
画像は十数年前に某自動車メーカの中央研究所との共同研究で有限要素解析でボディの強度解析を行った時のデモ画像。
現在はどこのメーカでも行っていますね。
メーカはドライバさんがカーブでブレーキをギリギリまで我慢してハンドル切り遅れたり、ハンドルこじったり、切り増したり、とありとあらゆる下手な運転操作を行ってもある程度まで大丈夫な運動性能を確保できるボディ強度について、ボディ全体>前半部、後半部>エンジンルーム、キャビン、トランク部>バンパー部、ストラット取付部、エンジンベイ、マフラー取り付け部、フロア、etc.、、、、と気が狂いそうな程の部位各部と全体のバランスを考えて設計しております。>ここ大事。
さて、アフターパーツメーカーさんから数万円で買えるボディの補強を謳った部品が売られていますけど、本当に効果があるのでしょうか?
普通に考えられる結果は、
1.ドレスアップパーツ=効果無い
2.ほんの少し効果があるかな?(殆ど効果無いけどプラセボ効果は大)
3.本気で効果あり(多分高価でボディの他の部位に応力がかかってそちらが破断するか寿命が縮む=対策でボディ補強のイタチゴッコになる)
ぐらいかなー?
2.について、突然ですが、E=1/2mv^2 というこの世の理があるのですが、ボディのある箇所が走行時に歪みが発生するとして、そこに鉄板を橋渡ししてボルト4本程度で固定した場合どうなるか?低速域では多少効果があるかもしれませんが、そもそもそこが歪むのはメーカーは認識していてそれで良いと考えている箇所について速度が上がってエネルギーが指数関数的に増えた場合、そんな物で歪みを抑え込めるのでしょうか?
ボルトと鉄板の材質と厚み、形状がわかれば簡単なモデリングを行えば計算できるのですがね・・・。
https://www.fem-vandv.net/f3.html
これまでの経験からボディに補強を施す際の考え方の最適解の求め方は大雑把に。
・特定の走行条件時に何としてもタイムを縮めたい時に他のデメリットと天秤にかけて、どうしても補強を選択せざるを得ない場合に、何処をどの位補強すると全体のバランスを崩さず走行性能を上げられるかちゃんと計算して行わないと無駄になる。
あれ?メーカーの設計と同じですね。。。
まあ、車はバランスが命ですので、特定部位のみ補強しても意味がないというのが私の持論です。
Posted at 2024/10/20 22:03:24 | |
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Tiguan | 日記