
先週の土曜日にマレーシアで行われた2008 Merdeka Millenium Endurance Race。通称Merdeka 12時間耐久レース。Merdekaは独立と言う意味でマレーシアの独立記念日に行われるレースです。この日は国中がお祝いの記念行事で大賑わいで、その一つのイベントがこのレースなんです。
土曜日の午前11時45分スタートで夜11時45分にゴールすると言う長丁場です。
僕は当社のパートナーであるマレーシアのアドマックス・チームが996GT3カップカーでエントリーしているので、応援とミーティングを兼ねて行って来ました。
ドライバーが当社のスポンサーでもある香港のLKM社会長と社長、そしてウチのドライバーである澤圭太という組み合わせなので、応援のしがいもあります。
水、木、金と車の仕上がりは日を追って良くなり、チームの運営もスムーズで予選も13位を獲得し、996カップカーの中ではトップでした。
他のチームが997GT3・RSRや997カップS、997カップカーをぞろぞろ揃える中、決してオーバーオールウインを狙える車では無いですが、ベストを尽せばトップ6フィニッシュは狙えるはずで、チームの士気も自ずと上がっていました。
そして迎えた決勝土曜日の朝、コースインをしようとすると『アレ?なんかエンジンの音ちょっと変じゃない?』と言う事になり、そして澤がクラッチが切れない症状を訴える。その後メカニックがイロイロチェック。しかし、今度はエンジン自体がかからない事態に・・・
こうしてミッションを降ろす作業に入りました。もうこの時点でスタート前30分を切っているので、まともにスタートは切れないことは分かっていました。
そしてミッションを降ろしてみたら・・・
なんとフライホイールセットボルトの8本のうち、3本の頭が折れて脱落。ボルトがネジ穴に残ってしまっているので、新しいボルトを付け替える事も出来ず、そしてそして、エンジン自体にも不具合が発見された。
もうこの時点でスタートから3時間程度経過。結局修復不可能と判断してリタイヤになってしまった。
このエンジンとギヤボックスは香港でOHされた送られてきたモノ。
従って、その作業が良くなかったのか・・・はたまた前日までの走行でダメージを与えてしまったのか・・・正確な原因は分からないままだが、前の日までまったく問題なく走っていて、走行終了後も作動チェックをして、ほとんど完璧に見えたクルマが、レース当日走れない事になるなんて・・・
現場ではポルシェのエンジニアもケアしてくれましたが、全員??????と言う状況。
こんな事は僕も始めて見たし、クルマと言う機械を使うレースの怖さを改めて実感したレースでした。自分のチームの出来事では無いけれど、他人事とは思えない痛い痛い、本当に痛い経験でした。
こんな暗いアドマックス・チームですが、その他のチームは元気に走っていて、そちらの模様は随時アップします。
Posted at 2008/09/07 10:33:21 | |
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レース | クルマ