鹿児島出張を何とか予定通り切り上げて
今年も金曜、土曜そして日曜の3日間
富士スピードウェイ(以降FSW)に出掛けて参りました。
目的はタイトルの耐久レース観戦です。
週末になるに連れて天気が悪くなる方向に
突き進む予報が出ていましたが、土曜の朝には
←こんな光景を目にする事も出来ました。
金曜に頂上付近が見えた時は、何の変哲もない夏の姿のままでしたが、
一夜にして変貌した霊峰、流石に少し驚きましたね。
※今回はダラダラと長めの構成になっているので要注意でお願いしまっす。
さて本題であるレースの方ですね。
ルマン24時間耐久レースを頂点に行われるWEC(WORLD ENDURANCE CHAMPIONSHIP)。
シリーズはLMP1(アウディやトヨタ)、LMP2(市販プロト)、
LMGTEプロ(アストンマーチンやポルシェ等)、LMGTEアマ(同左)の
4つのカテゴリー混走で争われており、参戦している車種も割と豊富です。
そんな中、第6戦として行われる今回の6時間耐久レース、
見所としては、今年もこれまでシリーズ全勝中の王者アウディに
前戦辺りから徐々に速さを取戻しつつあるトヨタがどんな闘いを挑むのか!
と言うのが一番のポイントとなりそう。
今回は地元FSW開催と言う事もあってルマン以降では初の2台体制での参戦となります。
他にもLMGTEクラスで参戦の小林可夢偉選手、プロトタイプカー初ドライブとなる
松田次生選手ら合計8名の日本人ドライバーへの期待も高まるところ。
まずは金曜日。
午前午後とそれぞれ1時間30分間ずつの練習走行が行われます。
平日なので人の入りもそれほど多くない為、他人に撮影の邪魔をされる心配もないし
時間にも相当余裕があるので、今回は初の試み
「ハチでレースカーを撮る!」
と言うテーマで挑んでみる事に。
重たい機材を担いでコース脇の道を上り下りする訳ですが、これは流石に応えました~。
筋肉痛突入は必至の様相です。(汗)
早速実際に撮影してみると・・・。
ある程度は予想はしていましたが、長~い焦点距離なので少しのズレやブレが起こっても
綺麗に切り取れないと言う事実。
帰宅後にモニタで確認した際、駄作がずらりと並んだ状況にため息が止まりません。(笑)
その中でもまともそうだった物を貼ってみまっす。
結論。
FSWではハチは持て余し気味。
場所によってはコースから離れなければいけなくなると言うのがその理由。
この様な状況だと撮影場所が非常に限られて来ちゃいますね。
きっと600mmくらいが美味しいレンジなんだろうな・・・。
明けて土曜日。
この日は午前中に練習走行3回目と午後から予選が行われます。
WECの予選はちょっぴり複雑で、各チーム2名のドライバーが各々アタックした中の
ベスト2ラップの平均タイム、つまり両ドライバーが最小ラップでベストな仕事を行ったとすると、
合計4ラップの平均がそのチームの計測タイムとなります。
そんな予選各クラス1位のマシンが↓これ。
LMP1:アウディ1号車
LMP2:OAKレーシング35号車
LMGTEプロ:アストンマーチンレーシング97号車
LMGTEアマ:アストンマーチンレーシング95号車 の順。
LMP1クラス2位、3位にはトヨタが付けます。
アウディとは意外と僅差だったので、速さも申し分ないところ。
決勝へ向け大いに期待が持てます。
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いきなりちょっと脱線な番外編、まずはパドックの光景。
↓こんな物が展示されてました。
ニッサンZEOD RC(ZEOD=ゼロ・エミッション・オン・デマンド)。
来年のルマン24時間耐久レース参戦を目標に開発されている電気自動車。
何でも300キロ以上のスピードで走行出来るらしい・・・。
絶賛充電中の図。
で、実際にメインストレートを使用しての走行シーンも披露。
フュイ~ンとか言ながら通過して行きます。
でもスタイリングはちょっと・・・。
同じくニッサン。
僕の中では耐久レースと言えばGr.Cカー。
実際にルマンを走る事はありませんでしたが、左がデイトナ24時間を制したR91CP。
そして右が国内シリーズを圧巻したR92CP。
こちらも実際に走行しました。
やはりVRH35Zのエンジン音は最高!
うお~、LFAどぅあ~!
