入れられなければ、
つまりは売れなければ、結局、投げ売りになり、不採算車になり、
ディスコン(モデル終了)ちゅーコトになる。
でも、そんなこたー、カーメーカー、百も承知である。
その上で、自動車ライターなんかにちょうちん書かすんである。
今回のGolfのケース、
果たして吉と出るか、凶と出るか生暖かくモニタリング続けてみようと思ふ。
ウマく行けば、この手法、今後、もっと明確に、VWのモデルチェンジの既定路線になるだろーし、
多くのセグメント・車種で競合してしまってる、Audiとの差別化(つまりはヒエラルキー)がよりハッキリとしたものになるだろー。
(Audiが同じ手法に、露骨に手を染めなければ、であるが。
小生としては、そんなコトしないよう願うバカリである)
オマケ)
"VWファン等、気を悪くされた方ホカ向け、New Golf Mk8単体で紹介したビデオクリップ"