バランス感覚に優れた車

車の買い替えを考えた時に、なかなかバランスの良い車って少ないなぁ…ということに気付かされました。

尖った個性を持った車に惹かれたならば、その他の欠点は目を瞑って購入しても幸せになれると思います。新しい車に買い替えるということは、何かを失って何かを得るということでもあります。新しく得られるものに価値や魅力を感じるからこそ買い替えたいという動機に繋がるわけですが、今乗っている車が持っている魅力が高ければ高いほど乗り換えることに躊躇を覚えてしまいます。

前車のアテンザから今のEクラスに乗り換える時は、全く躊躇いがありませんでした。もちろんアテンザもかなり気に入っていましたが、当時の自分にとってEクラスに乗り換えるということは、ほぼ全ての点においてランクアップすることを意味していたからです。それほど気に入って購入したEクラスで、その後も自分なりのカスタマイズを加えて、所有満足度の非常に高い車になりました。来年の車検を前に乗り換えも視野に入れて検討し始めた時に気付いたことは、自分にとってEクラスを超える車が見つかるのか…ということでした。もちろん世の中にはもっと高級な車は山ほどありますが、別に高級車＝満足度が高いとは限りませんし、必ずしも自分の感性に合うわけでもありません。

E220dを一言で表現するなら『非常にバランス感覚の優れた車』だと思います。デザイン性、先進性、安全性、快適性、装備、燃費など総合的に見た時に、個人的には全ての点において90点以上を与えられるくらい優れていると感じます。部分的にはEクラスを上回る車なんて他にもたくさんあるでしょうが、総合的に上回っているなと思わせてくれる車になかなか出会えません。そもそも乗り換えを考えている理由が「5年目以降の保証が切れた際の故障が怖い」「高く売れるうちに売るのもアリかも」といったことなので、積極的に乗り換えたいわけでもありません。

昨日、夜道を走ってスタンドに行く際に、W221型のSクラスを2台も見かけました。10年以上は経っている車だと思いますが、未だに現役で走っている姿を見たら、「きっとこの人たちも自分の車をすごく気に入って、大切に乗り続けているんだろうなぁ」と思ってしまいました。

人気の高い車を買って短期間で乗り換えるというやり方があることも重々承知していますが、自分の好きな車はそもそもが不人気な車種が多いので、下取りの高さを狙って車選びをするというのがどうにも合いません。せっかく気に入っている愛車が仮に高値で売れたとしても、次に欲しい車がこれと言って決まっていない中で大金だけ入っても、やっぱり幸せにはなれないと思います。いつかEクラスを手放してでも手に入れたいと思うほど魅力的な車に出会えるのを楽しみに、愛車とのカーライフを引き続き楽しみたいと思います。