ナンバー付いてる車両は見たのは初めてかも。
しかも高い方のニュルブルクリンクパッケージですやん!!(驚)
一度運転してみたい・・・。
パドック内に鎮座しているチームのパーツ類を輸送するコンテナ群。
中国のコンテナと言う事は次のズーハイまで使うんだな。
なかなかの見応え。
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こちらはスタンド裏。
いろいろと車両が展示されてます。
トヨタレーシングハイブリッドの系譜。
まずはGS。
進化形のスープラ。
そしてTS。
モーターでの走行シーンには度胆を抜かれたのが思い出されます。
定番歴代TSも。
日本の耐久レース界の王者マツダ787B。
今年は走行しなかったけど、圧倒的な存在感はやはりピカイチ。
↓このポスター欲っし~い。
アウディはR18を展示。
その他、市販車のRSシリーズも。
絶対買えないけど、どれも格好いい~。
耐久レースの総本家ポルシェ。
本国から持って来たと思われるナローの911に・・・。
最新991型。
やっぱり絶対買えないけど、これもいいな~。
おお~、シャア専用オーリス。
もし通常の3倍の性能を誇るなら購入を検討します。(笑)
その傍らでは中嶋一貴選手がトークショーを開催中。
お陰で人が捌けて良かったッス。
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今度はパルクフェルメ(フランス語で閉め切った広場という意味らしい)。
競技終了後の車両保管場所になります。(画像達は予選後)
LMGTEのポルシェ。
ポルシェ社自体が車両を開発し、マンタイレーシングがオペレーションする
正にワークスポルシェ。FIAGT3車両とは違い、その風貌は大迫力。
LMP車両は予選上位2台のみが保管。
ポールポジションのアウディ1号車。
セカンドグリッドのトヨタ8号車。
画像は定番のリストリクター径チェックの模様。
エンジンが無事に停止すればめでたしめでたし・・・。(笑)
で、出た~!リーナ・ゲイド女史。
アウディ1号車担当の女性エンジニア、今年もここに降臨。
アウディチームが借用しているレンタカー軽トラ。
アウディチームのステッカー類が随所に貼られていて、その雰囲気は相当なもの。
中でもナンバープレート下、牽引フックの在り処を表示する↓が何とも面白い。
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さて本題に戻りましょう!いよいよ決勝です!!
予報通り朝から本格的な雨でげんなり、おまけにFSWは山の中にあるだけに
地上と違って寒い・・・。(涙)
テンションも下がりまくりです。
レース進行が開始された10時過ぎても状況は変化せず先行きは不安だらけ。
11時。
結局この状態のままレーススタート。
セーフティカー先導のまま周回を重ねて行きます。
しかし8周が経過したところで雨足がより強くなり赤旗中断。
全車ホームストレート上に停止して再開を待ちます。
この時点での順位は↓こんな感じ。
2番手からスタートのはずだったトヨタ8号車は、
スタート前のレコナサンスラップでピットクローズを食らって自然と脱落。
う~む、残念至極!
その後、雨が小降りになったところを見計らって13時30分に再スタート。
またもセーフティカーによる先導で再開です。
しかっし~!16周を経過したところで再び赤旗提示レース中断。
この時点での順位が↓こんな感じ。
先頭を周回していたアウディ1号車はトラブルで脱落。
でもセーフティカーランを巧みに利用し、ラップダウンにならずに
遅れを最小限に食い留めたのは流石の一言。
気まぐれな天候は続きます。
↓こんな風になったと思えば・・・。
↓こんな風にもなったりするし・・・。
ここに居る全ての人間が振り回されてます・・・。
どれくらい待ったでしょう・・・。
15時35分、三度スタート。
でもコース状況は好転しておらず期待薄で様子を見ていると、
パルクフェルメ側の金網が開き・・・1周したところでレース終了となりました・・・。(涙)
おっとピットロードに入り損ねた優勝トヨタ7号車の図。
表彰式の図。
最終的な結果は↓こんな感じの図。
この後、雨が本格的に降り始めたので、レースを再開しても何れまた中断となったでしょうね。
LMP1、LMP2クラス上位3台。
LMP1
1位:トヨタ7号車
2位:アウディ8号車
3位:レベリオンレーシング12号車
LMP2
1位:OAKレーシング35号車
2位:G-DRIVEレーシング26号車
3位:ゲイナーインターナショナル27号車
LMGTE(プロ、アマ)クラス上位3台。
プロクラス
1位:アストンマーチンレーシング97号車
2位:AFコルセ51号車
3位:ポルシェAGチームマンタイ91号車
アマクラス
1位:アストンマーチンレーシング95号車
2位:アストンマーチンレーシング96号車
3位:プロトンコンペティション88号車
と言う結果になりました・・・。
結局レースらしいシーンを何も目撃する事が出来ないまま終了となりましたが、
トヨタとしては一応今季初勝利を手にした訳ですね。
パフォーマンス的にはアウディに接近して来た印象もあったので、
まともに対決したら一体どうなったのか!
と言うのを見てみたかったのは正直な感想。
でもあまりの寒さにこれ以上待たされるのは困りもん!
と感じていたのも同じく正直な感想だったりします。
まあ日本での直接対決観戦は来年の楽しみとして取って置きましょう。
来年は耐久レースの王者ポルシェもLMP1クラスにワークス参戦します。
より見応えがあるシーズンになりそうなので、今からとても楽しみですね。
全エントリー車両の画像は↓ここから。
アウディ
トヨタ
その他LMP1&LMP2
LMP2
LMGTEその1
LMGTEその2
以上、読破お疲れさまでした・・・。