皆さんそれぞれツインスプリングに関して試行錯誤されていて苦労されていると思います。
今までで個人的にはある程度ネタは出し尽くした感はありますが、補足的なものを書きたいと思います。
タイトル通り、BASE M 故間野さんのブログ内で「計算するな!」と書かれていますが、そうは言っても…というのは非常に分かります😅
Mano's低姿勢Blog「実測」
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https://basem.exblog.jp/237939917/
この言葉を私的な解釈として下記に書きます。
これまで私のブログでも書きましたが、真意は「計算するな!=合成レートを気にするな!」と私は感じておりますというか書いてあります^^;
ツインスプリングをセットをする際や人に施行する際にも当初は合成レートを気にしていましたが、そちらを気にしてもセットアップの際にほぼ意味が無いと感じ、今ではどの程度になるのか?の指標程度で優先度の低いもので使う程度です。
以前書いた「合成レートについて」はそう言う意味です。
「合成レートについて」
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https://minkara.carview.co.jp/userid/3206330/blog/44807908/
私もまだまだツインスプリングに関して至っていないことは多々あるかと思いましたが、私の中で今やっていることやある程度成功している内容を書いているつもりです。
ツインスプリングやセットアップで悩む人への私の中でセットアップに際して行うことについて下記のポイントを書いておきます。
・街乗り〜サーキット目的(スポーツ走行)の車向けのセットアップ目安
・ツインスプリングを行う時の注意点1
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https://minkara.carview.co.jp/userid/3206330/blog/43629183/
※上記の内容と一部被りますが、ポイントは変わりませんのでリンクを貼っておきます。
1.前後のバネレートはレバー比換算で7~9kg/mm(Sタイヤ:10kg/mm)から始める。(スポーツ走行目的なら)
大体の車種で最低でも1.75G~2G程度になるのでスポーツ走行には必要な数値が出るので上記のレバー比換算を私は推奨してます。
※前後はレバー比換算2kg/mm以内でセットアップを心がける。
S2000を例にすると
レバー比 F:1.50 R:1.49
前後スプリングレートを18kg/mmの場合
F:8.00kg/mm R:8.11kg/mm
2.どの駆動方式でもツインスプリングはリアへのサブスプリング追加からセットアップ要。
3.サブスプリングは耐荷重を元に設定し、1G密着しないものからだと迷うので最初は1G密着するものから始める。(耐荷重100kg以上が最低値)
※FRと異なり、フロントの接地性も重要なのでFFならリアに対して50kgf~200kgf低いアシスト・プライマリーにすると良いと思います。
4.サブスプリングに関して、合成レートは二の次以下で伸びストロークを増やすという面を主体に考え、伸びストローク5~6:縮みストローク5~4をプリロードで調整する。
※伸びストローク:5・縮みストローク5~伸びストローク:6・縮みストローク4の間程度。
前後の比率は4輪のバランスを考えて行うこと。
5.車高はフェンダーからでなく、ジャッキポイントから水平またはリア下がり(リア-5mm程度)
上記のことを考えつつセットアップを進めるとハマりづらいと思います。
更にアドバイスになりますが、上記の順番とは異なりますが、構築する上での計算するポイントも書いておきます。
・私が計算してセットアップを進める際には
1.車検証等で前後左右の片軸重を知る。
2.使用するダンパーのストローク長&バンプラバー長を知る。
3.バネレートをレバー比換算で7~9kg/mm(Sタイヤ:10kg/mm)になるようメインスプリングのスプリングレートを計算し、選定する。
4.ストローク配分(伸び・縮み)をスプリングレートから計算し、上記の比率割合で伸びストロークが足りなければサブスプリングを入れて配分調整をする。
5.接地性(反力)を上げたい、乗り心地を高めたい場合には1G密着をしないプライマリー等をリアに選定し、高荷重になり過ぎない耐荷重のサブスプリングを選定する。(1G密着する・しない関わらずサブスプリングのレートが高いと押し付ける、伸びるスピードが早い分接地性向上に寄与します。)
6.フロントの内脚を使いたい場合にはリアよりも耐荷重が低い、ヘルパーかアシストスプリングを配分含めて選定する。(具体的な耐荷重選定の例は上記のリンク参照。)
※上記のS2000の参考例
今回、比率は適当に4:6~5:5の間で設定例としてあげますが、これは過去のセッティングデータではなく仮想で作成してますのでイメージとしてです。
上記以外もダンパーストロークの長さによる耐荷重が超えないバネの設定も必要ですし、他にもストロークに対しての最大G値、ばね上固有振動数(Hz)等々のデータも確認してますが、分かりやすく見えるように端折ってますのであしからず^^;
ざっくり以上の点でセットアップを進めると基準も何度かやれば出来上がると思いますし、他にやっては行けないこと等は私の過去のブログを参考にしてください。
また、エクセルという便利なもので定形フォーマットを作成し、計算式を入れておけば簡単にシュミレーションできますのでおすすめです。
私はこれをカルテ的にパソコンにデータを入れておいて説明資料として話しをしますし、過去のデータを保管して見返す等々経験の蓄積を数値的にも行っております。
このような色々な車種でのデータと経験である程度この情報でほぼ狙った動きを作れますので机上でプリロードまでをイメージしつつ、配分を考えほぼほぼ今のところあまり狙った所から大きく外れることは無くなりました。
そこから微調整として前後車高と減衰で合わせていきます。
これが私がセットアップする際に気をつけているところになります。
では(o・・o)/
追記
サブスプリングの耐荷重値に関しての例も過去の上記ブログ内「ツインスプリングを行う時の注意点1」に記載しておりますので参照ください。
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Posted at
2021/05/31 11:33:01