PCの中を漁っていたら懐かしい写真が出てきて思わず見入ってしまった。今は某所にて保管しているNBロードスターが現役だった頃の写真。
NBはマジでイイ!
NDとNB、どっち残しますか?と聞かれたら(維持費を抜きにすれば)間違いなくNBと答える。それくらい、あの世代のロードスターの楽しさは突き抜けていた。
そんなNBの思い出をほんの少し振り返ってみる。
NBが手元にやってきたのは、確か2014年だったと思う。
初めて自分の車と対面した時は「ロードスターってこんなに小さいのか!」と思ったのを覚えている。
当時は仙台に住んでいて、休みの日はよく郊外をドライブしていた。
僕のNBはSGリミテッドという限定車で、ボディカラーと幌の色が他のNBには設定されていない唯一無二のグレードだった。
このボディーカラー(セリオンシルバーメタリック)が非常にイイ色で、日本の田園風景の緑との親和性が抜群だった。
カメラ素人の自分が何も考えずに撮ってもカタログ写真かと錯覚するような(それは言い過ぎだ)、味のある写真が撮れることも気に入っていた。
NBの抑揚のあるボディラインが、セリオンシルバーメタリックによって陰影をブーストされ、東北の自然と極めてよく調和していた。
紺色の幌もこのボディカラーによく合っていて不可欠な要素だった。
NDを買う際、990SとNR-Aで迷っていた理由の半分くらいが「だって990Sは紺幌なんだよな〜」というくらい、紺色の幌に特別な思い入れができたのはこのNBがあってのことだと言える。
ワインディングなんて行かなくても、普通の田舎道を流すだけで幸せに浸れる車だった。
NBは油圧パワステとワイヤー式のスロットルだ(これだけできっと共感してくれる人がいるだろう)。
油圧パワステで得られる路面のインフォメーションとか、ワイヤー式のスロットルだから感じられるエンジンの息遣いは車との一体感マシマシで、電動パワステ&電子制御スロットルを採用したNDにはない要素だ(非常に残念)。
NDは確かに楽しいが、NBの楽しさの方が「楽しさの次元」では上を行っている。
理屈はどうかわからないが、感性とか本能の部分でNBの運転は楽しい。
サイドミラー越しに見えるボディラインも素敵だ。これを運転中にずっと見られるのは至福以外の何ものでもない。
ただし、これに関してはNDのカッコ良さに譲る。
NDのデザインは1000年後の人類にとってオーパーツになっているに違いない笑
この日のことはよく覚えている。
大学で論文の執筆に追われている最中、夕方からドカ雪が降り出したようで、気づいた時には車が埋まっていた。
標準装備のトルセンLSDを信じて脱出を試みるも亀になってしまって抜け出せない(これでも一応雪国育ちなので脱出方法の心得はあるはずなのだが)。
そんなわけで仕方なく大学で一夜を明かすことに。
徹夜や泊まり込みをしないことを心がけていたのに、まさかロードスターのせいで学生生活の最後の最後になって大学に泊まるハメになるとは笑
NDがデビューしてすぐの頃に初めて試乗したときの写真。
この時はまさか自分がNDのオーナーになるとは思いもよらなかった。
というのもNBに乗って行ったらNDの乗り味があまりにも大衆車っぽく感じて「これでロードスターを名乗るか?」と落胆してしまったからだ。
一番はハンドリング特性の違いかもしれない。NBとNDは交差点を曲がる時の車体の回転軸(ヨーの軸?)の位置が違うと思った。
この特性は2015年のNDでも、自分の2022年式NDでも変わっていないと思う。しかし年式を重ねた結果、車体全体の調和がうまい具合にまとまってきたという気はする。
こうして振り返ると、僕がロードスター沼に陥るのは当然だったと思う。
NBは見て美しく、乗って楽しい。
さらに言うと、見知らぬ人に急に話しかけられてクルマ談義が始まる、という経験もNBで初めて体験した。
ロードスターのイロハをNBから教わったと思う。
つくづくいい車であり、いいロードスターだと感じる。末長く側に置いておきたいと思える稀有なクルマだ。
Posted at 2025/01/10 03:26:03 | |
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NBロードスター | 日記