車に乗ってるといつかは遭遇するバッテリー上がりですが、その時のバックアップアイテムをまたまた入手してしまいました。
以前、パーツレビューでモバイルバッテリータイプのジャンプスターターを紹介させて頂きました。
https://minkara.carview.co.jp/userid/3301250/car/3009384/11229462/parts.aspx
購入のきっかけは出先でセブンのバッテリー上がりに見舞われたことです。
これはこれで他車とつなぐ必要もなく、これ単体でエンジン始動が可能な画期的なアイテムでしたが、それなりに制約があり万能ではありませんでした。
①常に8割以上の充電量に管理しておく必要がある。
②車内に常備する場合、バッテリーの安全性が心配。(特に夏場の高温下)
③冬の冷寒時にちゃんと機能するか心配。(氷点下になるとバッテリー上がりが起きやすくなるが、モバイルバッテリーの放電性能も落ちるため。)
これらの制約があり車内に常備することは断念し、自宅において気になる場合に持ち出すようにしていました。
しかし、バッテリー上がりはいつどこで発生するかわかりません。
手元になくて役に立たないこともあり得ます。
その為、何かスッキリしない思いでいましたが、そんなある日ネットでバッテリーメンテ用品を見ていたら、「事前の充電不要」をうたう製品があるではないか。
最初意味がわからず、「なんじゃそりゃ?」という感じでしたが、よく読んでみると、なんとLiバッテリーではなく、スーパーキャパシター(コンデンサ)を搭載しているそうではありませんか!
「事前充電不要」は本当で、原理としては上がったバッテリーに残る電気をキャパシターに少しずつ貯めて、起動時に一気に放電することにより一発起動を実現するものらしい。
この半年で会社のクルマで2度バッテリー上がりを経験した私としては、これを足車に常備していたら、そんな時もスマートにジャンプスタートできるぜい!と思わずポチってしまいました。
その時は、前述のモバイルバッテリー式は自宅にあって使えず、普段自分の足車に積んでいるブースターケーブルでつないで難を逃れることは出来ました...。
Amazonでポチって翌日には到着というスピード感に感謝しつつ、現物を見てみると、「でっ、でかい!」
所有のモバイルバッテリー式に比べ、本体の体積は約4倍という感じで、重さもそれなりにあります。
内部には単一乾電池サイズのスーパーキャパシターが5本納められています。
事前充電不要で、バッテリー式とは違いコンデンサに貯まった電気はしばらくすると自然に抜けるので発熱や発火の心配はありません。
「作動温度:-40℃~70℃」とのことで、真夏・真冬の車内に放置しても問題ありません。
後は本当にバッテリー上がりのクルマを確実に起動できるかどうかです。
そこで、まずは何より実験してみる必要がありますが、そんなに都合よくバッテリー上がりのクルマが現れてくれるわけではありません。
実は自宅の軽トラのバッテリーはもう相当弱っていて、昨年9月の車検時にはクルマ屋から「そろそろ交換が必要」と言われましたがお断りし、どこまで使えるかチャレンジしている最中だったのです。
さすがにこの冬のうちには寿命を迎えるだろうと思い、交換用バッテリーは入手済みでダメになったすぐ交換するつもりでいました。
もちろん外出時には、いつ上がっても良いようにバッテリー式を携帯していたのはいうまでもありません。
ところがなんと予想に反しこの冬を乗り切ってしまいました。
そんなけなげなバッテリーをわざと上げるなんて罪の意識にもかられますが、これも大事な実験です。
エンジンが普通にかかることを確認してから止めて、バッテリーの電圧を測ると「12.36V」でした。
ここからヘッドライトを点灯させ、空調ファンを最大に回して放置すること約20分ほどで、電圧が7.6Vに落ちました。(弱っているバッテリーなので...)
ライトやファンをOFFにして、エンジン始動を試みると、めでたくセルモーターはピクリとも動きません。(ごめんよ、バッテリー...。)
さあここからが実験です。
①まずは本体にケーブルを接続し、それをバッテリー端子につなぎます。
(「ピッ」と音がして上がったバッテリーからコンデンサに充電が始まる。)
②本体上部にある表示部に、車のバッテリーの電圧・充電の進捗が表示されます。(約5分で20%から100%になり、「ピッ」と充電完了の音がする。
車のバッテリー電圧は7.6Vから6.5Vに低下。)
③本体横にあるスタートスイッチを押すと、「ピッ」「ピッ」・・・と10秒間のカウントダウンが始まります。(その間に運転席に移動。)
④10秒後に「ピーッ」と連続音になったら起動準備完了。
エンジンを起動すると、一瞬にしてエンジンがかかるではありませんか!
おぉっ、これは凄い!見事エンジン始動に成功!
弱っているバッテリーから約1V分の電気を集め、クランキングに必要な15Vほどの電圧を瞬間的に発生させるとは、なかなかヤルじゃないの。
バッテリーにその電気さえ残っていない場合はどうするかというと、
①他の車のバッテリー端子からチャージする。(約5分)
②他の車のシガーソケットからチャージする。(約5分 ケーブル付属)
③USB Microでチャージする。(約20分 ケーブル付属)
の方法でチャージすることが可能です。
(USBでは電圧低く時間かかり過ぎて実用的ではありませんね。)
これでブースターケーブル、モバイルバッテリー式、スーパーキャパシター式と3種類そろいました。
これらをTPOに合わせて使い分けるとバッテリートラブルへの不安はかなり払拭出来ます。いやむしろバッテリー上げて困っている人がいないかと探してみたくなったりして...。
画期的なこの製品、最新の物かと思ったら、なんと2年前からあるそうな。
今は車載バッテリーも鉛酸からLiイオンへの換装がトレンドですね。
圧倒的な軽量化とコンパクトサイズが魅力ですが、コストと信頼性と使い勝手ではまだまだ鉛酸バッテリーに分があります。
でもこのようなバックアップツールが充実してくると、Liイオンにも手を出してみたくなってきます。
あっそうそう、この実験の後には軽トラのバッテリーはパルス充電でおなか一杯に充電しておいたことは言うまでもありません。
これでまだ当分使えそうな予感...。
ではまた。